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173冊目 利己的な遺伝子
利己的な遺伝子

リチャード・ドーキンス〔著〕 / 日高 敏隆〔ほか〕訳

紀伊国屋書店 (2006.5)

\2,940

評価:☆☆☆☆☆


 『利己的な遺伝子』がもたらした衝撃はとても一言では語りつくせないのではなかろうか。というのは、本書ほど徹底して生物の戦略が自分自身の遺伝子を広めようとすることに帰結するという視点に基づいた本がなかったことによる。

 そんなことは無い、と反論があるかもしれない。しかし、その反論は当たらない。たとえば、コンラート・ローレンツの古典的名著『攻撃』では一見すると生物の戦略が自分自身の遺伝子を広めようとすることを説明しているように見える。だが、ローレンツが想定しているのは、あくまで”種として最適な遺伝子を残す”ための行動である。

 などと言われると、その差が分かりにくくなってしまうかもしれない。簡単に言ってしまうと、ドーキンスの指摘する遺伝子の利己的な振る舞いとは、種全体のことなど全く考慮に入れず、それどころか、種全体がどうなろうとも構わずに自分自身の持つ遺伝子だけを後世に伝えるために冷徹なまでに合理的なあり方を言うのである。

 本書が出版当初から注目されたのは、そんな意外な視点を提供しているからだけではない。利己的な振る舞いの背後にある数理的な有利さを、数式を全く使わずに分かりやすく説明しているところにこそ、その真価があると思う。その価値は現在に至ってもいささかも損なわれていないだろう。

 もう一点、無視し得ないのは、数理的な説明と生物界で実際に見られる豊富な実例との絶妙なバランスである。

 数理的な説明では、なぜこの世が助け合いだけでは成り立っておらず、お人よし(常に恩恵を施す)と一定数のワガママ者(恩恵を受けても返さない)、そして常識人(こちらからは不義理をしないが、相手から恩恵を返されなければ報復する)が入り混じるのかを解き明かしている。単純な算術的前提とは思えないほど、現実を上手く説明しているのに驚かされる。

 豊富な実例では、たとえば生物の化学進化やチスイコウモリの助け合い、アリやハチのような社会的昆虫の生態、カッコウのような托卵する鳥類の生態など、読むだけでも面白い事実が目白押しに現れる。利己的な遺伝子云々を置いておくとしても読む価値がある。

 それまでの印象を根底から覆すような説を、専門知識を持たない者が読んでも面白く書けるというのは容易なことではない。本書は稀有な例といっても過言はあるまい。ちょっとでも興味を惹かれた方は、読んで絶対に損は無いと断言できる名著。
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生物・遺伝・病原体 | 2006/08/13(日) 23:18 | Trackback:(1) | Comments:(0)

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利己的な遺伝子/リチャード・ドーキンス利己的な遺伝子 増補新装版/リチャード・ドーキンス進化論を語るとき、人間を他の生物とは別扱いにするかどうで議論になるときがあって、ときには感情的にさえなったりします。
2006/09/23 Sat 23:33:35 | 仮想本棚&電脳日記