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BK1書評の鉄人31号。
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2013年 私的ベストテン
 1年を振り返って一番大きかったのは、ブクレコで素敵な読書仲間を沢山得たこと。お陰で読みたい本が更に更に増えてしまい、読む量を増やしたのにちっとも減らない。嬉しい悲鳴です。

 今年は200冊超の本が読めて、そして幸いなことに今年も多くの良書に巡り会う事ができました。リストを見返すと、当時の記憶が蘇ってくるので、楽しかった記憶そのものを楽しめるという嬉しいおまけ付きです。

 では、2013年のベストを。の前に、ワースト3を(笑)あ、ワーストはリンクを貼りません(笑)



ワースト3位  魔法戦争

 ラノベの劣化が酷いと聞いてはいたが、これは酷い。適当な世界観、とってつけたような後出し設定。ラノベが悪いとは思わないが、これは悪いラノベだ。やっぱり世界観は大事だよ。『とある飛行士~』も、記憶に残っているのは物理的な世界観の破綻だもん。


ワースト2位  フォーチュン・クエスト

 ドラクエのヘボい、ほんっとうにヘボい、醜悪なパロディ。これは酷いボタンがあったら文字数分押したいくらい酷い。こんなものが受け入れられているようでは日本作家のファンタジーレベル上がらないよ。この著者の作品は二度と読まない。著者がふざけるのは良いが、それには深い世界観が必要なんだよ!


ワースト1位  マインドコントロール 日本人を騙し続ける支配者の真実

 "二〇〇食分を一気に食べると人間は即死するそうだ。天然のものなら食べ過ぎで死ぬことはあり得ない。"という世迷い事で一世を風靡?ある意味、笑える本。。いや、嗤える本。というわけで、著者と一緒に飯を食うことになったら、私は500gのステーキと1リットルのビールを楽しむので、著者には10キロの肉と200リットルのビールを平らげて貰う予定。死なねぇんだろ!?(嘲笑)


 と、腹に据えかねたことを吐き出したところで、気を取り直して面白い本を!

10位  切ってはいけません! 日本人が知らない包茎の真実


切ってはいけません! 日本人が知らない包茎の真実切ってはいけません! 日本人が知らない包茎の真実
(2005/09/21)
石川 英二

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 ブクレコで存在を知った本。

 いきなりそれかよ!と思われるかもしれないが、意外な発見がある本というのはやっぱり魅力的。包皮にもきちんと機能があるなんて、進化の妙まで感じさせてくれる。良いですか皆さん、切ってはいけませんよ!仮性は虎よりも猛しなんですよ!(※真性は除く)


9位  ハキリアリ 農業を営む奇跡の生物 & シロアリ――女王様、その手がありましたか!

ハキリアリ 農業を営む奇跡の生物 (飛鳥新社ポピュラーサイエンス)ハキリアリ 農業を営む奇跡の生物 (飛鳥新社ポピュラーサイエンス)
(2012/04/19)
バート・ヘルドブラー、エドワード・O・ウィルソン 他

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シロアリ――女王様、その手がありましたか! (岩波科学ライブラリー 〈生きもの〉)シロアリ――女王様、その手がありましたか! (岩波科学ライブラリー 〈生きもの〉)
(2013/02/07)
松浦 健二

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 おいおい、ベストテンのテンは10の意味なんだぜ!?ええ、分かっては居るんですが、落とすに忍びなくて。。。

 ハキリアリは、巣で集めてきた葉を使ってキノコ農場を作るという面白い生き物。一方、シロアリはゴキブリの仲間。進化の過程は全然違うのに、社会性を持った昆虫という点で同じように高度に組織化された社会を作っているのが面白い。収斂進化の妙ですね。

『シロアリ』もブクレコで存在を知ったもの。皆様に感謝です。


8位  移り気な太陽―太陽活動と地球環境との関わり & 太陽に何が起きているか

移り気な太陽―太陽活動と地球環境との関わり移り気な太陽―太陽活動と地球環境との関わり
(2010/11/15)
桜井邦朋

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太陽に何が起きているか (文春新書)太陽に何が起きているか (文春新書)
(2013/01/20)
常田 佐久

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 おいおいおいおい、ベストテンって言うのはなぁ(以下略)。ほっといてくれ!(逆ギレ)

 太陽活動は、地球の今の姿を規定している。改めてその現実を教えてくれる本たち。パッチワークだらけの醜い姿となった二酸化炭素による地球温暖化論なんかと比べてその骨太さが面白い!太陽の宇宙線が外宇宙からの宇宙線から地球を守っている、その太陽の挙動が心配だ。


