カレンダー
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
プロフィール

Skywriter

Author:Skywriter
あまり一般受けしない本ばかりが好きと言う難儀な管理人です。
お勧めした本を面白いと思ってもらえると最高です。

BK1書評の鉄人31号。
鉄人


宣伝目的以外のあらゆるコメント、TBを歓迎します。

↓ランキングに参加しています。面白いと思ったら押してください。


にほんブログ村 本ブログへ


kids goo弾かれサイトですので閲覧はご注意を。頭が悪いのが伝染する恐れがあります。
notforkids.jpg

FC2カウンター
最近の記事
Tree-Arcive
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
巡回先

にほんブログ村 本ブログへ



うちの子も元捨て犬です。今はすっかり我が家の一員。甘えるのは下手だけどとっても可愛い子です。

Skywriterさんの読書メーター

ブロとも申請フォーム
ブロとも一覧
ブログ内検索
RSSフィード
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 | --/--/--(--) --:-- | |

献本サイト レビュープラス

ランキングに参加しています。面白いと思ったら押してくださいませ。
(ランキングサイトが立ち上がります。不快でしたら無視して下さい)
にほんブログ村 本ブログへ

1546冊目 チェルノブイリの森―事故後20年の自然誌
チェルノブイリの森―事故後20年の自然誌チェルノブイリの森―事故後20年の自然誌
(2007/02/25)
メアリー マイシオ

商品詳細を見る


評価:☆☆☆☆


 『HALF LIFE チェルノブイリ:死の森か、エデンの園か(WIRED Single Stories 002)』を読んだところ、両論併記型で余り面白みを感じなかった中に本書のことが触れられていた。やはり、まとまった知識を得るためにはそれなりの厚さの本を読まなければならない。そんなわけで、早速読んでみた次第である。

 著者はウクライナ系アメリカ人の女性。そのため、チェルノブイリ事故には深い関心を抱き続けてきたという。彼女の素晴らしいところは、何と言ってもその行動力である。本書を読んでも、チェルノブイリのかつては強制的な避難が実施された地区を、ウクライナ側からもベラルーシ側からも訪れ、自身の見聞を余すところ無く書き綴っている。

 福島原発事故以降、色々と放射線生物学関連の本を読んできたが、そこで得た知識が裏付けされた印象である。

 チェルノブイリにおいても、哺乳類、魚類に変異体や奇形は見つかっていないそうである。これは、広島・長崎において被曝二世、三世に奇形が見つかっていないことと一致する。

 一方で、原子炉近くでは、鳥類の巣立ちする子の数に異常が見られるとも言う。ストロンチウム90はカルシウム代謝の流れによって体内に運び込まれるため、全く同じ理由で卵の殻に多く含まれる。発生中の胚という最も放射線の害を受ける時期に、放射性物質がすぐ近くにあるという不利を考えれば不思議はなさそうだ。

 ただし、チェルノブイリ周辺では絶滅危惧種に指定された鳥類も多く見られるという。彼らはその絶対量の関係から、他所から移ってきては子孫を残さず死んでいく訳ではないことが推測される。だとすると、チェルノブイリは動物たちの楽園になっているというのが事実なのだろう。

 恐らくは、10キロ圏内とかの、本当に危険な領域に定住することさえ避ければ、人間にもさしたる問題は無いのではなかろうか。実験するわけにはいかないにしても。『チェルノブイリ原発事故 ベラルーシ政府報告書』にある通り、石棺による封じ込めや除染に携わった人を含め、白血病の罹患率増加が見られないというのは覚えておいて良いと思う。

 一方、憤りを覚える話もある。

 チェルノブイリの原子力発電所が事故後も2000年まで稼働していたことは不勉強にして知らなかった。石棺に覆われた姿を見て、誰もいないものかと思っていたが、事故を起こした部分だけが覆われていたという。

 そして、彼らは事故後も莫大な利益を上げながら、保障にはそのカネを使わなかったようだ。あの事故が極めて杜撰な冒険的実験のせいで発生した事実を鑑みれば、とても許されることではないように思える。除染員や住民に白血病や奇形の増加が見られないのは事実のようだが、それは時間が経ってから分かったことだ。少なくとも彼らは健康調査に資金を提供する義務があろう。

 増加が報告された甲状腺がんにしても、あれは放射性物質に汚染された牛乳を垂れ流しにしたために起こった側面が強い。共産主義国家というのは恐ろしいところだ。

 情報の公開についても、民主主義国家として歩み始めたばかりのウクライナはやはり独裁国家として悪名を馳せたベラルーシより遥かにマシなようだ。情報の公開が無ければそもそも国民は正しい評価などできるわけがない。その点、福島原発事故で情報を隠そうとした政府は避難されてしかるべきである。

 一方で、チェルノブイリ事故の痛ましい過去から得られた貴重な教訓、低線量被曝は健康に影響を与えず、むしろ強制避難が多くの死を生むという事実を、日本が無視しているのは悲しむべきことである。『人は放射線になぜ弱いか 第3版―少しの放射線は心配無用』と共に、今後に活かすために活用して欲しい本である。

 こうした政治的な動きに加えて、どのような食べ物に放射線が濃縮されて、それは何故なのかといった話まで丁寧に救い上げてくれているので、福島後の日本には役に立つことが多いと感じられた。原発事故後について、正しく知るために格好の一冊である。


関連書籍:
HALF LIFE チェルノブイリ:死の森か、エデンの園か(WIRED Single Stories 002)HALF LIFE チェルノブイリ:死の森か、エデンの園か(WIRED Single Stories 002)
(2012/03/23)
Adam Higginbotham

商品詳細を見る


人は放射線になぜ弱いか 第3版―少しの放射線は心配無用 (ブルーバックス)人は放射線になぜ弱いか 第3版―少しの放射線は心配無用 (ブルーバックス)
(1998/12/18)
近藤 宗平

商品詳細を見る


チェルノブイリ原発事故 ベラルーシ政府報告書 [最新版] (SANGAKUSHA Vita(産学社ウィタ))チェルノブイリ原発事故 ベラルーシ政府報告書 [最新版] (SANGAKUSHA Vita(産学社ウィタ))
(2013/05/10)
ベラルーシ共和国非常事態省チェルノブイリ原発事故被害対策局/編

商品詳細を見る
関連記事
スポンサーサイト

ノンフィクション | 2014/10/07(火) 19:52 | Trackback:(0) | Comments:(0)

献本サイト レビュープラス

ランキングに参加しています。面白いと思ったら押してくださいませ。
(ランキングサイトが立ち上がります。不快でしたら無視して下さい)
にほんブログ村 本ブログへ

コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。