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1636冊目 世界の歴史 3 古代インドの文明と社会
世界の歴史 3 古代インドの文明と社会 (中公文庫 S 22-3)世界の歴史 3 古代インドの文明と社会 (中公文庫 S 22-3)
(2009/06)
山崎 元一

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評価:☆☆☆☆


 インダス文明の本を読んで己の無知を痛感したので、古代インドについても少しは本を読んでみようと思った次第である。意気込んで読み始めたのだが、どうにも気の滅入る話が多い。というのも、差別が物凄いからだ。

 インダス文明では、住居や墳墓に大きな格差が見られないという。それだけ平等な社会だったのかもしれない。インダス川の流路が変わったことで文明は崩壊し、その後にアーリア人が入ってくる。

 この際に、ジャーティと呼ばれる、肌の色と出身に基づく枠組みが生まれ、更にヴァルナと呼ばれる聖職者バラモン、戦士階級クシャトリア、農民や商人のヴァイシャ、そしてシュードラと呼ばれる下層階級の4階層へ分かれていく。それぞれのヴァルナの中には更に細かな職業(カースト)が生まれ、複雑な上下関係をつくり上げる。

 これらの階級は生まれによって定まるため、生まれた段階で子供の一生は決まってしまう。才能も努力も無駄だ。一方で、同一カーストに属してその中で生きている分には最低限の生活は保証されるという。デメリットだけではないとうが、デメリットは余りにも大きいように思える。

 女性差別も酷い。女性というだけでシュードラと見なされ、寡婦ともなればほとんど人権は認められていない。慶事への参加どころか、粗末なものを身につけ、食事も最低限だという。おまけに、サティーと呼ばれる焼身自殺を遂げた寡婦は賞賛されるといったように、死が奨励されたともなると言語道断だ。

 こうした差別の理論的背景となったバラモン教に対して仏教やジャイナ教という、非伝統的な宗教が起こってきたのも当然だろう。仏教は民衆にも分かりやすいようにサンスクリット語ではなく民衆語で教えを説いた他、平等を説いていた。もっとも、女性へはそれなりに冷淡だったようだが。

 インダス文明から現代までざっと歴史を眺める中で、宗教や文化に光を当てているので、歴史好きなら楽しめるだろうと思う。また、マハーバーラタやラーマーヤナ、リグ・ヴェーダといった作品についても解説されているので、彼らの精神的な動きも感じることができるのが良いところ。

 差別とそれに対する動き、仏教の成立と発展、そしてインドにおける事実上の消滅までも追いかけているし、周辺国についてもきちんと取り上げられているので、世界史の中でインド史がどのような立場だったのかも感じられる。参考文献も多数挙げられているので、初学者には色々と参考になる。

 古代史に興味がある方はきっと楽しめるだろう。また、現代インドに興味がある方も、今のインドがどのように成立してきたかを知るのにうってつけかもしれない。
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その他歴史 | 2015/03/26(木) 23:17 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1635冊目 古代の歴史ロマン3 フェニキア文字の碑文—アルファベットの起源
古代の歴史ロマン3 フェニキア文字の碑文—アルファベットの起源古代の歴史ロマン3 フェニキア文字の碑文—アルファベットの起源
(2001/12)
谷川 政美

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評価:☆☆☆


 メソポタミアで生まれた楔形文字は、徐々に姿を変え、数を減らしていく。アッカド語の時点で600字程度にまで減っていたというのだが、それは減ったと言って良いのかというレベルである。これがペルシア時代までいくと、41字になる。ここまできたら覚えられそうだ。しかも、これはかなに似た表音文字だった。

 しかし、そこから文字は更に進化する。ウガリト文字が30、そしてフェニキア文字になると22文字にまで減るのである。

 フェニキア人といえば、地中海を舞台に活躍した人々だ。フェニキア文字が便利だったため、フェニキア人の赴く先の社会でも使われた。ギリシアもその1つ。ギリシア語の最初の2文字がアルファとベータだったことから、アルファベットという言葉が生まれた。