7位  理系の子―高校生科学オリンピックの青春

理系の子―高校生科学オリンピックの青春理系の子―高校生科学オリンピックの青春
(2012/03)
ジュディ ダットン

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 これもブクレコだ(笑)

 アメリカの高校生科学オリンピックに青春を賭けた人たちを描いたノンフィクション。アメリカの裾野の広さは本当に羨ましい。一方で、あの国は未だに進化論を教えられるのが嫌だから学校にいかせないというトチ狂った親がわんさかいるのも現実なのだよね。閑話休題、彼らがどうして科学オリンピックを目指していて、何を発見したか。若者の力は見くびれないよ、ホントに。感心しながら読んだ。


6位  「想定外」の罠―大震災と原発

「想定外」の罠―大震災と原発「想定外」の罠―大震災と原発
(2011/09)
柳田 邦男

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 原発事故の後で繰り返された"想定外"。実は、それらは想定外なんかじゃなかった。経済合理性だけが追求され、独り歩きした安全神話がもたらしたものが、福島の悲惨な事故だった。幸いにして、あの事故で大きな人的被害は生じ得ないことがハッキリしているが、それと事故そのものが許される許されないは別問題であろう。

 同じ過ちを繰り返さないためにも、著者のように深く技術に立脚した上での提言は是非活かして欲しい。そして、難しいことでも簡単に説明する著者の能力の高さに脱帽。


5位  カラー版 小惑星探査機はやぶさ ―「玉手箱」は開かれた

カラー版 小惑星探査機はやぶさ ―「玉手箱」は開かれた (中公新書)カラー版 小惑星探査機はやぶさ ―「玉手箱」は開かれた (中公新書)
(2010/12)
川口 淳一郎

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 小惑星探査機はやぶさの、苦難に満ちた旅路は、日本の技術力の高さを示すものだった。その軌跡を当事者が描く。冷静な技術解説の裏に熱い思いが込められているとつくづく感じさせられる。日本の宇宙開発に興味があるなら、この本は読まないと!という1冊。


4位  これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義

これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義
(2012/10/13)
ウォルター ルーウィン

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 日本風に言えば、一般教養の授業で行われる物理の授業を収めたもの。これは面白いですよ!難しい、分らないと敬遠されがちの物理学を、見て楽しい授業にする熱意と創意工夫に驚かされる。そうだよ!物理こそ、世界を解き明かすための手段なんだ!


3位  スリー・カップス・オブ・ティー

スリー・カップス・オブ・ティー (Sanctuary books)スリー・カップス・オブ・ティー (Sanctuary books)
(2010/03/25)
グレッグ・モーテンソン、デイヴィッド・オリバー・レーリン 他

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 下山途中に遭難しかけ、見ず知らずの現地人に救われたことが著者の人生を変えた!寒村に学校を建てるというプロジェクトにのめり込むようになった人物の自伝的ノンフィクション。本書を読むと、人の暖かさをつくづく感じる。どうしようもないほどのピンチに、すっと現れる支援者。まるでフィクションだが、そんな幸運を掴めたもの、著者の奮闘があったからだろう。心が温まる本。


2位  なぜシロクマは南極にいないのか: 生命進化と大陸移動説をつなぐ

なぜシロクマは南極にいないのか: 生命進化と大陸移動説をつなぐなぜシロクマは南極にいないのか: 生命進化と大陸移動説をつなぐ
(2011/08/22)
デニス・マッカーシー

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 シロクマは北極に、ペンギンは南極に別れて住んでいる。同じような環境なのだから、入れ替えても住めるはずだ。それなのに、何故こんなことに?その謎を進化論と大陸移動説を絡めて解き明かす。地球の動きも進化を語る上では外せないファクターだと思うのと同時に、生物の力強さと不思議さに魅せられる。


1位  孤独なバッタが群れるとき―サバクトビバッタの相変異と大発生

孤独なバッタが群れるとき―サバクトビバッタの相変異と大発生 (フィールドの生物学)孤独なバッタが群れるとき―サバクトビバッタの相変異と大発生 (フィールドの生物学)
(2012/11)
前野 ウルド浩太郎

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 この本は、心の底から面白かった!と言える。サバクトビバッタの蝗害を防ぐためにモーリタニアで研究を続ける著者が、それまでの研究を面白おかしく、しかも深いレベルで語るところが素晴らしい!対象にのめり込んで、仮説を立てて実験によって検証し、その結果によって仮説を修正する。科学の営みの楽しさ(と苦労)をこれでもかと示してくれる。背景ある膨大なデータに裏付けられた知を楽しく感じさせてくれる名著。未読の方は是非^^




