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1320冊目 ダウンタウンに時は流れて
ダウンタウンに時は流れてダウンタウンに時は流れて
(2009/11/26)
多田 富雄

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評価:☆☆☆☆☆


 免疫学者として広く知られた著者は、2001年に脳梗塞に襲われ、右半身不随となり声も失う。しかし、その偉大な精神は、決して輝きを失うことはなかった。一時は毎日死を想うだけの日々を送っていた著者は、妻の献身的な介護もあり、旺盛な執筆意欲を示し続けた。惜しくも2010年にお亡くなりになったのだが、本書はその前年に記された、自伝的なエッセイである。

 若く輝いていた日々を愛情豊かに綴っているのだが、時に詩情に溢れ、時に哀切に満ちた文章が、読者の心にストレートに入ってくる。攻撃的に切り込んでくるのではない。こちらの心の防壁など無かったかのように、心の深いところに現れるような感じ。恐らく、思索に思索を重ね、無駄のない文章を綴っていることと、近い将来に訪れる自らの死と真摯に向き合ったが故の迫力と、死を諦念ではなく受容したがゆえの寛容さが渾然一体となった魅力だと思う。

 まず、著者がデンバーに留学する機会を得たところから、本書は始まる。家主との、疎遠で始まっていつしか交流を深める話。貧しい労働者が入り浸る、ダウンタウンの場末の酒場に入り浸った話。あるいは、中国料理屋で出会った日本女性との思い出と、デンバーでの生活が情緒豊かに記される。そのどれもが、ハッピーエンドとはならない。どこかに、死や喪失の影がまとわり付いている。それ故に、失われたものへの深い愛情が胸を打つ。

 そして、病を得てからの心の移ろいが綴られる。

 体が動かず、寝返りも打てない。ただ寝ているのすら苦痛という状態。しかも、それを訴えようにも声すら出せない。しかも、著者は医師である。自分の体が動くようにならないことは、プロとして分かっている。

 そんな状態からどうやって平常心を取り戻していったのか。それを記した文章からは温かい人柄が滲んでいて、何度もページを繰る手を止め、同じ文章を眺めてしまった。その後に前立腺がんとなって睾丸摘出術を受けたエピソードなど、ユーモアに溢れていて、思わず笑ってしまったくらいである。

 病を得て死を覚悟した人だからこそ書ける文章に、頭脳明晰にして文学にも親しんだ著者ならではの心を打つ名文だとつくづく感じた。こんな風に、世界を愛し、己と向き合う生き方を見習いたいものである。
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エッセイ | 2013/12/05(木) 19:32 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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