 本書は、このフェニキア文字と、関連する文字で書かれた碑文を載せている。即ち、フェニキア語、ヘブライ語、イスラエル周辺、そしてアラム語である。

 墓碑、神殿の落成式を始め、様々な記録がある。ヘブライ語で刻まれたもので最も有名なのが、ユダ王国の王ヒゼキヤが造らせた地下水道から発見されたものだろう。籠城に備えて水を確保するため、加えて街の陥落に際しては脱出に用いるためと言われる。地下水道を造る過程まで刻まれている貴重な記録だ。この水道の都市側の出口のすぐ近くには池があり、そこでイエス・キリストが盲人を癒やした奇跡を起こした、という。

 碑文には刻まれた当時の情報がそのまま残っているため、歴史を知るための貴重な資料となる。おまけに、当時の文字もそのまま残っているのだから、歴史ファンにはたまらない記録である。多くの碑文をまとめて読めるとはなんとも嬉しい、そんな一冊。
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その他歴史 | 2015/03/22(日) 19:28 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1634冊目 シンボル・コードの秘密―西洋文明に隠された異端メッセージ
シンボル・コードの秘密―西洋文明に隠された異端メッセージシンボル・コードの秘密―西洋文明に隠された異端メッセージ
(2006/01)
ティム ウォレス=マーフィー

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評価:☆☆☆


 『ダ・ヴィンチ・コード』において、キリスト教の公認ストーリーとは全く異なる「真実の歴史」に驚かされた人は多いようだ。聖書に書いてあることは全て正しいと信じていたなら、歴史的な事実を知れば驚くだろうが、残念なことに『ダ・ヴィンチ・コード』で驚くのは、あるフィクションから別のフィクションを事実だと思い込んでしまうことに過ぎない。

 本書はどうやら聖書考古学と怪しげな陰謀論を足して2で割ったような雰囲気である。地脈はダウジングで分かるとか、チャクラがどうとかと眉からヨダレが滴るくらいツバを付けないと行けないような記述がでてくるので、他のところも怪しく感じられてしまうのが巨大なマイナスだ。

 一方で、聖書考古学の成果はきちんと取り入れているようで、聖書に書かれたことが史実ではないこと、教会の公式見解は教会に都合の良いストーリーにすぎないことを指摘しているところは面白いのである。こうした点を見分ける能力がある人なら、役に立たないところを切って捨てればよいのだが、私のように知識がない人間にはそれが出来ないから困る。

 異端を研究する際には常にこうしたいかがわしさが付きまとう。なにしろ、ライバルに対しては焚刑を中心に凄まじい迫害を行ってきたのが教会だ。異端の考えを抱く人々が教会の見解と異なることを表現しようとすれば、どうしてもシンボルに頼らざるをえない。一方で、芸術作品は幾つものモチーフが組み合わされてできている。すると、そこに芸術家が思いもしなかった意図を読み取ることもまた可能になるのだ。

 こうしたことを考えると、シンボルコードに関する議論は、例えば建築様式だとか美術様式についての十分な知識がなければ立ち入ることができないと思うべきだろう。

 どこまで信じて良いのかは分からないのは事実だが、教会の公式見解と異端派の考えの違いを知ることができるのは良いかもしれない。また、テンプル騎士団やらフリーメーソンといった、陰謀論には必ず顔を出すメンツが揃っているので、そうした話が好きな人は楽しめるかもしれない。ただ、本書に書かれたことの正しさについては、かなり怪しいものだと思うので、覚悟して読むのが良いと思う。
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未分類 | 2015/03/20(金) 21:32 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1633冊目 聖書考古学 - 遺跡が語る史実
聖書考古学 - 遺跡が語る史実 (中公新書)聖書考古学 - 遺跡が語る史実 (中公新書)
(2013/02/22)
長谷川 修一

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評価:☆☆☆☆


 旧約聖書にはユダヤ人の歩んできた歴史が刻まれている。モーゼの出エジプトのように有名な物語は、旧約聖書を聖典とするユダヤ教・キリスト教・イスラム教の信者ならずとも知っているという人が多いだろう。世の中には、これらは文字通り全て真実だと主張する人もいる。ヨシュアのカナン攻めの際、太陽が動きを止めたことまで歴史的な事実であるとする人もいるのだ。そんなことは起こりえないのだが。