 皆様も良い本に巡り会えたでしょうか?もし皆様が拙blogをきっかけに素敵な本と巡り会えたのでしたら望外の喜びです。多くの方にご訪問頂き、またコメントを頂けたことは更新の励みにもなりました。もしお時間がありましたら、来年もどうぞ宜しくお願い致します。


 それでは、来年が皆様にとって良い年になるよう願いつつ筆を置くことと致します。皆様、良いお年を。
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雑記 | 2013/12/31(火) 18:00 | Trackback:(0) | Comments:(2)

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1339冊目 富士山噴火―ハザードマップで読み解く「Xデー」
富士山噴火―ハザードマップで読み解く「Xデー」 (ブルーバックス)富士山噴火―ハザードマップで読み解く「Xデー」 (ブルーバックス)
(2007/11/21)
鎌田 浩毅

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評価:☆☆☆☆


 地質学的に見れば、近い将来に富士山は噴火する。絶対確実に。なにせ、地質学的な時間スケールは千年が一瞬だから、外れようがないのだ。我々が生きている間にそれが起こるかどうかは分らないが。

 人間の尺度で言えばそう遠くない未来に噴火するとしても、危機管理の立場からすれば、確実に起こる噴火に対してどのような対応を取るか検討しておくことは不可欠であろう。本書は、そうした立場から富士山が噴火するとしたらどのようなことが起こるか、想定される各モードの災害について、どの範囲でどのような問題が起こるのか、対策はどうするのか、といったことを一般向けに解説してくれている。

 では、どのようなものが害を起こすのか?それは、火山灰、溶岩流、噴石と火山弾、火砕流と火砕サージ、岩雪崩とブラスト、そして泥流である。私のイメージとしては溶岩流、火砕流が被害大、それに火山弾と火山灰の被害小を加えるのかと思っていたが、それだけではないことを教えられた。特に、現代文明にとっては火山灰が広い範囲にわたって深刻な害を与える可能性を示されたのは意外でも有り、備えの必要性を感じさせることも有りで危機感を持たされた。

 その火山灰、非常に細かい粒子になっているのが問題である。これらは車のエンジンやコンピューターのCPUに入り込み、それらを使用できなくさせてしまうので恐ろしい。また、断面が尖ったこの小さな粉体が気管や肺に吸入されてしまうことによる健康被害もバカにならないとなると、範囲としてはこれが一番広くダメージを与えるだろう。救急車や消防車の活動を阻害する点で、間接的な被害も大きそうだ。関係省庁は事前に備えてもらいたいと切に願う。

 直接的な害と言えば、雲仙普賢岳で多くの犠牲者を出した火砕流がイメージに合って、それは間違いではないのだが、泥流もまた同じように、広範囲にダメージを与えると知って驚いた。しかも、噴火によって溜まった噴出物は広く残り続けるので、後の大雨でも泥流が発生するとなると、時間スケールで言えばこれに一番時間をかけないと行けないかもしれない。

 こうした問題に対し、どのタイミングでどう備えるかを丁寧に説明してくれているので読み応えがあった。防災関係者、富士山近傍の市町村にお住まいの方で興味を持たれた方は是非読んでみて欲しい。きっと、自分や家族を救うための知識を得られると思う。
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環境 | 2013/12/31(火) 09:22 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1338冊目 宇宙を支配する6つの数
宇宙を支配する6つの数 (サイエンス・マスターズ)宇宙を支配する6つの数 (サイエンス・マスターズ)
(2001/09)
マーティン リース

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評価:☆☆☆☆


 街灯に支配されていない地域に行って夜空を見上げると、天の川に圧倒される。太陽系が銀河に浮かぶ小さな世界だと思わされる瞬間だ。その銀河だって、宇宙全体からしたら特別なものでも何でもない。より大規模な銀河団のようなグループの一員に過ぎないのだ。

 壮大な宇宙がいまこのような姿をしているのは、物理的な視点からすれば奇跡のようなものだ。ものの振る舞いを幾つかの物理定数がほんの僅かに違っていたら、宇宙は規模も姿も全く違うものになっていた、という。

 本書は、宇宙をこのような姿にしてくれている6つの数についてのもの。その6つとは、以下のものだ。

1.電気力を重力で割ったN
2.原子核を結びつける強さのε
3.この宇宙に存在するものの量Ω
4.宇宙を膨張させる力λ
5.ビッグバン直後に物質の粗密を決めたQ
6.空間次元D(ご存知の通り、それは3である)

