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539冊目 黎明の世紀―大東亜会議とその主役たち
黎明の世紀―大東亜会議とその主役たち (文春文庫)黎明の世紀―大東亜会議とその主役たち (文春文庫)
(1994/11)
深田 祐介

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評価:☆☆☆☆

 昭和18年、アジアの独立国であるタイ、ビルマ、フィリピン、中国(南京政府)、インド、満州、日本の代表を集めた大東亜会議が開かれた。後、東京裁判では茶番で片付けられてしまうこの会議は、しかし参加者たちにとってはとても大事な場だった。

 満州国や汪兆銘の南京政府が日本の傀儡国家であったこは論ずるまでもないが、いずれも傀儡で済むような人々ではなく、汪兆銘は祖国を救うためには早期に日本と和を結ぶ必要があるとの熱い思いを抱き、満州の張景恵は反ソの立場から日本に接近、難局ではあっても日本を利用してやろうとの大胆な思いを抱えている。

 インドの代表は英国からの独立のためなら全てを犠牲にする覚悟をしているチャンドラ・ボース。外交巧者のタイは、国家元首ではなく王族のワンワイタヤコーン。

 大東亜会議がどのような性格を持ったかを説明した後、それぞれの元首たちが以後の戦局でどう振舞ったかが丁寧に解説されている。また、当時は独立していなかったインドネシアの事情を明らかにするなど、日本の対アジア戦略についてはかなり触れられているのではなかろうか。一方、中国および満州については余り触れられていない。その辺りに興味がある方は他の本に当たるのが良いだろう。

 括目すべきは、著者のバランスの良さか。日本がアジアを開放すると言いつつ、現地を植民地化したことには目をそらさず、なおかつ日本の功を見詰めなおすことを厭わない。往時を知る貴重な方々の証言を渉猟しているらしく、興味深い証言が次々出てくる。

 私としてはチャンドラ・ボースと、ビルマの”策士”バー・モウといった一筋縄ではいかない人々のことを知ることができたのが収穫。そして、日本人が外交の場でも浪花節に頼ろうとした情けなさも。残念なことに、これに関しては現在も完全になくなったとは思えない。

 それにしても、日本の汪兆銘への裏切りは何度読み返しても腸が煮えくり返るような憤りを覚える。汪兆銘は日本の侵攻に苦しむ故国をなんとか救わんと、日本の特務機関からの説得によって南京に政府を立てるが、肝心の日本政府が汪兆銘を無視して蒋介石と交渉する始末。汪兆銘からすれば梯子を外された格好で、南京に独自の権力基盤が無く、日本からも見捨てられた彼は悲憤のうちに世を去ることになる。この裏切りの背後にあるのは、なんてことはない縦割り組織の弊害であった。

 二次大戦における日本の功を声高に唱えるでもなく、過度に卑下するのでもなく、冷静にバランスの取れた姿勢を崩していないのは貴重だと思う。戦中の日本に興味がある方なら、一度は触れておくべきではないか。
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太平洋戦争・二次大戦・現代史 | 2008/07/30(水) 23:51 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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