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1176冊目 マリコ

マリコ (新潮文庫)マリコ (新潮文庫)
(1983/11)
柳田 邦男

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評価:☆☆☆☆


 太平洋戦争前のアメリカと日本を結ぶ回線に、マリコという女性の名前が何度も現れていた。もっとも、ここで言われるマリコは、人間の名前ではない。アメリカ側の態度を示す符牒であった。「マリコは病気だ」と言えば、それは即ち、アメリカの態度は思わしくないということを示していた。

 なぜアメリカの態度を示す符牒にマリコという呼び方が冠されたのか。そこには、日米和平を懸命に追求した外交官の影響があった。

 その人物の名は、寺崎英成。彼はアメリカに赴任中に見初めたアメリカ人女性であるグエンと結婚する。外交官が外国人と結婚するのは極めて異例であったが、彼は自分の意志を曲げなかった。そして、グエンも彼の思いに応えたのである。

 2人の間に生まれた娘は、重光葵により、マリ子と名付けられる。とりわけ父の英成は、娘が風雲急を告げる日米の架け橋になることを願ったようだ。こうした経緯を見れば、その名が日米交渉で使われたことも理解できよう。

 互いの母国が敵国同士になってしまった中にあって、希望を失わず、互いへの愛情を維持し続けた寺崎夫妻の姿には胸が熱くなる。特に、グエン。彼女は、寺崎が日本に送還される際、アメリカに残らず、夫の側に寄り添うことを選択した。差別あるいは生活の苦労にも音を上げず、日本の文化に溶け込もうと努力を重ねた。彼女のような存在が、きっと戦後の日米関係が改善に向かうにあたっては草の根的な役割を果たしたのだと思う。

 その娘、マリ子の生き方も堂々としたものだ。著者がいつしか彼女の物語をしたためようと思うようになった気持ちが分かる。

 日米が辿った激動の運命は、マリ子に大きな影を落とす。戦時下の日本にあって、差別もあれば、もう一つの母国であるアメリカの軍隊による空襲を受けたこともある。その全てを糧として、彼女はいつしかアメリカで政治に希望を夢見、深く関わる生活を送るようになる。

 将に激動の人生にあって、たゆまず歩んだ1人の女性の姿を活き活きと描き出している。ご両親の理想に満ちた姿と彼女の強い生き方がとても印象に残る。

 彼女本人は歴史に名を残す存在にはならなかったにしても、平和を求めて最後の最後まで死力を尽くした人々として寺崎家の方を記憶しておきたくなった。
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ノンフィクション | 2013/04/23(火) 20:31 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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