 どれかが少し違う数字を取っただけで、宇宙は生命の存在するようなところにはならなかった。更に面白いことには、これらの値が観測から導き出された数字でなければならないという必然性が無いところだろう。例えばNは10の36乗だが、これが大きくても小さくても、物質の集まり方が変わるので、星は重すぎるか形成されないか、となってしまう。

 人間原理を、あるいはIDを信じてしまう人がいることを納得してしまうほど、絶妙な調整が為されているように見えてしまう。

 恐らくは、現在の知識ではまだ得られていない必然性がどこかに潜んでいるのだと思う。もう一つ魅力的なのは、他世界宇宙論だ。宇宙そのものが無限に生まれ、その中でNなりεなりΩなりが生命進化に適さない宇宙が圧倒的で、この宇宙はたまたま定数が絶妙だった、というもの。そこにたまたま住んでいるのは奇跡だと思うかもしれないが、そもそもあっという間に破綻していしまう宇宙では生物が進化できなかったことを思えば不思議でも無かろう。

 6つの数字がどのようなものなのかを説明する中で、宇宙の様々な現象を説明してくれているので、宇宙論が好きな方にはたまらないだろう。今の世界が奇跡のようなバランスの上に成り立っていることに感謝したくなる本。
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素粒子・宇宙論 | 2013/12/30(月) 19:10 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1337冊目 恐竜を掘りにいく―謎だらけの生態を解き明かす最新恐竜学
恐竜を掘りにいく―謎だらけの生態を解き明かす最新恐竜学 (プレイブックス・インテリジェンス)恐竜を掘りにいく―謎だらけの生態を解き明かす最新恐竜学 (プレイブックス・インテリジェンス)
(2002/06)
浜田 隆士

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評価:☆☆☆☆


 いい歳こいて、恐竜が好きだ。もう地上に居ないからというだけではない。想像を絶するあの巨体が、生きて動いていたなんてそれだけで浪漫だ。代謝系とか生活環とか、気になるではないですか。

 さて、恐竜の生態は、今でも謎だらけだ。なにせ、彼らの姿を知るための証拠は限られたものしか無い。だからこそ、知る面白さがあるのだが、どんなに知見を積み重ねても、新しい証拠が出ればそれまでの理論が全て覆されるかもしれないところがある。それ故、最新と名乗る本は読む価値がある。

 福井県立恐竜博物館館長である著者が、最新の恐竜学を語る本書は、そうした点で実に期待を持たせてくれる。なにせ、福井とも言えば恐竜出土で有名な土地だ。フクイリュウとかフクイラプトルと、彼の地に由来する学名を持つ恐竜だっている。

 恐竜はどんな生き物だったのか?代謝はどのようなものだったか?どのように進化して何故滅んだのか?歩き方は?繁殖相手の見つけ方は?餌のとり方は?こうした問いに答えるのに、絶好の人物と言えよう。

 だからこそ、期待通りに面白い事実が色々と明かされている。交尾の際についたと見られる尾椎の棘突起の骨折があるとか、大型の竜脚類と共に歩くかのように肉食恐竜の足あとが並んでいる(何らかの要因で竜脚類が死ぬのを待っていたのかもしれない)とか、恐竜絶滅の隕石衝突説はそれが唯一絶対の説とまではなっていないこととか。

 子供の理解レベルでも楽しめる本を目指したというだけのことはあり、平易な言葉で説明されているので実に分かり易い。小学校高学年以上で恐竜に興味があるすべての人が楽しむことができるだろう。新書に期待される役割を見事に果たしたものと思う。こうした本が定期的に現れて欲しいなぁ。
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地球史・古生物・恐竜 | 2013/12/28(土) 19:42 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1336冊目 土の文明史
土の文明史土の文明史
(2010/04/07)
デイビッド・モントゴメリー

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評価:☆☆☆☆


 化石燃料は間もなく底をつく、と言われる。その枯渇は、特に石油に依存している文明にとって計り知れないダメージとなるだろう。しかし、その前に、ある重要な、限りある資源が失われるかもしれない。それは、土、である。

 何も、大地が海に飲み込まれてしまうという訳ではない。大陸地殻は、海底のそれとは全く違う構造を持っている。極端に言ってしまえば、大陸地殻は極めて軽く、マグマの海に浮かんでいるようなものだ。だから、大陸は沈み得ないのである。

 では、どうして土が無くなるというのか?それは、失われるのが、大陸地殻のうちの一部、土壌と呼ばれる部分だからだ。そして、この土壌は、植物が生育するにあたって欠かせないものだ。土壌が失われるということは、究極的には食料が得られなくなることと同義だ。

