![]() | パンとワインを巡り 神話が巡る―古代地中海文化の血と肉 (中公新書) (1995/10) 臼井 隆一郎 商品詳細を見る |
評価:☆☆
個人的な感覚で恐縮だが、解釈というやつが好きではない。○○は××を指す、なんてのは幾らでも後付できてしまうので、それを正しいと判定することができないのだ。
例えばノストラダムスの予言である。ノストラダムスはこんな事件やあんなことを正しく予言していたんだよ!な、なんだってー!!っていう流れは良くあるが、不思議なことにノストラダムスの予言とやらで未来を予想すると、その全てが外れる。解釈なんてものにはせいぜいそれくらいの力しかない。もっともらしく過去だけは説明できるが、それだけ。
辟易したのが、本書では実に多くのところでこの解釈が使われてしまっているところ。なので、どうにも興味が沸いてこない。解釈学が好きな人には堪らないのかもしれないが、私のように、文章は読んだままの意味で受け取るのが正しいと思うような散文的かつ即物的な人間には向いてないのかも。
と、苦言から入ってしまったのでちょっとだけ内容を紹介。タイトルどおり、地中海世界においてパンとワインがどのような位置づけにあったかを神話から探る試みである。
ユダヤ教、ギリシア神話を経て、キリスト教に至るまで、多くの印象的な場面にパンとワインが現れてくる。それは、これらが生活に深く結びついた結果として象徴的な意味をも持ち合わせたことによるのだろう。キリスト教など私にとってはどうでも良い話なので、もっぱら興味が沸いたのはギリシア神話。もう一度ギリシア神話を読み直そう、という気にさせられた。
あと、美味しいワインが飲みたいな、という気になった。(←一番の収穫)
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