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987冊目 ハチはなぜ大量死したのか
ハチはなぜ大量死したのか (文春文庫)ハチはなぜ大量死したのか (文春文庫)
(2011/07/08)
ローワン ジェイコブセン、福岡 伸一 他

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評価:☆☆☆☆☆


 単行本で出た頃から気になっていたのだが、積ん読を消化したり他に手を出しているうちに、気がついたら文庫化されていた。その間、白さんからお勧めされたり、悪友からは”お前がまだ読んでなかったことが驚きだ”と言われたりと、周りでも評価が高いので楽しだった。その期待を裏切らない、見事なサイエンス・ノンフィクション。

 近年、蜜蜂が大量に失踪している。女王蜂と幼虫と蜂蜜だけが巣に残され、働き蜂が姿を消してしまう。巣に戻らなくなった彼女ら(働き蜂は全てメス)が、命を長らえられるわけはない。何処かで死んでしまっているのだ。

 蜜蜂が居なくなったらと言って、何か困ることがあるのかと思う方もいらっしゃるかも知れない。蜂蜜が高くなっても別に構わない、と思われるかも知れない。しかし、そんな単純な問題ではない。蜂の大量死は、食卓の崩壊に繋がりかねないのである。

 植物の受粉には、花粉がメシベに辿り着く必要がある。その手段は2通りある。一つは花粉を風で飛ばし、運を天に任せる方法。風を媒介とするために風媒とよばれるこの方法は、まさに風まかせのために植物側の戦略は軽い花粉を大量にバラ撒くものになる。花粉症を引き起こすのは、こちらの戦略を取る植物に拠る。杉、檜、イネ科の植物等が代表的なものだ。

 もう一つは、虫に花粉を運んでもらうもの。こちらは虫媒と呼ばれる。お察しの通り、虫媒の中核にいるのが、蜜蜂である。花は虫を引き寄せるための目印として綺麗な花を纏い、蜂へのご褒美として蜜を用意する。その芳香で多くの人を魅了する花は、本来は蜂等の虫に向けられたものだ。

 蜜蜂がいなくなるとどうなるか。それは、花を付ける植物の受粉が上手くいかないことと等しい。梨、林檎、サクランボ、ブルーベリーと言った果物、アーモンドに代表されるナッツ類、茄子やトマトといった食卓に欠かせないものが得られなくなる。現に、アメリカにおいては養蜂業は蜂蜜を売って生計を立てるのではなく、受粉用に蜂を貸し出すことで利益を得ているという。縁の下の力持ちと言うべきであろう。蜜蜂の大量死が注目されるのも頷けるだろう。

 本書は、丁寧に蜜蜂の働きや社会構成を説明してから謎の解明に取り掛かっているので、問題の在り処が読者に非常に良く分かるようになっている。

 ページを繰ると、蜜蜂の置かれている状況には暗澹たる思いが込み上げてくることになる。長距離輸送、過労、単一の食事、等々。農業の集約化・合理化は、それを支える蜂にとっては余りに過酷な労働環境となってしまっている。加えて、ダニ、農薬汚染、抗生物質の投与と言った要因も加わってくる。

 これらの問題を一つ一つ丁寧に追いかけ、妥当性を考慮する。その中で自然と現代社会が抱える問題を抉り出すことに成功しているのだから、本書は大変に優れたノンフィクションと思う。蜜蜂を通して世界を、歴史を見る壮大さに圧倒された。果物や蜂蜜を食べる時、この素晴らしい食品を生み出した、ちっぽけで偉大な存在たる蜜蜂に感謝を忘れないようにしたい。

 後半では、蜂を大量死から救い出すために奮闘する養蜂家たちの取り組みについても紹介されている。蜜蜂たちに、明るい未来が待っていることを予感させてくれるのも、魅力を高めていると思う。

 また、訳が素晴らしい。不自然さが無く、読みやすく分かりやすい名訳だと思う。この点も特記しておきたい。
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生物・遺伝・病原体 | 2011/11/23(水) 21:23 | Trackback:(0) | Comments:(4)

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なんと、買おう買おうと思っている間に文庫化されていたのですね。
今月はもう1万5千円ほど買ってしまったので、次回に買おうと思います。
2011/11/23 水 23:19:46 | URL | ゲッター #-編集
文庫化されていたのに気がついたのはほんの偶然で、思わず買ってしまいました。
名著の呼び名も高いのが頷ける、見事な本でした^^

独身時代、親元にパラサイトしていた頃は月に5万円くらい本を買っていたので
単行本でも全然気にしなかったのが懐かしいです・・・・・・

ともあれ、素晴らしい本でも単行本から文庫に落ちることなく消えて行ってしまう
本が多い中で、これは朗報ですね。
他の面白い本もどんどん文庫化されることを願ってやみません。
2011/11/25 金 23:47:34 | URL | Skywriter #-編集

発行している会社やレーベルの都合もあるというのは分かるのですが、「エレガントな宇宙」や「神は妄想である」「自然界における左と右」「パラレル・ワールド」辺りが文庫化しないのはなんとも不思議です。

それと私は郷土史もちょっとやっているのですが、古い町史や村史は絶対に再販や文庫化はないwwwですから、またこれも大変ですw
2011/11/26 土 00:27:07 | URL | ゲッター #-編集
>「エレガントな宇宙」や「神は妄想である」「自然界における左と右」「パラレル・ワールド」辺り

私はまだ「エレガントな宇宙」と「自然界における左と右」しか読んでおりませんが、どちらも質が高く、文庫化しても売れそうに思います。
文庫化されないのがちょっと残念。
「火星の人類学者」なんかは文庫化されているので捨てたものではないと思いますけど、翻訳権の独占は良いことばかりではありませんね。

> それと私は郷土史もちょっとやっているのですが、古い町史や村史は絶対に再販や文庫化はないwwwですから、またこれも大変ですw

そちらも大変そうですね^^;
私の興味はそちらには向いていないので、(主に懐具合的な意味合いで)助かります^^;
2011/11/26 土 22:57:03 | URL | Skywriter #-編集
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