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587冊目 日本共産党の戦後秘史
日本共産党の戦後秘史 (新潮文庫)日本共産党の戦後秘史 (新潮文庫)
(2008/10/28)
兵本 達吉

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評価:☆☆☆☆☆


 日本共産党が戦前如何にダメだったかは、立花隆の名著日本共産党の研究 (1)(2) (講談社文庫)(3) (講談社文庫)によって知っていた。ソ連の指導を受け続けるしかない体たらくや宮本顕治らによる小畑達夫リンチ殺人事件による崩壊まで、実に圧巻だった。

 では戦後はまともな党になったのかというと、それは違う。

 日本共産党がソ連で大量の犠牲者を生み出した統治システムと全く同じものを現在まで持ち続けているという話は知っていた。しかし、本書で書かれるありのままの姿は知りえなかった。

 著者は元共産党員で、議員秘書を務めていた。だからこそ、同党が抱える問題を内部から知ることができたのである。そこから見えてくる共産党の姿は恐るべきものだ。

 朝鮮戦争の後方支援として日本国内を混乱させようと武装化路線を推し進める。それも外国(ソ連と中国)の指導の下に。執行部はその責任を取らず、下部だけが蜥蜴の尻尾きりよろしく見捨てられた、という。

 武装化活動についてはかなりの紙幅が費やされており、警察署の襲撃や署員の殺害、企業の乗っ取りによる資金集めなどの過去が明らかにされている。

 これらの指導に逆らう事は許されない。というのは、恐ろしい査問というシステム(監禁され、党に対する悪事を自白するまで出してもらえないという場。自白内容は事実かどうかが重要ではなく、査問官の主張を呑むかどうかだけが重要。明らかに監禁罪)を利用し、指導部の意に反する者は次々と追放するためだ。

 それはスターリンの粛清と同じではないかと思われるかもしれないが、外国からの客が日本共産党の大会を見て、地球最後のスターリン体制だと驚いた、との話が載っている程である。

 未だにスターリン体制を採っているというのは他にも根拠がある。日本共産党内では、今でも最大の卑下の言葉が”トロツキスト”だという。トロツキーとは知っての通り、レーニン後の権力をトロツキーと争って敗れ、後に暗殺された人物である。従って、トロツキーが最も非難されたのはスターリンの時代なのだ。

 この話はウソではない。なにせ、私自身が共産党員からトロツキストと罵られたことがあるから(笑)。党外の人間に対し、党内でしか通用しない罵倒を持ち出すナンセンスさがたまらないのだが、この党がスターリン主義なのを垣間見せてくれる。

 共産党は会議が大好き、と著者は述べる。では会議では何が議論されているのか、というと、議論は全くなされていない。では何をやっているのかというと、上部組織から下りてきた命令を伝えるだけという。では上部組織の会議は議論をやっているのかというと、そこもまた幹部の命令を聞く場である。では幹部の会議ではせめて議論をやっているのかというと、党のトップのご意見をありがたく拝聴する場である、とのことだ。

 党のご意見に少しでも背こうとする人が居れば、たちまちのうちに党はその人を叩き潰そうとするのだ。そのシステムの一つが査問であることは論を待たない。党内に言論の自由など全く存在しないのである。本書でも支部同士の連絡が禁止されていると述べられている。これは地下活動を行う組織の特徴で、組織が一網打尽になるのを防ぐものだ。

 ひょっとしたら、いつでも武装化して地下に潜れるように組織を保っているのだろうか。それとも、自由な討論をさせたら党執行部に対する批判が噴出するのを恐れているのだろうか。

 なんにしても、政治的な立場がかなり近い集団の間ですら言論の自由を持ち得ない、共産党とは何なのであろうか。それを考えさせる一助になると思う。反共というのが古臭いイデオロギーなのではなく、このような組織のあり方に対する反対意見なのだということを、共産党に分って欲しいものだ。



 ただ、著者は自分が党で果たした役割をどう思っているのだろう。そこにはちょっと疑問を覚えてしまった。
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ノンフィクション | 2009/01/21(水) 22:09 | Trackback:(0) | Comments:(2)

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「日本共産党の研究」しか読んだことがないのですが、「民主集中」について知り得たのなら誰しもが警戒感を覚えると思うんですよ。
高校時代はスメドレーやスノーの著作を読んでいた影響もあって中国共産党に好意的だったのですが、知れば知る程幻滅していくというか、閉鎖的で非民主的な体質に薄ら寒いものを覚えて来たというか。
しかし、日本のインテリたちは社会主義というか共産主義に恐ろしい程無警戒というか、無邪気なくらいに好意的ですよね。日本共産党を批判していた花田清輝などでさえ共産主義的・社会主義的な価値観から脱却できていなかったように感じられますし。

てか、そろそろこういう真面目な本を読まないといけませんね、私(^^;
2009/01/26 月 00:23:26 | URL | オジオン #-編集
民主集中制の害毒は凄まじいものがありますよね。
正直、今の(民衆から支持されていない)日本共産党が脅威になるとは
思えないのですが、あの統治システムのお陰で何時、どの方向に転ぶ
かさっぱり分らないし、それを外部からコントロールできないことに疑問を
感じざるを得ません。

>共産主義に好意的

結局、共産主義の脅威を肌では感じなかったことがあるかも知れませんね。
民主集中制こそがスターリン体制を生み出したという認識を持たない
のは甘いと思います。

>本

いや、『日本共産党の研究』に加えてスメドレーとかスノーを読んで
いたら十分では?(笑)
私、まだスノー読んでおりません。
『中国の赤い星』を読もうと思い、積読したまま幾星霜・・・・・・
2009/01/26 月 20:57:35 | URL | Skywriter #-編集
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