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1471冊目 ナチ・ドイツと言語―ヒトラー演説から民衆の悪夢まで
ナチ・ドイツと言語―ヒトラー演説から民衆の悪夢まで (岩波新書 新赤版 (792))ナチ・ドイツと言語―ヒトラー演説から民衆の悪夢まで (岩波新書 新赤版 (792))
(2002/07/19)
宮田 光雄

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評価:☆☆☆


 ヒトラーは演説の名手だった。多くの聴衆が、彼の言葉に酔った。酔いが覚めないままに彼らはヒトラーを国家元首に選び、そしてドイツは滅びへの道を歩んだ。

 演説において、ヒトラーは宗教的な言葉を使った、という。ナチスとカトリック教会とは敵対した時期もあったが、それなりに近しい関係を築いていた(実際、敗戦後にはカトリック教会がナチ高官の逃亡を助けている)ことを考えれば不思議はないかもしれない。"摂理"や"神"、そして"全能者"が良く使われた言葉だという。聖書のフレーズを意識した演説も行ったそうで、それは人々にヒトラーの演説へ親しみを感じさせる力になった可能性もありそうだ。

 ともあれ、この独裁者にとって言葉は力の源泉だった。もう一つは、黎明期だった映像技術であろう。レニ・リーフェンシュタールによるナチス党大会の模様を描いた『意志の勝利』こそがその集大成といえるかもしれない。

 言葉と映像を駆使した政権だからこそ、彼らはまた民衆の言葉にも敏感だった。政権批判を行っただけで、刑場の露と消えた人々が大勢いたのである。だが、人の口に戸は立てられぬという。民衆は、こっそりと政権批判のジョークを囁きあった。傑作だと思うのはこれ。

 ある男が「我々の生活が苦しいのは全てあの男のせいだ!」と叫んだところ、ゲシュタポに逮捕されて尋問を受けた。「あの男とは誰だ!」と問い詰められた男は心外そうに、「勿論、チャーチルのことです。貴方は誰のことだと思ったのですか?」

 ここには間違いなく痛烈な皮肉がある。スターリン治下のソ連でも、やはりこうしたブラックジョークが語り継がれたところを見ると、笑いは圧政に対する強力な武器と思えてくるから不思議だ。こうしたジョークが幾つか収められているのはポイントが高い。

 他にも教育者の抵抗も取り上げられているが、最終章で夢の解釈という愚行に走っているので評価は下げざるをえない。そもそも、夢解釈などというものは、正しいか間違っているかを判定することができない。単なる後出しジャンケン以外の何物でもないのである。フロイトの説も目も当てられないほど酷いという事実が明らかになっている(『精神分析に別れを告げよう―フロイト帝国の衰退と没落』や『フロイト先生のウソ』に詳しい)のだから、いい加減にこの手の妄想をありがたがるのは辞めてもらいたいものだ。ヒトラーの唱導したユダヤ人差別が間違っているからといってユダヤ人のフロイトの妄想が正当性を持つようになるわけではない。

 こうした悲惨な間違いもあるが、言語に拘って第三帝国の姿を追った本書は、言論とはどのようなものであるかを考えさせてくれる点で価値があると思う。


関連書籍:
精神分析に別れを告げよう―フロイト帝国の衰退と没落精神分析に別れを告げよう―フロイト帝国の衰退と没落
(1998/05)
H.J. アイゼンク、H.J.Eysenck 他

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フロイト先生のウソ (文春文庫)フロイト先生のウソ (文春文庫)
(2003/01)
ロルフ デーゲン

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