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1472冊目 捕食者なき世界
捕食者なき世界 (文春文庫)捕食者なき世界 (文春文庫)
(2014/05/09)
ウィリアム ソウルゼンバーグ

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評価:☆☆☆☆☆


 表紙が素晴らしい。この特徴的な巨大な牙は、伝説的な捕食者、サーベルタイガーのスミロドンのものだろう。永遠に喪われてしまった巨獣の頭骨は、本書のタイトルと実にマッチしている。そう。彼らのような、強大なる捕食者、人類をすら晩御飯の一種にしか見ないであろう強者達の多くは、永遠に地表を去った。ライオン等の数少ない生き残りは、細々とその命脈を保っているに過ぎない。

 捕食者が喪われた結果、何が起こっただろう?被食者は、恐怖に怯えなくて済むようになった。そして、彼らは増えに増えた。環境が悪化しても、なお。本書は、捕食者なき世界で何が起こったかを克明に追ったものである。

 陸上でも海中でも、捕食者が一掃された後は被食者が急激に増加することが分かる。他のライバル種は追放され、餌となる小動物や植物は食いつくされてしまう。その結果、生物多様性は恐るべき勢いで低下していくのである。

 オオカミを失った森林ではシカが猛烈な勢いで増え、植物を食い尽くすので、新芽は生えなくなってしまった。捕鯨のためにクジラが減ると、シャチはトドやラッコを捕食するようになり、海底はウニで荒らされた。フカヒレの材料として大型のサメが採り尽くされた結果、巡り巡ってハマグリやカキ、ホタテは激減した。

 そんな莫迦なと思われるかもしれない。しかし、本書に出てくる豊富な実例の前には、そんな疑問は飲み込むしか無いだろう。導入部でヒトデの捕食圧と、それが喪われたときの影響を見るところから、大陸で、海中で進む生物多様性の急激な低下へと読み進めると、すんなり納得できる。

 希望は、アメリカで始まったオオカミ復活プロジェクトだろう。オオカミは、増えすぎたシカを一気に駆除などしない。数の差が大きすぎて、そんなことはできない。しかし、オオカミの好む地域をシカが避けることで、あるいはシカが食事に集中できなくなることで、植物は芽を吹き返したのである。彼らの危険性を過剰に恐れ排撃するのではなく、自然界にあるべき捕食者をきちんと配置することで、豊かな自然を保つべきであろう。

 日本でも、増えすぎたシカによる食害が問題となっている。オオカミ導入は、有効な手段かもしれない。我々のアウトドアライフは多少の不自由さを強いられることにはなるだろうが。

 捕食者の果たしてきた大いなる役割を余すところなく描いた良書である。生物だけでなく、環境に興味があるという方もぜひ手にとって見て欲しい。

 最後に、翻訳がまた素晴らしいことを記しておきたい。野中香保子さんの明快かつ平易な文章は定評があるのは知っているが、改めてその読みやすさに感銘をうけたものである。訳者の腕次第で翻訳本が魅力を輝かせることも地に落とすこともできることを考えると、科学書好きに彼女のような優れた訳者がいることは実に慶賀すべきことである。
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生物・遺伝・病原体 | 2014/06/18(水) 21:45 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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