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8冊目 国産ロケットはなぜ墜ちるのか
国産ロケットはなぜ墜ちるのか

松浦 晋也著

日経BP社 (2004.2)


評価:☆☆☆☆☆

 2003年11月29日に打ち上げられたH-II型ロケットは、発射後10数分後、機体の異状によってミッションを実行する目処が立たなくなり、空中で爆破された。純国産ロケットとして実績を積まなければならない時期に起こった事故であったこと、お祭り好きのマスコミに散々叩かれたことなどから記憶に残っている方も多いのではなかろうか。この事故については色々なことが明らかにされており、JAXAでもサイト内で説明するページを設けたりと様々な情報を得ることができる。

 しかし、見つかるのは技術的説明を中心とした真相解明であって、それだけでは日本の「ロケット開発の体制」の問題は分からない。

 敢えて言ってしまえば、宇宙開発において事故など当たり前に起こることである。ロケット開発の初期において、失敗はむしろ避けられず、失敗を防ぐためにどれほど事前に準備したか、また事故が起こった場合に備えられてきたか、が問題となる。宇宙開発では死者も決して少なくない。スプートニク2号に乗って初めて宇宙に旅立ったクドリャフカは、ロケット内の温度制御に失敗したことにより死亡している。もっとも、クドリャフカは犬であるのだが。人間では、例えばアポロ1号は地上での実験中火災が発生し、アメリカ人初の宇宙遊泳者であるエド・ホワイト、ロジャー・チャフィー、そして船長であったガス・グリソムの3名は焼死。その3ヵ月後にはソ連で悲劇が起こる。コマロフ飛行士を乗せたソユーズ1号は電子機器が働かなくなり、コマロフは宇宙空間から妻と最後の言葉を交わすこととなる。アポロ13号は事故に耐えつつも無事帰還したが一歩間違えばどうなったか。そして、スペースシャトル、チャレンジャーとコロンビアの事故では14名の死者が出ている。

 宇宙を目指す、というのはそれだけ過酷な冒険なのである。その過酷な冒険に、無人機ではありながら実績ある他国技術ではなく自国の技術で乗り出した日本に、実は腰の座った思想が存在していない、ということにこそ悲劇の本質がある、と本書は指摘する。確固たる意思の無さが予算の無さを生み、それは安全性確保や技術者の技量低下を招いていると著者は一々例を挙げて説明する。読むと日本の宇宙開発を主導する政治、行政のあまりのいい加減さに腹が立ってくるほどだ。

 なかでも、理工系の教養の欠如こそが政治、行政の問題であることを指摘されていることはとても重要であると思う。私もかねがね「科学技術庁の長官が文系出身者で占められているのは異状である」と主張し続けてきたが、その弊害がここまで来ているとは思わなかった。理系のセンス、それは何も数式と毎日取っ組み合いをしなければ身につかないというものではない。もし仮に、日本を技術大国としたいのであるのならば、”理科を知らないのはすなわち無教養として恥じる”くらいにならなければならない。そして、資源の無い日本はそういう道を歩まざるを得ないように思われる。なのに、高級取りが文系出身者で占められているという事態はそれ自体が問題であると言える(勿論、金銭がすなわち個人としての豊かな人生を保障するものではないことは明白であるが)。

 予算にしても理系のセンスにしても、改善しないことには必ずや次の事故は起こる。それも、決して遠くないうちに。事故は起こるものであるから、そこから学ぶことができるなら良いかもしれないが、しかし適切な手を打っておけば予防できた事故を起こすことに、意味は無い。改善までに残された時間はあまりないように思われる。

 宇宙開発に少しでも興味のある方は、是非読むことをお勧めしたい。なお、事故についての記述などは月をめざした二人の科学者  アポロとスプートニクの軌跡(的川 泰宣/中央公論新社)を参考にした。この本も大変面白いので、一読をお勧めする。
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技術 | 2004/03/02(火) 18:00 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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