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451冊目 緒方貞子―難民支援の現場から
緒方貞子―難民支援の現場から (集英社新書)緒方貞子―難民支援の現場から (集英社新書)
(2003/06)
東野 真

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評価:☆☆☆☆


 大国間の戦争は二次大戦を最後に途絶えたが、しかしそれは平和の到来を意味したわけではなかった。続いて起こった冷戦では、大国同士が直接対峙することはなかったが、朝鮮戦争やソ連のアフガニスタン侵攻、ベトナム戦争と代理戦争が行われた。

 でも、冷戦すらも一つの秩序だったのではないかな、と思う。二分法は野蛮な手法で、それに従わない者は排除されてしまう体制ではあったわけだけれど、それでも、直接争えば互いが破滅する相互確証破壊というシステムによってある程度の平和は担保されていたわけだ。

 だから、冷戦が終わったら箍(たが)を外したように世界中に憎悪が撒き散らされた。むしろ内にある憎悪に気が付いた、というべきか。

 隣人同士が争うとき、それは一次大戦や二次大戦では見られなかった様相を呈することになる。その結果、大戦争にも劣らぬ大量の難民が誕生することになってしまった。

 本書は難民を保護するための機関のトップ、難民高等弁務官を10年に渡って勤め上げた緒方貞子さんへのインタビューを中心に構成されている。

 本書を読み始めてまず気付くのは、難民を可愛そうな人とするだけの立場からは遠く隔たった立場にある、ということだ。平和に暮らせる社会を築くためには、最後は自助努力しかない。しかし、今まさに命が危ない人々相手に、いつになるか分からない未来へ努力しろと言っても無駄だ。当座の命を保障し、元の住処に戻れる体制を作る。まずはそこから始めなければならない。

 残念なことに、緒方さんが在任中、緒方さんが暇になることはなかった。ソマリアで、旧ユーゴで、イラクで、大量の難民が発生し続けた。緒方さんは自ら現場に飛び、銃弾の飛び交う中を精力的に駆け回って真に必要な支援を与え続けたという。溢れんばかりのバイタリティはどこから出るのか。それは、本書で示されているとおり、怒りなのだろう。

 斜に構えて、世界はそんなもんだと諦めるのは簡単だ。実際、ツチ族とフツ族が凄惨な殺し合いをやったさい、世界は彼らを見捨てた。勝手にやれよ、とばかりに。斯く言う私自身、知れば知るほどうんざりして勝手にしてくれと思わなくもなかった。どちらの側も酷い、そんな争いをしれば多くの人はそう思う。

 怒りと正義感を持続するのは大変なことだ。緒方さんはそれを共に保ちながら、慈愛も忘れない。偉大としか言い様がなかろう。そんな緒方さんの考えに触れる機会があったことは嬉しかった。この強さを自分が持てるかは自身が無いが、まずはこうしたあり方がありえて、しかも世界から認められる素晴らしいやり方なのだということは覚えておきたい。
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ノンフィクション | 2008/02/21(木) 23:49 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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