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267冊目 タリバン
タリバン

アハメド・ラシッド著 / 坂井 定雄訳 / 伊藤 力司訳

講談社 (2000.10)

\2,940

評価:☆☆☆☆


 まずはじめに断っておくと、本書は9.11の同時多発テロが起きるよりも前に書かれている。従って、扱っているのはタリバンがアフガニスタンを実効支配していた頃で、最も新しい類の話題でクリントン政権の話である。それでも本書は中央アジア情勢を理解する上で重要な役割を担い続けられるのではないかと思わされる。

 タリバンの成立以前のアフガニスタンがどのような国だったのか。ソ連に対抗した戦士たち(ムジャヒディン)を中心とした軍閥が割拠し、各々が支配下で狼藉を尽くしながら紛争を重ねていたという、限りなく失敗した国だった。軍事はあっても政治は無い。とりわけ、民政などには誰も興味を持たない。国連が貧しい人々が餓死しないようにと支援すると、軍閥にとって浮いたカネは次なる紛争につぎ込まれる。そんな世界。

 交通の要衝として近代まで栄えたこの地を世界で最も貧しい悲惨な地域に変えたのは、まずはイギリスとロシアだった。インドから支配の手を伸ばすイギリスと、伝統的な膨張政策を取り南方へ勢力を広げようとするロシアによる争いはグレート・ゲームと呼ばれ、アフガニスタンはパワーゲームの場と化した。

 単純にこのときの流れと言い切ることはできないが、それでもやはり膨張政策を取ったソ連はアフガニスタンに侵攻、多くの都市を破壊し、大統領を処刑し、傀儡政権を打ち立てた。その支配に反発する人々を軍事的に支援したのがアメリカ。アフガニスタンには大量の武器が出回ることになる。

 かくしてアフガニスタンは最貧国でありながら国内には武器が氾濫しているという、失敗国家に良く見られる様相を呈してしまった。しかもソ連が撤退した後は誰もがアフガニスタンから興味を失い、かの国が戦争を離れ安定した国家に向かう道筋を示すことはできなかった。

 更に複雑にさせたのがその地政学的な意味合い。中央アジアに産出する石油資源を輸送するのに適した地域と目されることから、アフガニスタンの権益を巡って各国がしのぎを削る。それこそが長く続く混乱へと導いた。

 そんなタリバン誕生以前の話を知れば、都市を占領しても規律正しく、世俗権力に興味を示さず、略奪もしなかった(といっても、これらの全てはタリバン成立初期に限定されるのだが)タリバンが貧困にあえぐ人々から歓迎されたのも無理なきことだろう。

 ところがその先がいけなかった。彼らは直ちに学校を廃止、食料など生きるための糧はアラーが与えてくれるはずだとして一向に人々の生活に興味を示そうとはしなかった。その代わりに彼らが行ったのは、女性を職業から追放し、顎鬚を伸ばすことを強要し、あらゆる娯楽や文化を破壊しつくすことだった。

 なぜタリバンはこのような暴挙に及んだのだろうか。そしてアフガニスタンに触手を伸ばす各国の思惑とはどのようなものだったのだろうか。

 歴史や文化、地政学的な意味合いと複雑な紛争の経過など、多くの面に光が当てられている。しかも、これだけの広い話題をそれぞれ丁寧に深く掘り下げられているのでこれ一冊でアフガニスタンの近代史について大まかに知ることができるといっても過言ではなかろう。

 石油シンジケートの影、パキスタンやイラン、サウジアラビア、ロシアにアメリカといった国々の関与の歴史を知れば9.11とその後に続くアフガニスタン戦争および戦後の情勢にいたる、本書が扱っていない分野にまで理解を及ぼすことができる。

 中央アジアの情勢を知るためにはとても良い本では無いだろうか。
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太平洋戦争・二次大戦・現代史 | 2007/02/09(金) 22:42 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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