 本書は、聖書の記述のどこまでが本当の歴史を反映しているのかを、考古学者の視点から調べている。

 実のところ、ユダヤ人に関してきちんと裏の取れる情報はほとんど無い。歴史上最も古くイスラエルの名前が出てくるのは、エジプト第19王朝のファラオ、メルエンプタハがシリアを制圧した際の碑文にイスラエルの民は滅んだと刻んだもので、それ以前の記録は存在しない。

 モーゼがエジプトの王族に育てられたことも、大勢の民を率いてエジプトを脱出したことも、全く記録にないのである。同様に、考古学的な証拠を探しても、聖書の一定以上古い記事についてはが裏付けられることはない。何故かと言えば、聖書はユダヤ人がバビロン捕囚に苦しむ間に、民族のアイデンティティを保つために作られた神話だからだ。

 それでも神話には、過去に起こった事実が反映されていることがあるだろう。本書が面白いのは、過去、本当に起こったのは何なのかを探っているところ。本書を読めば、ユダヤ人の過去が全くイメージとは異なることが分かるだろう。そして、遥か過去から苦難の歴史を歩み、多くの民族が歴史の闇に姿を消していった中東にあって、分化文化を保ち続けたことに驚かされるに違いない。

 聖書を書いた人々が何を願っていたのかに興味が湧いてくる、そんな一冊。中東方面の古代史に興味がある方にはお勧めです。 
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その他歴史 | 2015/03/18(水) 23:56 | Trackback:(0) | Comments:(4)

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1632冊目 宗教を生みだす本能 ―進化論からみたヒトと信仰
宗教を生みだす本能 ―進化論からみたヒトと信仰宗教を生みだす本能 ―進化論からみたヒトと信仰
(2011/04/22)
ニコラス・ウェイド

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評価:☆☆☆☆


 刺激的なタイトルである。宗教を生みだす本能など、あるのだろうか?どうしてそのようなものが成立しうるのだろうか?

 思い出すのは、『脳のなかの幽霊』で紹介されていた話。人の側頭葉を刺激すると、神との一体感のように強烈な陶酔感を得ることがあるという。あるいは、臨死体験においても、神を感じる事例がある。

 これらは神の存在を意味するのか?否。そうではない。しかし、人が神を感じやすいようになっているとは言えるかもしれない。

 本書は、信仰の立場にも無神論の立場にも立たずに、宗教はどのようなもので、どうして存在するのかを論じている。その答えは、人間社会を継続させるのに宗教は不可欠だったから、である。宗教が人々を強烈に結びつけるため、宗教を持つ社会と持たない社会では後者が圧倒的に不利で、それ故に前者が後者を滅ぼしてしまったのだろう、と説く。

 ジャレド・ダイアモンドの『昨日までの世界―文明の源流と人類の未来』を読むと、そうした主張も無理がないように思えてしまう。なにしろ、文明化する前の社会では他部族との戦争状態が当たり前で、戦争による死亡率は年間1%を超えるともいうのだ。

 著者は様々な事例を取り上げながら、宗教が社会をまとめあげてきたことを示していく。確かに、神の有無では違いはあれど、あらゆる社会が宗教的なものを持っている。例えば儒教や仏教は神を前提とはしていないが、宗教的だ。

 本書に従うと、ローマがキリスト教を取り入れたのも、巨大になった帝国を1つにまとめあげる価値観としてキリスト教が便利だったから、ということになる。それまでの土着の宗教では、帝国内で宗教の異なる幾つもの集団が出来てしまうため、不都合だったというのだ。

 ただ、私としては、宗教はそれ自体を生みだす遺伝子を持っているわけではないと思う。神を感じることも同じ。それらはいずれも人が生き抜くために必要な機能の、意図しない副次的な効果であると思う。本書においても、ドーキンスやスティーブン・ピンカーがそうした立場を取ると指摘している通り、私も同じ立場だ。おそらく、原因があって結果があるという考えの行き着く先として、原因の分からないことへ宗教的な理由付けをしたものと思う。