 と言われても、土壌が失われていくところは分かりづらい。風に砂埃が舞っても、それがどの程度の損失なのかは分らない。だから、分かりやすく言おう。我々の命を養う土壌は、深さにしてたった数十センチしか無い。それが失われたら?そこは、耕作に向かない不毛の地となってしまうのだ。

 それは机上の空論ではないか?と思う向きもあるかも知れない。しかし、人類社会において土壌の枯渇による文明の崩壊は、珍しいことではなかったようだ。本書にはその例がぞっとするほど載っている。例えば、モアイ像で知られるイースター島は緑に覆われた大地は伐採によって土壌を失い、人を養う能力も失われた。アイスランドも緑が失われた。ローマ帝国でも同じことが起こっていたと著者は指摘する。

 何が決定的な問題なのだろう?どうやったら土壌の損失を防ぐことができるのだろう?そして、これからも増加が予想される人類を、大地は養っていけるのだろうか?

 これらの問いに、著者は丁寧に答えていく。読み進めるのが怖くなるくらい、増えすぎた人類は大地を破壊している。だが、危険を煽ることだけが、著者のやりたいことではない。目の前にある危機を解説するのと同じくらいの熱心さで、どうすれば土壌を保ったまま食料生産を減らさないで済むか、ということも語る。その意味で、本書は警世の書であると同時に破局を迎える前に現れた希望の書である、とも言えよう。

 文明の興亡についても、これからの歴史の流れについても考えさせられる1冊である。
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その他科学 | 2013/12/27(金) 21:41 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1335冊目 長沼先生、エイリアンって地球にもいるんですか?
長沼先生、エイリアンって地球にもいるんですか? (新潮文庫)長沼先生、エイリアンって地球にもいるんですか? (新潮文庫)
(2012/09/28)
長沼 毅

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評価:☆☆☆


 日本科学未来館のエイリアン展の一環として、微生物生態学者である著者といろいろな分野の専門家が行った対談を収めたもの。

 0章として、編集者の山田五郎と中川翔子を迎えての鼎談から始まる。地球は水の惑星だと言われるが、その水を全部蒸発させてしまったら50mほどの塩が残る。だから、地球は実は塩の惑星なんだと聞いて、確かにと頷くことしきり。掴みはOKです。

 宇宙にある様々な環境では、我々の常識からかけ離れた生物が生きているかもしれない。空飛ぶクジラとか、細胞膜を持たない生物とか。

 そんなことを言われると、私としてはクジラのような生き物が空を飛ぶには重力が小さくなければならないだろうが揚力を確保するためには空気の密度が高い、すなわち重力が強くなければならないのでは?と思ってしまうが、そういう発想じゃダメなんだろうな。そうした思考からは、地球の生物という枠組みでしか生き物を考えられなくなってしまう。

 第1章は、惑星科学社の佐々木晶さんとの対談。地球の生物は火星からやってきたかもしれない、といういきなりの提言が面白い。地球は、40億年前までは生物が存在し得ない環境だったと言われる。まだ地表が冷えておらず、水が何度も干上がった時代だ。ところが、39億年前にはもう生物が居たと推測されているのだ。つまり、地球に生物が生存できる環境になったとほぼ同時に生物が誕生している。

 これほどの速さを説明するのに、地球がまだ生物誕生に適した環境ではない時代に、既に生物が誕生可能となっていた火星で命が生まれ、それが隕石に乗って地球にやってきたとなると実に面白い。

 第2章の対談相手は、今をときめく福岡ハカセ。いつもの福岡節で、動的平衡を武器にエイリアンが居るとしたらどのようなものかを語る。ただ、こちらはかなりマクロの世界なので、恐らくは他の惑星においても正しいだろうと思わせる説得力がある一方で、意外な面白さには欠けるきらいがある(笑)

 第3章では人工知能を研究している池上高志さんが縦横無尽に語りまくる。専門の人工知能であったり、言葉の変化だったり、カオス理論だったり、SFだったり。ほんの数ページ進んだだけでも語っている内容が凄まじく変わっていく、そのスピード感が素晴らしい。それが出来るのは、色々なことを知っているからなので、その知に翻弄される感じが楽しい。

 第4章では、お茶の話です。他に、お茶の話と、お茶の話。お好きな方はどうぞ(←適当)。あ、そうそう、対談相手の千宗屋さんは千利休さんの子孫みたいです。特定の血筋が高貴であるとかなんとかといったファンタジーを私は持たないので、超☆どうでもいい。なにせ、吾輩は地上に生物が誕生してから一度として絶えたことのない血筋を引いているからね。

