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534冊目 ゲルマーニア
ゲルマーニア (岩波文庫 青 408-1)ゲルマーニア (岩波文庫 青 408-1)
(1979/01)
コルネーリウス・タキトゥス

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評価:☆☆


 ローマのタキトゥスが記したゲルマーニアは、しばしば司馬遷の史記、匈奴列伝と対比される。どちらも強大な帝国として他を周辺諸国を圧していながら、遊牧民族の脅威に晒され続けたのである。だからこそ彼らは異民族のことを記さねばならなかった。タキトゥスが恐れたように、やがてローマ帝国は異民族の襲来によって滅亡することになる。

 タキトゥスが記したのはゲルマン人のこと。未だ文明化されていない時代のゲルマーニアは、ローマと一進一退の攻防を繰り返す。ローマがゲルマーニア奥深くに攻め入ることがあっても、ゲルマン人たちはローマ化を拒み、機を見ては反旗を翻す。この辺りも漢に下った匈奴が中央政府の威令衰えるや反乱を起こしていたことに重なる。

 文字を持たなかったゲルマーニアは彼らオリジナルの記録を残さなかった。それもあり、タキトゥスのゲルマーニアは貴重な同時代の記録となった。だが、それは同時にゲルマーニアについて知るためにはローマの色眼鏡を除かなければならないことも意味する。本書を読んでいても、ローマ側の言い分と感じられる点も多かった。

 特に史記との共通点で面白かったのは、匈奴もゲルマーニアも略奪で主力となる青年・壮年の扱いが良く、年長者が軽んじられる点。文明人たるタキトゥスはそれを非難しているが、遊牧民であるゲルマン人からすれば自分達の栄華を保障する若者こそ尊重されるべき、と取り合わないことだろう。

 一方で違いもある。婚姻について、ゲルマーニアでは一夫一妻制は厳格に守られ、仮に配偶者が死んでも未亡人は再度嫁ぐことが無いとしているところ(妻に先立たれた夫についての記載は無いが、恐らくこの制限は女にのみ適用されたのだろう)。匈奴では、父が死ねば子が(実母以外の)夫人を自分のハレムに入れることが指摘されている。これを儒教的な立場から非難する向きも多かったようだ。曰く、だから匈奴は劣った野蛮人なのだ、と。

 また、ゲルマーニアの農耕についても記載している点は貴重と思う。全ての遊牧民族は、遊牧だけで食っているわけではなく、域内に相当数の農耕従事者を抱えていたことからすれば彼らの存在は当たり前なのだが、その当たり前が記載されるのは史家の目の行き届く範囲が広いことを示している。

 評判どおり、ローマ時代の辺境について広く記されている貴重な記録だろう。

 それにしても、この訳文のダメさはなんだ。これだから人文系の奴らは仕方がないと思われても仕方がなかろう。無駄に難解な表現を使い、発音も一般に流布するものを使わないために地名や地域が浮かびにくくなっている。正しい発音に従った結果だとしても、これでは読みづらくて叶わない。教養書が没落したのはこの手の輩が蔓延ったのが原因ではなかろうか。
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その他歴史 | 2008/07/19(土) 16:09 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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