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989冊目 エアライン・クライシス―なぜ信じられない事故が起こるのか
エアライン・クライシス―なぜ信じられない事故が起こるのか (平凡社新書)エアライン・クライシス―なぜ信じられない事故が起こるのか (平凡社新書)
(2002/04)
杉浦 一機

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評価:☆☆☆


 飛行機事故は、多くの人の興味を引きつけて止まない。事故で亡くなる人数から言えば、飛行機事故よりも自動車事故の方が圧倒的に多いというのに、自動車事故は当事者以外からは忘れられていくのに対し、飛行機事故はそうではない。例えば、日航機の御巣鷹山墜落事故。あの時を鮮明に覚えていらっしゃる方はとても多いのではないだろうか。

 なぜこのような逆転現象が起こるのか。私の想像になって恐縮だが、理由は主に下記4点になると思う。
1.飛行機は、多くの人にとってはまだ非日常である⇛事故が記憶に残りやすい
2.一度に亡くなる方が多い⇛大惨事として連日報道されるため
3.自動車は自分でコントロールできるが、飛行機はコントロール出来ない⇛不安が大きい
4.車や船は、例えばブレーキ等が壊れても直ちに死亡事故につながるわけではないが、飛行機は違う⇛不安が大きい

 加えて、5.空を飛ぶことにはどこか憧れがあり、その憧憬が打ち砕かれたためのショックが大きい、ということも挙げられるかも知れない。

 そんな空の思わぬ脆さは、911で現れた。燃料を満載した飛行機自体を武器として使用するという、大胆不敵かつ凶悪な犯罪がなぜ起こったのか。実は、アメリカの空港はかなりチェックが緩かった、と本書で指摘が為されている。背後にあるのは、設備の老朽化と、狭小力を高めるための低コスト化、それによるモラルの低下と聞くと、なにやら耳が痛い。

 例えば、アメリカの空港で、安全性を検証するためナイフを持ったままコックピットまで辿りつけるかどうか実験してみたところ、容易にできたという。また、警備員の離職率が非常に高く、プロ意識は期待できないとも指摘されている。911以降は状況も変化したかも知れないが、テロの背後にこのような弛緩した状態があったのも事実のようだ。

 奇しくも本日、アメリカン航空が破産法適用を申請した旨のニュースが飛び込んできた。本書でもその危険性が指摘されていたのだが、航空各社は安売り競争によって資金繰りが苦しく、観光客頼みの自転車操業が続いている、という。こうした経済面の問題についても論じている所が、本書が他の航空事故を論じたものとは異なるところだろう。

 興味深かったのは、緊急脱出時の怪我人が多いこと。風で煽られて着地点が安定しない上に、下で補助する人は乗客からのボランティアのために技能が足りないことや、乗客が荷物を持ったまま降りてしまうこともあって、重軽傷者が続出するという。そして問題は、ボランティアの法的な立場が不安定なこと。ボランティアに応じたが故に逃げ遅れても保障されない上、乗客が怪我をしたら訴訟を起こされるリスクも背負わなければならない、というのである。当然のことながら、そうなったときに航空会社は助けてなどくれないだろう。本書で指摘されているとおり、体制を整備する必要がある。いずれにせよ、自分がそのような場面に巻き込まれた時には参考にしたくなる知識が多いのがメリット。

 勿論、事故の事例も多く紹介されている。ヒューマンエラーや気象が原因で思わぬ事故が起こっていることがよくわかる。乗客の立場からは、事故を防ぐことはできないだろうが、運航の支障にならないように気をつけるだけでも随分違う(例えば、携帯電話やノートPCは必ず電源を切る、周りに迷惑をかけない等の基本的なこと)。

 事故だけに問わられず、社会的・経済的な要因、機体や運航会社による事故の差と言った、乗客側が選ぶ際の参考になる情報も多く、読み応えがあった。


関連書籍:
墜落か生還か―緊急事態発生墜落か生還か―緊急事態発生
(2000/07)
スタンリー スチュワート

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飛行機事故の事例が多いので、飛行機事故そのものに興味が有る方にお勧め

最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか最悪の事故が起こるまで人は何をしていたのか
(2006/10/19)
ジェームズ R・チャイルズ

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巨大事故がどのように起こるのか、ヒューマンエラーの観点から論じた本で、事例も多い

墜落―ハイテク旅客機がなぜ墜ちるのか墜落―ハイテク旅客機がなぜ墜ちるのか
(1990/08)
加藤 寛一郎

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人間工学的な面からも事故を考察している
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ノンフィクション | 2011/11/30(水) 23:42 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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