 兎も角、様々なアプローチからエイリアンが居るとしたらどのようなものかを、本当に自由に語っているのが良い。宇宙は広いし、地球型の惑星も少なくなさそうだとの観測結果が得られていることから考えると、地球以外に生物が居るのは確実だろう。著者が指摘するように、もしかしたらエウロパにも居るかもしれない。そんな世界で生きる生物は、どんな姿をしているのだろう?興味は尽きない。
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その他科学 | 2013/12/26(木) 19:13 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1334冊目 世界の博物館
世界の博物館―知と技の宝庫を訪ねて (丸善ライブラリー)世界の博物館―知と技の宝庫を訪ねて (丸善ライブラリー)
(1999/02)
川成 洋

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評価:☆☆☆


 博物館は、楽しい。テーマが決まったものでも、何でもかんでも集めてやろうというものでも、それぞれに見どころがある。本書はそんな博物館の魅力を伝えるべく編まれたもので、世界各地の28の博物館探訪記である。

 大英博物館に始まり、ビクトリア・アンド・アルバート・ミュージアム、スミソニアンと有名ドコロもあれば、スウェーデン空軍博物館やドイツの光学博物館、メキシコのドン・キホーテ博物館(なんでメキシコ??)といったマイナーなものもある。

 28もの博物館を集めているので、1つの博物館の紹介に割かれるページ数は僅かなものであるが、少なくともその成立を知るのには向いている。そして、そこの博物館での目玉が何なのかも。残りの部分に関しては、博物館に辿り着くまでの苦労を述べるものがあったり、博物館ができるまでの歴史を描くものがあったりと、多彩な文章を楽しめる。

 博物館は国民性を表すものだし、歴史を示すものでもあるし、そして歴史館を感じられるものでもある。そしてなにより、本物の持つ力に打たれる場でもある。

 悠久の歴史を持つ遺物を見られるものもあれば、精巧な技術に眼を見張るものもある。暗い歴史に直面することもあれば、精神の気高さに触れることもある。

 やっぱり博物館は楽しい。また行ってみようと思わされた。そして、もし外国を訪れることがあれば、そこの博物館には必ず足を運ぼう。

 尚、興味をもった方がたどり着きやすいようにと、ご丁寧にマップまで付いているので、外国へ出かける前に読むのが良いかもしれない。
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ノンフィクション | 2013/12/24(火) 19:25 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1333冊目 韓日戦争勃発!?―韓国けったい本の世界
韓日戦争勃発!?―韓国けったい本の世界韓日戦争勃発!?―韓国けったい本の世界
(2001/11)
野平 俊水、大北 章二 他

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評価:☆☆☆


 『トンデモ本の世界』は面白かった。世の中にはこんなにも妙ちくりんなことを妄想する人々がいると感心するやら呆れるやら。ぶっ飛んだ論理には、一部失笑もあったが、楽しい笑いが多かった。

 その手のぶっ飛んだ本は、勿論日本人だけが独占しているわけではない。お隣の韓国にも、奇妙奇天烈奇々怪々、珍妙な論理を振りかざす人々がいる。そんな韓国のトンデモ本を著者らは"けったい本"と命名し、中でも日本に関するものを集めたものが本書。

 著者らは、この手のけったい本に描かれる日本の姿の変遷を通して、韓国が日本をどう捉えてきたかを探ることができる、とする。確かに、ある本が売れるのは、そこに読者の夢なり願望なりが含まれているからだろう。

 まずは、タイトルにもある、日韓戦争。たいてい、韓国は哀れな犠牲者だ。ある日突然、日本が韓国に攻めてくる。それも、少なからぬ作品で、戦略的に全くそこを攻撃するメリットの存在しない竹島攻撃から始まるらしい。おいおい、いくらお前らが不法占拠しているからってそんなことはしないぞぅ。

 で、この手の小説も、実は変遷があるらしい。韓国が攻め込まれるものから、逆に韓国が日本に攻めてくるように。それは経済的な発展を背景にしているという指摘は面白い。ただ、紹介されるのがどれもこれも似たり寄ったりで、紹介されている本を読むだけで疲れる(笑)

 続いて、歴史。日本の文化にオリジナルなものは無いだとか、万葉集は韓国語で読めだとか、日本を作ったのは韓国人だとか、ウリジナルと揶揄される、愚かしい言説がこれでもかと唱えられる。当然のことながら学問的には全く認められていないようだが、一般人の中では支持を集めているというのだから、何をか言わんや、である。

