カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
プロフィール

Skywriter

Author:Skywriter
あまり一般受けしない本ばかりが好きと言う難儀な管理人です。
お勧めした本を面白いと思ってもらえると最高です。

BK1書評の鉄人31号。
鉄人


宣伝目的以外のあらゆるコメント、TBを歓迎します。

↓ランキングに参加しています。面白いと思ったら押してください。


にほんブログ村 本ブログへ


kids goo弾かれサイトですので閲覧はご注意を。頭が悪いのが伝染する恐れがあります。
notforkids.jpg

FC2カウンター
最近の記事
Tree-Arcive
カテゴリー
最近のコメント
最近のトラックバック
巡回先

にほんブログ村 本ブログへ



うちの子も元捨て犬です。今はすっかり我が家の一員。甘えるのは下手だけどとっても可愛い子です。

Skywriterさんの読書メーター

ブロとも申請フォーム
ブロとも一覧
ブログ内検索
RSSフィード
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 | --/--/--(--) --:-- | |

献本サイト レビュープラス

ランキングに参加しています。面白いと思ったら押してくださいませ。
(ランキングサイトが立ち上がります。不快でしたら無視して下さい)
にほんブログ村 本ブログへ

934冊目 千里眼事件―科学とオカルトの明治日本
千里眼事件―科学とオカルトの明治日本 (平凡社新書)千里眼事件―科学とオカルトの明治日本 (平凡社新書)
(2005/11)
長山 靖生

商品詳細を見る


評価:☆☆☆☆


 明治時代の日本に超能力者の女性が現れた。彼女の名を、御船 千鶴子という。彼女は、封をされた封筒の中に入れられた紙片に書かれた文字を読み取った、という。今で言うところの透視というものだが、当時はこれを千里眼と呼んだ。御船千鶴子に続く、一連の千里眼能力者たちの発生は、千里眼事件と呼ばれている。

 超能力と言うには余りにも手品のトリックらしいこの”超能力”だが、マスメディアに取り上げられたこともあり、一気に知名度を高める。御船千鶴子に続いて、長尾郁子が現れ、念じただけで写真乾板に文字を映し出すという新たな能力が”発見”される。

 本書は御船千鶴子、長尾郁子の二人の”超能力者”が、どのような能力を持っているとされ、その能力の真贋がどのように確かめられようとしたのかを追っている。一方的に彼女らをホンモノだという訳でもなく、逆に詐欺師だと糾弾するわけでもない。淡々と事実の紹介に努めているところは好感を持てる。

 もう一人、彼女らと負けず劣らず千里眼事件の中心に居た人物の名も挙げておかねばならないだろう。心理学者として東京帝国大学の助教授にまでなった、福来友吉である。御船、長尾両者の真贋を見極めようとする研究の端緒から、福来は能力は本当だと思っていたようだ。本当であって欲しいという気持ちが、要求されなければならない厳密性を失わせたのかもしれない。

 それでも彼は極力、科学的に研究を進めようとしていた。ところが、その主張は徐々にオカルティックな物へと変貌を遂げていくことになる。その過程は本書に詳しいので、興味が有る方は是非ご覧頂きたいのだが、結果として、二人の女性が非業の死を遂げた後も、福来の研究は明後日の方向へと爆走していくとになる。

 私が彼女らの能力を””付きで記すのは、彼女らの力が真の意味で超能力ではないと考えているためである。二人とも、能力を発揮できるのはトリックを用いる余地がある場合に限られていたことがその強い証左になっている。特に、コントロールされた環境で、手元が見えるようにして能力を確認しようとした試みは、全て失敗に終わっているのだ。そしてお定まりの言い訳、信じない人がいると失敗する、なる珍妙な言い訳が多用されるとなればなおさらだ。

 他の能力はどうだろう。人間は100メートルを10秒以内で走ることなどできないと信じる人ばかりが観客であっても、世界最高のアスリートは10秒を切るタイムで走れる。アスリート、音楽家、科学者と言った人々は、他の人が信じるかどうかと全く関係なく、成果を残すことが可能である。ところが超能力だけはそれを信じる人々の前でしか成功しない、というのは明らかにおかしい。要するに、信じているが故に、”超能力者”のトリックを見破ることができないだけだ。そのようなものは、客観的に存在する能力とは言えず、単なる信仰とするべきだ。

 この最低限の合理性を失う先はオカルトでしかない。オカルトが過去も現在も多くの人を惹きつけているのは事実であり、その忌むべき帰結の一つがオウム真理教事件であった。教祖の超能力を信じた人々は散々に莫迦にされたものだが、江原なんちゃらとか言うスピリチュアリストを嬉々として取り上げるマスコミ、その愚にも付かない妄言を有難がる人々の姿を見ると、人間は成長しないと思わされる。(尚、この場合の人間は、個人のことをさしているのではなく、集団としても人間を指しているので、その点ご理解ください。個人は成長できると思っているので)

 過去に起こった超能力事件は、現代にとっても決して”古く克服された問題”では無いと思わされた。今に至るも人を魅了してしまう非合理な考えに惑わされないためにも、こうした本の存在価値は高いと思う。
関連記事
スポンサーサイト

ノンフィクション | 2011/05/15(日) 23:27 | Trackback:(0) | Comments:(2)

献本サイト レビュープラス

ランキングに参加しています。面白いと思ったら押してくださいませ。
(ランキングサイトが立ち上がります。不快でしたら無視して下さい)
にほんブログ村 本ブログへ


長山靖生の著作は今の所ハズレなしです。
古史子伝物も大変面白い。
2011/05/18 水 00:38:21 | URL | ゲッター #-編集
長山靖生さんの本は、随分昔に『人はなぜ歴史を偽造するのか』を読んでおりました。
記憶に残る本でした。
また機会があったら手に取ることになりそうです。

なかなか著者の名前を覚え(られ)ないので、こうした機会は貴重だったりします^^
2011/05/23 月 00:06:40 | URL | Skywriter #-編集
コメントの投稿
管理者にだけ表示を許可する



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。