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1027冊目 レッドムーン・ショック―スプートニクと宇宙時代のはじまり
レッドムーン・ショック―スプートニクと宇宙時代のはじまりレッドムーン・ショック―スプートニクと宇宙時代のはじまり
(2009/01)
マシュー ブレジンスキー

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評価:☆☆☆☆☆


 ゲーリングの誇るドイツ空軍がバトル・オブ・ブリテンに敗れたことで、ヒトラーのドイツはイギリスへの侵攻の道を絶たれた。そこでナチスが頼ったのは、制空権を無視してイギリスを攻撃できる兵器、V2である。(バトル・オブ・ブリテンの経緯については『戦略の本質』が参考になります)

 本書はV2の飛翔で幕を開ける。それは、宇宙時代の始まりを意味すると同時に、宇宙にまで戦争の暗い影が忍び寄っている事実を示すものでもあった。

 やがて、ヒトラーが自殺し、ドイツ全土が連合軍に占領される。この時、既に米ソの戦いは始まっていた。優秀なロケット科学者を手にいれんとする戦いが。ドイツの遺産を元に、2人の科学者が宇宙を目指すことになる。一時は強制収容所で過酷な労働を強いられた、ソ連のコロリョフ。そして、ドイツでV2を開発した実績を持ってアメリカに移ったフォン・ノイマンである。

 本書を読むと、宇宙開発が熾烈な米ソ対立を背景とした軍事拡張路線に沿ったものであることが深く理解できる。爆撃機と核兵器の組み合わせによるアメリカの覇権に、ソ連はどうやっても対抗できなかった。ミサイルは、圧倒的な戦力不均衡を打破し得る唯一の手段だったのだ。フルシチョフがそれを的確に把握していたことは特筆に値するであろう。そして、アメリカはそれに気づいていなかった。自分の有利な立場に胡坐をかいていたと言われても仕方がない。

 こうした中で、コロリョフはミサイル開発を進めていく。一方のノイマンはアメリカで飼い殺しに近い状態の中で。遂に、コロリョフはミサイルを発射し、誘導し、狙い通りの位置に着弾させることに成功する。ドイツの到達点に、ソ連が先に辿り着いたのだ。

 だが、コロリョフの成功は顧みられることはなかった。彼の名がトップシークレットだったためだけではない。誰もその衝撃を真には分かっていなかった。加えて、彼のミサイルには、兵器としての致命的な欠陥があった。再突入の際、弾頭が燃え尽きてしまうことである。

 コロリョフはそこで、政治生命を賭けた(それは共産圏では同時に自分の命を賭けたことを意味する)博打を打つことになる。失敗を目立たせないために弾頭を再突入させないで、かつ成功をアピールすることだ。即ち、弾頭を人工衛星にしてしまうのである。後に言う、スプートニクだ。

 本書はこのスプートニクの衝撃と、それが世界に何をもたらしたかを、綿密な取材によって臨場感たっぷりに描き出す。当事者のセリフにはいちいち注が付いていることから、記録としてかなり正確であることが分かるのだが、本書の素晴らしい点は、無味乾燥な事実の羅列にはなっていないことだ。そこに生きて、野望を抱き、夢に生きた男たちの姿を克明に描き出しているところに、本書の魅力がある。

 もう一つは、米ソそれぞれの熾烈な政治権力闘争が描かれているところだろう。フルシチョフの追い落とし未遂事件、人気絶頂だったアイゼンハワーの失墜(それは後に民主党のケネディを大統領に押し上げることに繋がる)、そしてロケット開発を主導しようとする科学者や軍人たちの思惑。その複雑に絡み合った糸を見事に一つの絵として見せてくれるのだから脱帽ものだ。

 評判に違わぬ、見事なノンフィクション。宇宙開発に興味がある方には是非とも読んで頂きたい。



関連書籍:
アポロとソユーズ―米ソ宇宙飛行士が明かした開発レースの真実アポロとソユーズ―米ソ宇宙飛行士が明かした開発レースの真実
(2005/05)
デイヴィッド スコット、アレクセイ レオーノフ 他

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月をめざした二人の科学者―アポロとスプートニクの軌跡 (中公新書)月をめざした二人の科学者―アポロとスプートニクの軌跡 (中公新書)
(2000/12)
的川 泰宣

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ロケットボーイズ〈上〉ロケットボーイズ〈上〉
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ロケットボーイズ〈下〉ロケットボーイズ〈下〉
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ノンフィクション | 2012/03/26(月) 21:01 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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