FC2ブログ
カレンダー
01 | 2020/02 | 03
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
プロフィール

Skywriter

Author:Skywriter
あまり一般受けしない本ばかりが好きと言う難儀な管理人です。
お勧めした本を面白いと思ってもらえると最高です。

BK1書評の鉄人31号。
鉄人


宣伝目的以外のあらゆるコメント、TBを歓迎します。

↓ランキングに参加しています。面白いと思ったら押してください。


にほんブログ村 本ブログへ


kids goo弾かれサイトですので閲覧はご注意を。頭が悪いのが伝染する恐れがあります。
notforkids.jpg

FC2カウンター
最近の記事
Tree-Arcive
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
巡回先

にほんブログ村 本ブログへ



うちの子も元捨て犬です。今はすっかり我が家の一員。甘えるのは下手だけどとっても可愛い子です。

Skywriterさんの読書メーター

ブロとも申請フォーム
ブロとも一覧
ブログ内検索
RSSフィード
336冊目 学者のウソ
学者のウソ

掛谷 英紀著

ソフトバンククリエイティブ (2007.2)

\735

評価:☆☆☆☆☆


 理系の学者が明らかな事実の捏造をしたらどうなるだろう。学者生命は絶たれ、それまでの研究成果は地に落ちるに違いない。それどころか、自分の研究が誤りであったとなれば何年後であっても権威は失われる。ノーベル賞候補者にまでなりながら、後に目ぼしい研究成果のほとんど全てが間違いであったことが判明し、今に残る功績のない野口英世のように。

 文系的な学問であっても、科学に近い学問であれば捏造やウソは非難される。旧石器捏造事件からもその姿が窺われる。

 ところが、平気でウソをでっちあげ、誤謬が明らかになっても恬として恥じずない学者の方々がいらっしゃる。この立派な方々は、自分達が中心となって学会を運営することでウソでも出鱈目でも思いつきでもなんでも自分にさえ有利であれば肯定的に評価し、あろうことか政治まで巻き込んでしまう。その結果として、誤った前提に基づいた政策が展開され、庶民は大迷惑を蒙ることになる。

 そんな酷いことをやっていらっしゃる先生方が属する社会を、フェミニズムという。フェミニズムは男女の脳が発生の時点から異なる事実を認めず、男性による科学だと非難する。他の学問領域での再現性ある結果を、自分の好みと合わないからといって排撃するのが学者の姿勢なのか。

 いや、実はそんなのは日本が最初ではない。アインシュタインはユダヤ人だったため、ナチスドイツでは相対性理論はユダヤの科学として過ちであるとされていた。スターリンの支配するソ連ではルイセンコなる人物が政治と結びつき、まっとうな農学者らを次々と粛清していった。

 これらの科学を無視し他者を激しく攻撃する輩が政治と結びつくや、数百万人のユダヤ人がガス室などで殺害され、数千万のソ連に居た人々が凍てつく大地に屍をさらした。フェミニストたちも同じような性質を持っているので、きっと同じくらい”すばらしき新世界”を築いてくれることだろう。

 と、皮肉ばかり言っていられなくなってしまったというのが本書を読んでの実感。

 たとえば、女性の社会進出が出生率回復に繋がるとの主張は全くのウソ。彼らの出すグラフは、自分に都合の悪いデータを全て削除して無理やり作り出したものであって、フェミニストの主張する方法で出生率を上げることに成功した国はないことが示される。

 おまけに、フェミニスト達は女性に多様な生き方を認めよと主張しながら、専業主婦を税金泥棒と呼ぶ。専業主婦は多様な生き方には入れないらしい。なんてことはない、フェミニストの言う多様な生き方とは、フェミニストが認める生き方に他ならない。それは、多様性とは言わない。

 しかしフェミニストは政治と結びつくことに成功している。フェミニストの主張する、全く効果のない社会政策がいくつも実行に移され、数十億、数百億という税金が全く無駄なことに使われてきたのだ。せいぜい得られた結果は、理論上効果の全くないことが示される政策は実行に移しても効果がないということだけだろうか。

 責任は?こんなことになってしまった責任を誰が取る?

 フェミニストのおえらい先生方は責任は決して取りません。効果がなかったところから錬金術のように自分に都合の良いデータのみ取り出して効果があったと強弁するか、投資がすくないから効果が無かったのだと他人を非難するかどちらかだ。

 なにやら自称超能力者が手先のテクニックを使っていただけであることを暴かれた後でするみっともない言い訳に近いような気がするが、それは気のせいではない。そもそも、フェミニストは学問をやっているわけではない。学問をするふりをしているだけの政治的圧力団体なのだ。

 いつの間にこんな嘆かわしい事態が立ち現れてしまったのだろうか。(特に文系の)学者の倫理はどこに行ってしまったのか。

 本書が独創的なのは、学者のウソを暴くだけではなく、まともな学問世界を築くために何が必要なのかを提言しているところにある。具体的な提言内容は本書を当たってもらうことにするが、その提言を運用するのがあまり現実的ではないのは事実であっても案そのものは面白い。

 批判されて然るべき、学者達の過ちの内容そのものも知るべきものが多い。たとえば、フェミニスト達が勝ち取った成果として、母子家庭への給付が減り、高給取り(まさにフェミニスト達のことだ)からは減税している事実。消費税の時には非難の大論陣を張ったマスコミも、税制改革で高給取り(まさにマスコミ人のことだ)からは減税されるとなると、下層社会が増税になっても非難しない。強者なのに弱者を装う、そんな人々の浅ましい姿を知っておくべきだ。そこに多くの人が怒りを感じてこそ社会は変わるのだから。

 過ちを生み出している言論空間のありかたを理解しておくのも大事だ。それによって容易に騙されないようになる可能性もある。最後に、誤りだらけの学者の世界を糾す方法について、著者の挙げた例を参考に考えてみるのも良いだろう。フェミニストのように、ウソでも何でも持論に都合の良いことなら認める人々が居るわけだから、そんな横暴から自分を守るための有効な武器として、学者がウソをつきにくいようにしておいて損をすることは絶対にないのだ。

 学者のウソを暴き、対処法を提言している価値ある一冊。多くの人に読んでもらいたいと思う。
関連記事
スポンサーサイト




ノンフィクション | 2007/06/21(木) 22:59 | Trackback:(0) | Comments:(0)

献本サイト レビュープラス

ランキングに参加しています。面白いと思ったら押してくださいませ。
(ランキングサイトが立ち上がります。不快でしたら無視して下さい)
にほんブログ村 本ブログへ

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する