 議論を呼ぶテーマで、取り上げる事例はとても多く、かつ面白い。宗教がどのようなものかを客観的に知りたい人には参考になる点が多いと思う。



関連書籍:
脳のなかの幽霊 (角川文庫)脳のなかの幽霊 (角川文庫)
(2011/03/25)
V・S・ラマチャンドラン、サンドラ・ブレイクスリー 他

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昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来昨日までの世界(上)―文明の源流と人類の未来
(2013/02/26)
ジャレド・ダイアモンド

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ノンフィクション | 2015/03/15(日) 17:41 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1631冊目 NHKスペシャル 四大文明 インダス
NHKスペシャル 四大文明 インダスNHKスペシャル 四大文明 インダス
(2000/08)
近藤 英夫、NHKスペシャル「四大文明」プロジェクト 他

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評価:☆☆☆☆


 4大文明の一角を担う、インダス文明。とは言うものの、メソポタミアもエジプトも中国も多少は知識があっても、インダス文明となると、モヘンジョダロやハラッパーといった、歴史の授業で出てくる都市名の他はほとんど知らなかった。核戦争で滅んだというちょっとだいぶアレな暴論があることが数すくない例外だが、それは知っているうちに入らないし。

 そう思って、ちょっと古い本ではあるが、手に取った。もう15年ほど前、4大文明についての展示を行った際に書かれた本である。

 インダス文明は、かなり異色の文明だ。各家庭まで配管が行き届き、日干しレンガにではなく、規格化された焼結レンガを使った建築が行われていたことが分かっている。しかも、道は碁盤状に張り巡らされ、しっかりした都市計画の上に成り立っていることが明らかだ。

 変わっているのはこの先で、なんと貧富の差があまり見られない。埋葬についても、住居についても、特別に大きく豪華なものが見つかっていないのだ。加えて、武器庫のように、戦争を感じさせる遺物も無いという。

 特産の紅玉髄のビーズや木綿を使った海洋貿易の結果、これらの産物はメソポタミアからも出土するという。面白いのは、この逆にメソポタミア産のものがインダス文明で見つかることはないこと。食料品を輸入していたのだろうか。

 滅亡については未だ分かっていないことは多いながらも、インダス川の流れが変わったことで水運に頼っていた交易都市が没落していった可能性が指摘されている。水に支えられた文明は、水の喪失によって滅んだということだろうか。

 彼らが残した文字が解読されれば、このあたりの事情も明らかになるだろう。ロゼッタストーンのように、複数の言語で書かれた長文の碑文でも見つかれば、(解読に時間が掛かるにしても)状況は一気に変わるだろうから、今後の発掘調査に期待したい。

 分からないことが多いのは事実としても、分かっていることだけで十分に楽しめた。古代史に興味がある方なら楽しめると思う。

 心配なのは、遺跡が崩壊の危機にあること。全てが失われる前に、調査が進むことを願う。
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その他歴史 | 2015/03/13(金) 19:02 | Trackback:(0) | Comments:(2)

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1630冊目 印欧語の故郷を探る
印欧語の故郷を探る (岩波新書)印欧語の故郷を探る (岩波新書)
(1993/02/22)
風間 喜代三

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評価:☆☆


 インドからヨーロッパに至る、広い地域を支配したのがインド・ヨーロッパ語族である。インドをイギリスが支配していた時代、インド学者がサンスクリット語とギリシア語の類似性に気づいたのがきっかけとなり、研究が進んできた。

 といっても、現時点では印欧語族がどこから来たのかは分かっていない。ヨーロッパ説も有れば東方説もある。

 本書はこのインド・ヨーロッパ語族の由来についての研究成果と、論争の歴史をまとめたもの。出身地は色々な地域が候補として上がっているが、どれも決め手がない状況が分かるようになっている。どの説も、きちんと根拠があるが、穴もある。

 言語学の研究を志す人には、これまでの論争の経過に加えてどのようにして研究を進めるのかが分かるので良いだろう。一方で、私のように外野から印欧語族とは何ぞやくらいな態度で読み始めると、かなり専門的で、ついていくのが苦しい。単語の変遷も頭に入っていないことには厳しそうだ。

 歴史に興味がある私にとっては、ヒッタイトやアケメネス朝ペルシアといった、古代の強国が印欧語族出身で、それについて触れられているのは嬉しかった。が、文章がやたらと読み難いのと自分の知識不足が相まって、十分には楽しめなかったのが残念。
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その他歴史 | 2015/03/11(水) 23:20 | Trackback:(0) | Comments:(2)

