献本サイト レビュープラス
ランキングに参加しています。面白いと思ったら押してくださいませ。
(ランキングサイトが立ち上がります。不快でしたら無視して下さい)

![]() | 1859年の潜水艇―天才発明家モントゥリオールの数奇な人生 (2005/09) マシュー スチュワート 商品詳細を見る |
評価:☆☆☆
現代の潜水艦に至るまでの技術の系譜を辿れば様々な過去があるだろうが、直系の先祖とでもいうべき潜水艇こそ、本書に描かれる1859年の潜水艇だという。当時ライバル発明家達が作り上げたものといえば、釣鐘を逆さにしたようなものであったり、一度水面下に潜れば再び浮上できるかどうかも怪しいものだった。それに対し、この潜水艇は高い技術とそれに劣らぬ安全性を示したのである。
奇才・モントゥリオールが発明した潜水艇は時代の遥か先を行っていた。例えば船体が二重構造になっていることが挙げられる。これにより、乗組員が中に入り込むべき内殻は圧力に強い球形をとり、外殻は水中を進みやすい流線型にすることができたのだ。
何がモントゥリオールを潜水艇の開発に導いたのか。それは、水中に潜ってサンゴを採る潜水夫達の仕事を安全なものにしたい、というものであり、純粋科学のためだった。
なぜモントゥリオールはこのような目的を抱くようになったのか。それを知らしめるために、読者は1800年代のスペインに誘われる。そこは王政と改革派が繰り広げる権力闘争の最中であり、安定の見込めない社会。モントゥリオールの才能が花開くまでの個人史と社会史を丁寧に追いかけることで潜水艇の誕生を上手く書けていると思う。
ただ、どうにも文章が回りくどくいのが欠点。それがなければもっと評価が高くなっていただけに残念である。
- 関連記事
-
- 1172冊目 "図解 古代・中世の超技術38―「神殿の自動ドア」から「聖水の自動販売機」まで
- 1270冊目 図解・地下鉄の科学―トンネル構造から車両のしくみまで
- 426冊目 宇宙開発の50年 スプートニクからはやぶさまで
- 568冊目 1859年の潜水艇―天才発明家モントゥリオールの数奇な人生
- 806冊目 墜落か生還か―緊急事態発生
スポンサーサイト
献本サイト レビュープラス
ランキングに参加しています。面白いと思ったら押してくださいませ。
(ランキングサイトが立ち上がります。不快でしたら無視して下さい)