 そこから透けて見えるのは韓国人にとって、日本という存在が極めて大きなものである、ということ。日本では嫌韓を唱える人々以外は歯牙にもかけていないというのに、この温度差はなんだろう(笑)。粘着質なところに辟易したが、韓国の抱く妄想が見えたのは面白かった。だが、この手のヘンな愛国心に凝り固まった人とはお近づきになりたくないなぁ。。。
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ノンフィクション | 2013/12/22(日) 19:58 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1332冊目 脳トレ神話にだまされるな
脳トレ神話にだまされるな (角川oneテーマ21 C 170)脳トレ神話にだまされるな (角川oneテーマ21 C 170)
(2009/06/10)
高田 明和

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評価:☆☆☆☆


 あれ?そういえば、昨日読み終わった本に書いてったのって、なんだったっけな???レビューを書こうと思いたち、いざPCの前に来たは良いけれど、何を書けばいいのか思い浮かばない。何故なら、ほとんどが遠い記憶の彼方に追いやられているから。

 記憶力に自信が感じられなくなった人に、脳トレ神話が受容されたのも分かる。しかし、脳トレで頭が良くなる、記憶力が良くなる、と言った言説は、果たして正しいのだろうか?

 否、というのが著者の答えだ。

 脳の活動をとらえた画像は、確かにインパクトが有る。しかし、脳の特定部位が活動しているということと、脳がその時に何を行っているのかが分かるということは、別物である。そして、脳が活躍しているほど、実際の活動が良いというわけではない。

 著者が指摘するのは、脳梗塞で体の一部に麻痺した部分を持つ方が、麻痺したところを動かそうとする場合について。この場合、普通にそこを動かせる人と加えて脳の活動部位は遥かに広い。しかし、麻痺しているのだからそこは動かない。脳の活動と実際の運動に乖離があることの、紛れも無い証拠だ。

 他にも、熟練者と初心者では、同じ作業をやらせても脳の活動が異なる。つまり、脳トレをやらせてその画像を撮っても、それは単に熟練度の違いを反映しているだけかもしれない。

 いやいや、でも、記憶力を高めるのは悪いことではないだろう、と思われる向きもあるかも知れない。しかし、それにも著者は否、と答える。

 ロシアで見出された、凄まじい記憶力を持つシェレシェフスキー。彼は複雑な式をあっという間に覚え、しかもそれを15年後に思い出すことすらできた。では、彼は人生の成功者だったか?そんなことはない。彼は、まっとうな職業を得ることすらできなかった。忘れることもまた、貴重な能力なのだ。

 こうした脳トレの存在意義そのものにまで踏み込んだ批判は貴重であろう。

 他にも、プラシーボ効果を取り上げて、真の意味で人間が必要としているのは何なのか、ということに取り組んでいるのも面白い。脳トレのような怪しげなものに飛びつくのではなく、もっと身近なことでも脳は十分に鍛えられる。その例に読書が挙がっていたので、まずはそれに励むとしよう(笑)
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医学・脳・精神・心理 | 2013/12/21(土) 19:01 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1330冊目 & 1331冊目 半分の月がのぼる空 3、4
半分の月がのぼる空〈3〉wishing upon the half‐moon (電撃文庫)半分の月がのぼる空〈3〉wishing upon the half‐moon (電撃文庫)
(2004/09)
橋本 紡

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半分の月がのぼる空〈4〉 grabbing at the half-moon  (電撃文庫)半分の月がのぼる空〈4〉 grabbing at the half-moon (電撃文庫)
(2005/02)
橋本 紡

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評価:☆☆☆☆


 心臓が弱く、長くは生きられないことを覚悟しているヒロイン、里香。彼女は、ずっと病院ぐらしで学校だってろくに行ったことがない。そんな彼女は、ワガママだった。佳人薄命を地で行くヒロインと、彼女のワガママに振り回される男の子。うん、王道だ(笑)

 ところが、1巻でこそ傍若無人っぷりを遺憾なく発揮していたヒロインは、いつしかすっかりデレていた。なんと、可愛く「写真、撮って」とおねだりだ。

 一も二もなく引き受けた主人公、肝炎で入院中なのもなんのその、こっそり自宅に戻(ろうとしてしっかり看護師に見つかって、改造車で家に送ってもらった)り、親譲りの一眼レフカメラを投入。フィルム式というのが懐かしい。デジカメは便利だけど、小説の道具としてはフィルムカメラのもどかしさが良いね。

 ついでに、彼らは幼馴染の力を(無理やり)借りて、暴挙に出る。なんと、里香を学校に連れて行ってしまうのだ。だが、その前に生徒指導担当で柔道部顧問の鬼大仏こと近松覚正42歳が立ち塞がる!彼らの企みは成功するか?

