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63冊目 人間はどこまで動物か
人間はどこまで動物か

日高 敏隆著

新潮社 (2004.5)

\1,365

評価:☆☆☆☆


 大体において、大学まで行って昆虫やら動物の研究をしたいというヒトは大の昆虫好き、動物好きである。それが更に高じて職業にまでしてしまうほどの熱意は並大抵のことではない。そんな動物好きの人々が動物に関する話をしたら面白いのか、というとそうでもないことが往々にしてある。彼らの動物好きレベルは常人の想像を懸け離れたところまで達してしまっていて常人のレベルに合わせることができないのだ。専門家が面白いと思うポイントが一般人とズレている、とも言えるかもしれない。

 ところが、そんな枠組みには当て嵌まらないヒトもいる。自分の好きな世界を、その世界を知らないヒトに上手く伝達できる、そんな人々が。

 暖かくなったら発生するショウジョウバエ。名前の由来は?彼らの行動原理は?夏の風物詩でもあるセミの国ごとの違いとは?モンシロチョウはどうやって恋の相手を探すのか?ホタルはなぜ一斉に光るのか?鳥と昆虫の飛行原理の違い。眺めてみればみるほど考えたことも無ければ興味も沸かないような話題ばかりであるが、これが著者の手にかかると途端に”そうだったのか!”と思わされるエッセイに変身してしまうのだ。

 南方熊楠賞を受賞したほどの博識に、エッセイスト・クラブ賞を受賞したほどの語り口の上手さが組み合わされると途端に面白くなる様は見事で、ついつい一気に読んでしまう。自然界の面白さ、奥の深さを軽妙な語り口で伝えてくれる一冊。
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エッセイ | 2005/05/08(日) 09:49 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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