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1057冊目 「非国民」のすすめ

「非国民」のすすめ (ちくま文庫)「非国民」のすすめ (ちくま文庫)
(2007/07)
斎藤 貴男

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評価:☆


 うーん、この人はこの国をどうしたいんだろう。

 こんなことを言うのは憂国の士だとか愛国心だとかといった立場じゃなくて(正直、憂国も愛国も私のスタンスとは違う)、いろいろなことに憤る著者の、その言葉に説得力が欠けているからだ。

 国民総背番号制、ゆとり教育、石原都政、とにかく著者は怒っている。

 でも、どうにも筋違いと感じられる。

 ”禁煙ファシズム”等と唱えているのもそうだが、どうにも反対のための反対に思われてしまう。国民が健康であることは、健康な労働力の確保という視点から国家の利益であることは当然だ。しかし、例えば糖尿病になれば、個人は四肢の壊死や失明のリスクを抱え、不自由な生活を強いられる。肺癌となれば死のリスクがある。それらが事前に防がれるのは、国家のためでもあるけれども、個人のためにもなる。これはゼロサムゲームではないので、国家の利益=個人の損失、とはならないではないか。

 国民総背番号制については、著者はこんなことを書く。

 ――待望の赤ちゃんを授かったばかりの夫婦がいる。一生懸命に考えた名前とともに、かれらは町役場に出生届を出した。窓口にいた旧知の役人は親切で、第一子の誕生を心から喜んでくれた、だが、しばらくして役場から届いた封書には、赤ちゃんに割り当てられた十一桁の住基コード(番号)が刻印されていた。
 愛しいわが子は、この国にとっては番号なのである。心や魂を持った人間ではない。単なる番号として扱っても良い存在としか見なされていなかったのだと、夫婦は初めて気づかされた。
(P.84より)


 では、国をあげてその子の誕生を祝わなければならなかったのだろうか。私は、私の子供が国をあげて誕生を祝われたら、そちらのほうが遙かに気持ちが悪い。

 国が、その子という人間を把握するのにおいて、固有の番号を用いることは人間性を無視することにはならない。私だって過去多くの番号を持ってきた。学籍番号なり、社員番号なり。それらは、学校なり企業なりが情報を一元管理するのには役だっただろう。だが、一方で、私は特に蔑ろにされてきたわけではない。希望を言えば叶えてもらえることもあったし、それがなかったとしても配慮はしてもらってきた。管理に番号を使うことは、同姓同名の別人と自分を区別する手段にもなる。

 問題なのは、個人が番号として規定されることではない。本来なら結びつけるべきではない、思想信条や信仰や病歴といったプライバシー情報が国の管理する番号と結びつくこと、集められた情報が特定の企業や集団を利するように使われないこと、そして情報が漏洩しないこと、だ。

 残念ながら、本書をどれほど読んでも問題の的確な分類はされていないし、その問題点もきちんとは述べられていない。情緒的というか、上記のようなヘンな文章が延々と続くだけなのだ。

 そうした点で、いちいち著者にツッコミを入れながら読みこめば、今の社会について考える格好の切っ掛けになるのは間違いない。

 国民総背番号制が導入されれば「その時になって、この国に住む人間は権力に隷属し、支配されるだけの人生を甘受するしかない運命なのだと知っても、もはや手遅れである」(P.73)なんて類の短絡さを見て取り、どこに粗雑さがあって、そして本当の問題がどこにあるかを考えれば、きっと本書を読む意義はある。少なくともそう思いたい。


 怒っていながらも情報は広く集め、思索を重ねるジャーナリストはきちんと居る。個人的には、著者の本を読むより日垣隆さんの著作に触れるほうが、得られる情報や社会のおかしさについての認識に圧倒的な深みがあると思う。
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ノンフィクション | 2012/06/11(月) 21:34 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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