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1629冊目 図説 ペルシア
図説 ペルシア (ふくろうの本)図説 ペルシア (ふくろうの本)
(1998/11)
山崎 秀司

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評価:☆☆☆


 アケメネス朝ペルシアについて少し興味が湧いた。距離的にも時間的にも遠い彼方のペルシアだが、何故か分からないけれど親近感を抱いてしまうのはシルクロードを通した交易の証拠が正倉院にあるからだろうか。しかし、ペルシア中心の本となると中々見当たらないことに気がついた。多いのはギリシア側から描いたものや、アレクサンドロス大王に征服される前後の話。なるほど、ギリシアの黄金期だから、取り上げたい気持ちは分かる。

 図書館で検索したら引っかかってきたのが本書。ペルシアに興味をもったから読んでみたいというレベルの私にはちょうど良さそうと思った通り、図版を多く用いながらアケメネス朝ペルシアに始まり現代に至るまでのペルシアを解説してくれていた。

 印欧語族であるペルシア人が、先行するバビロニアやアッシリアを制して西アジアに覇を唱えたのが、アケメネス朝ペルシアである。最盛期はインダス川からエジプトにまで至る大帝国を築き上げた。アケメネス朝はアレクサンドロス大王によって滅ぼされてしまったが、後にはササン朝が興り、国はイスラムに飲み込まれても文化は後世に残すことができた。

 歴史の流れに加えて、文化的な遺産も見せてくれるのが嬉しいところ。例えばアケメネス朝時代に作られたペルセポリスの遺構やダレイオス大王の宮殿跡、ダレイオスが反乱者を叩き潰して(簒奪だったという説もあり)権力を握ったことを記念するベヒストゥン碑文といった遺物を見ることができる。特にベヒストゥン碑文は、古代語を読み解けるようになるきっかけとなった貴重なものである。

 他にも、見事なペルシア絨毯や遊牧民の生活も取材されている。遊牧もこの地方で始まったことを考えながら眺めるのがとても楽しかった。入門書としてどうぞ。
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その他歴史 | 2015/03/09(月) 21:56 | Trackback:(0) | Comments:(2)

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1628 冊目 100のモノが語る世界の歴史〈1〉文明の誕生

100のモノが語る世界の歴史〈1〉文明の誕生 (筑摩選書)100のモノが語る世界の歴史〈1〉文明の誕生 (筑摩選書)
(2012/04)
ニール マクレガー

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評価:☆☆☆☆☆


 イギリスで素晴らしい企画が実行に移された。大英博物館の大量の所蔵品から1点を選んで、それが人類史において持つ意味合いを解説する、というもの。週5日、20週に渡って合計100点を紹介するというのだから豪華だ。

 歴史を大きく変えた瞬間のものは無いが、エジプトのミイラのように死生観を伺うことができるものもあれば、バビロンの遺跡から発掘された、聖書の語る大洪水の元になった物語が刻まれた粘土板もある。あるいは、遥かイタリアからイギリスに運ばれた翡翠の石斧や、数学の問題が書かれたパピルス(リンド数学パピルス)もあれば、人の食生活を大きく変えることになった土器もある。

 土器については、日本の読者には喜ばしいことに、取り上げられているのは縄文土器である。土器が生まれたことで煮炊きができるようになり、食生活は大きくその姿を変えた。

 確かに、派手さは感じられない。

 しかし、人がどのように感じ、考え、行動したかをこれほど雄弁に語るコレクションは珍しいのではないか。

 ペルシアの二輪馬車の金細工にはエジプトの神が飾られているところから、ペルシアが宗教的に寛容な社会だったことが分かる。ゾロアスター教を信じていたとされるが、他の旧い神々にも同じように敬意を払っていたペルシアらしい。

 元々はラジオ番組だったというが、本になるにあたって多くの図版がカラーで収められたため、じっくりと眺めることができるのも嬉しいところ。古代史に興味がある方は必見。面白いですよ!
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その他歴史 | 2015/03/01(日) 19:31 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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