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SとM (幻冬舎新書)SとM (幻冬舎新書)
(2008/03)
鹿島 茂

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評価:☆☆☆☆


 ご存知、フランス文学者鹿島茂さんの、SとMに関するエッセイ。その由来、Sは勿論、サド、Mはそれと比べると知名度がダントツに劣るマゾッホである。

 で、それらがどういう性癖を示すのかというのは多くの人がイメージでは知っているだろう。ところが、本書のプロローグで、いきなりこんな文章に出くわして、読者は仰天することになる。

 あなたは、郵便物をどんなふうに開封するでしょうか?
 「封筒に、ていねいにハサミを入れる」 →あなたはサディストです。
 「封筒を、ビリビリとやぶいてしまう」 →あなたは、マゾヒストです。
P.9より


 そこからSMとはどのようなものなのかという講釈が始まる。ところが、そこで通りいっぺんの説明だけで留まらないのが著者の著者たる所以だろう。キリスト教とSMの関係やら、SMの現場のヒトが語る現実のSMやら、日本のSMと西洋のSMの違いやらと話が様々な方向に向く。

 処女性を余りにも重んじたため、未婚の男女が愉しむために肛門性交が多用された、というような人間の欲望の果てしなさを示すエピソードが中々に笑える。そうだよなあ。したいよなあ。特定の社会集団、例えば青年だとか少年だとか女性だとか未婚者だとかに、性とは関係ないという幻想を抱くのは勝手かもしれないけど、性が生物にとって大切なものである以上、そんな決め付けは無意味だよなあ。そんな風に思ってしまう。

 なぜその自然の発露としての性欲が、SMという繁栄だとかなんだとかといった生物学的要請から離れた方向に行くのか。著者が提示する答えは、SMはある種、文明の産物である、というもの。本書を読めば、著者の思わんとするところがなんとなく伝わってくる。SMにも歴史やら伝統があって、これではもう文化というしか無いのだなあ、と。

 というわけで、本書は異色の文明論と言える。普段なら目に留まらない、裏の世界の広さと深さを垣間見せてくれる見事なエッセイと思う。

 ただ、本書は決してSMへの手引書などではないので、その手の本を期待する方は他に当たるのが良いだろう。


 余談だが、サドの小説、例えば『ソドム百二十日 』だとか『美徳の不幸』だとかといったものを、エロティックな期待を込めて読んだら多分失望する。なぜかというと、ええと、深くは聞かないでください。とにかく、ほとんどの日本人の感性には合わないと思いますです、ええ。Sのヒトも含めて。一方のマゾッホの『毛皮を着たヴィーナス』の方が分るのではないか。Sのヒト含めて。
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エッセイ | 2009/05/18(月) 22:41 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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