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1580冊目 原発事故と放射線のリスク学
原発事故と放射線のリスク学原発事故と放射線のリスク学
(2014/03/14)
中西準子

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評価:☆☆☆☆


 著者は下水道行政で国を厳しく批判し、後に化学物質のリスク評価を行う等、リスク分析で広く知られた人物である。ともすれば、リスクがあるから禁止という極端な方向に流れがちな中にあって、コストと得られる効果を比較すべきであるとか、社会が受け入れ可能なリスクがあると唱える彼女はやや異端に属するかも知れない。

 社会が受け入れ可能なリスクと言っても、そのレベルは人によって異なる。だから、毀誉褒貶が伴うのは当然といえば当然だろう。ただ、彼女は自説の正しさを声高に唱えるのではなく、冷静な分析で行っているところが良い。『環境リスク学―不安の海の羅針盤』において余すところ無く述べたそうした考えを、放射線のリスクへ敷衍したのが本書である。

 まず、著者は放射線はどんなに低線量でも害であるとするしきい値なし仮説(LNT)に立つ。そうした上で、年間100mSv とはどういう意味か、除染で目指すべき線量レベルはどの程度か、福島原発で目立った害が生じるか、といったことを述べている。

 どうしてこんなに説得力があるのだろうと思っていたら、中で「今後の研究が待たれる」といった類の、結論を出さない調査を批判していること、きちんと結論を示して外れた時には責任を取ることを提言するわかり易さが原因だろうと思った次第である。玉虫色に逃げる背景についても触れられているのだが、アメリカでは社会の許容レベルについて官民一体となって深く議論している様を見せられると、彼我の差に悲しくなるほどだ。一方であの国は理科系教育が弱いという不思議な現象も呈しているのだけど。ノーベル賞受賞者は多いけど、かなりの部分は移民だし。

 閑話休題、低線量放射線の害は過大に見積もっているように感じられる。

 LNTが正しいか間違っているか論争になるのは、100mSvの以下の低線量では統計的に害がはっきり出ないからだ。それは害がないことの証明にはなり得ない(証拠がないのは不在の証明ではない)。しかし、LNTに基づいて受動喫煙による肺がんのリスクを52mSv被曝と同等と評価している(p.267)のを見ると、受動喫煙の肺がんは統計に現れるのだからぜんぜん違うと思ってしまう。

 また、LNTはラムサールのように年間100mSv 以上とも言われる自然放射線レベルの高い地域で発ガン率の上昇が見られないことと矛盾するし、原爆被災者の追跡調査においても、低線量被曝者の寿命はむしろ伸びている事実が報告されており、これらはLNTに対して強力な反対材料と思う。

 放射線の作用原理からすれば、LNTは説得力を持つように思うのだが……

 閑話休題、LNTは考えうる中で最もリスクを高く評価しているといえる事は間違い無さそうだ。政策決定にはリスクとベネフィットを比較することが必要なので、その材料としてLNTを使うのは悪くは無さそう。

 その上で、ゼロリスクを求めるのは愚かしい(同じ理由で予防原則も愚かしい思想だ)ことを理解し、許容できるリスクに収めるために何ができるのかを考えていかなければなるまい。この本は、その絶好の機会を与えてくれていると思う。

 原発の意義を考える上でも、読んでおいて損はないと思う。尚、著者は原発やむなしの立場から、福島の原発事故を経て原発反対に意見を変えたというので、反対派の人もしっかり読んでみて欲しい。

関連書籍:
環境リスク学―不安の海の羅針盤環境リスク学―不安の海の羅針盤
(2004/09)
中西 準子

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人は放射線になぜ弱いか 第3版―少しの放射線は心配無用 (ブルーバックス)人は放射線になぜ弱いか 第3版―少しの放射線は心配無用 (ブルーバックス)
(1998/12/18)
近藤 宗平

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ノンフィクション | 2014/11/20(木) 19:08 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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