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1032冊目 災害ユートピア―なぜそのとき特別な共同体が立ち上るのか
災害ユートピア―なぜそのとき特別な共同体が立ち上るのか (亜紀書房翻訳ノンフィクションシリーズ)災害ユートピア―なぜそのとき特別な共同体が立ち上るのか (亜紀書房翻訳ノンフィクションシリーズ)
(2010/12/17)
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評価:☆☆☆☆



 東日本大震災の際、被災者たちのほとんどが整然とした行動をとったことが諸外国から賞賛を浴びたのは記憶に新しい。私自身、”日本は凄い”という論調の記事を読んで、同胞の素晴らしい立ち居振る舞いに胸が熱くなったことを覚えている。

 しかし、本書によれば、危機にあっても協力し合うのは、何も日本に限ったことではなく、むしろ普遍的に見られる現象だ、と言う。災害の直後、行政が力を失ったその短期間に、人々はコミュニティを作り上げる。

 本書を捲ると、腐らせるよりはと商品を無償で供与する商店主、自らも被災者ながら、不休で(勿論無償で)調理に当たる女たち、救助活動や弱い人たちのガードを引き受ける男たちのエピソードが次から次へと現れては、感動を呼ぶ。人は、こうした危機にあっては性悪説的に振舞うのではなく、自然と助け合いに向かうものらしい。

 一方で、権力側の対応はそれと大きく異なる、と著者は指摘する。秩序が崩壊すると、そこには無法地帯が現れるのではないかと懸念する権力機構によって、被災者はいつのまにか加害者に映るようになってしまうというのだ。

 本書ではその現象を「エリートパニック」と呼ぶ。正しい情報を与えたら制御できないパニックが起こるのではないかとの恐れから、情報が統制される。その指摘は正しいと思えてならなかった。東日本大震災後の原発事故で情報の出し惜しみとしか思われない事象を経験したばかりの我々には、特に。

 これは、アメリカのスリーマイル島原子力発電所事故でも見られたという。行政側の避難勧告は余りにも遅すぎた、と著者は指摘するが、その背景にあったのは情報を流せば無秩序な避難が起こり、引き起こされたパニックがむしろ悪く働くに違いない、という権力側の誤解だ。それ故、情報を流さないことで被害者が増えることも許容したのだ。ところが、一般市民たちは整然と避難を開始していた、という。そこに大いなる皮肉がある。

 災害や大事故の際の、こうした人々の自然な振る舞いを活用する方向で災害対策は組まれるべきかもしれない。消火活動や救助活動が上手く進むようになるに違いないだろうから。


 それにしても、本書に書かれていることが事実だとすれば、ハリケーンカトリーナの際の行政は酷いの一言に尽きる。根拠も無しに、被災地では暴動、殺人、略奪が繰り広げられているとされたせいで、多くの貧しい人々、とりわけ黒人が二次的な被害にあった。黒人は、ただ歩いているだけで白人富裕層に射殺されるリスクがあったというから驚きだ。彼らの論理は、「彼らは強盗に違いない」、だ。根拠は無い。ニューオーリンズが貧しい黒人の街だからだろうか、行政もそれを放置した。

 日本でここまでの酷いことが起こらなかったことには感謝したい。

 問題はこの先で、風評被害等は今も残る。冷静な比較では、放射線の被害など、外出時に自動車事故に遭うリスクや、喫煙者と同居することで癌等で死亡するリスクよりも遥かに低い。毎日風呂に入ることで死ぬリスクのほうが高いと聞けばどう思うだろう?でも、実際はその程度。だから、冷静に判断して、被災地イジメにならないように気をつけたいものだ。
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ノンフィクション | 2012/04/11(水) 21:03 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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