 その顛末は爆笑モノなので、皆様には読んでもらうこととして、他にこのシリーズが面白いのは一冊毎にヒロインが大切にしている小説が出てくること。今作では、宮沢賢治の名作『銀河鉄道の夜』。

 こんなにしてかけるなら、もう世界中だってかけれると、ジョバンニは思いました。

 何度もこのフレーズが繰り返される。恋に身を焦がした、無駄な万能感に溢れる若者の浮かれる気持ちを表現するのに、実にもってこいだ。恋愛経験と呼べるほどのものはろくに無い私だが、若いころが懐かしくなった。と言っても、何回その頃を繰り返したとしてもモテない人生を送ったのは間違いないけどね(笑)

 だが、浮かれてばかりの日々は続かない。彼女は、ついに手術を受ける。彼女が主人公に渡したのは、『チボー家の人々』。そして、4巻に続く。


 里香の手術は終わった。しかし、それは健康を取り戻せるというものではなかった。しかも、里香の母親に警戒された主人公は、彼女に逢うことすら叶わない。

 そして、前作で撮りまくった写真も、フィルムが噛んでしまってカメラから取り出すことすら出来ない。里香の拗ねた顔も、照れた顔も、イーだ!の顔も、冷たい機械に閉じ込められてしまった。そんな時、阿呆な友人の山西が見舞いにやって来る。それも、深夜に、忍び込んで。何のため?やけ酒を煽るためだ。おいガキンチョ、あと5年位早いぞ(笑)どうせ飲まないままどこかに送られるという高級酒を持ち込んでの宴会が始まる。

 平行して、すっかり弱ったヤクザな医者、夏目の昔語りが始まる。彼は、主人公と同じ立場だった。好きな女性と結ばれ、彼女の病を知り、そして彼女が徐々に弱って緩慢に死んでいくのを見守らざるを得なかった。その過去が。正直、彼はそこまで親しくない人に弱音を吐くようなキャラクターとは思っていなかったので意外だ。

 ともあれ、それは恐らく、里香と主人公の未来。配役は違っても、あたかも夏目の過去をトレースしたかのような未来が待っていると予感させる物語。

 やがて死ぬなら、恋愛やら何やらを諦めるべきなのだろうか?いや。そんなことはないはずだ。半分の月が輝くこの夜、主人公はついに決断する。相手の笑顔の中にこそ全てがある。そう思える相手に、思いを伝えるために。

 しかし、正攻法は禁じられている。となると?搦め手から攻めるしか無い!というわけで、ラブコメの後半部分がここで顔を出す。勿論、プロレスと甘いモノが大好きな巨漢にして好漢、世古口司の出番だ。彼が出ると、途端に物語が軽く、笑えるものに変貌を遂げる!行け、若者よ。と応援してしまう自分が居た。

 ただ、ちょっと引っ張り過ぎかなと性格の悪い読み手は思ったものであります(笑)。それでも、続きは読もう。
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その他小説 | 2013/12/19(木) 19:59 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1329冊目 巨大隕石が降る―地球の危機
巨大隕石が降る―地球の危機巨大隕石が降る―地球の危機
(2002/05)
金子 史朗

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評価:☆☆☆☆


 1908年6月30日、当時はロシア領であったシベリア地方で、とんでもない大爆発が起こった。TNT火薬にして5メガトンの破壊力。これは、広島に投下された原爆の破壊力15キロトンと較べて、なんと300倍にも及ぶ、恐るべき破壊力であった。当時のシベリアが極めて人口密度の低い地域であったことを、不幸中の幸いとするしか無いだろう。

 事実、半径25キロにも及ぶ森林は、爆心地を中心に放射線状に木が倒れるという惨状を呈した。

 この大爆発は、目撃者が少ないこと等から今をもって謎に包まれている。世に言う、ツングースカ大爆発である。

 奇怪なことに、その爆心地には、はっきりとした証拠は残されていなかった。そのため、一部には宇宙人のUFOがどうたらこうたらという妄説を信じるものもいるが、これは隕石あるいは彗星が大気圏に侵入し、大気との相互作用で爆発を起こしたものとされている。

 そう。かの、恐竜を滅ぼした小惑星衝突の、規模を小さくしたものがほんの100年余前に起こっていたのだ。

 このツングースカでの不思議な出来事がどのように研究されてきたか、そして、他の類似の現象にはどのようなものがあるのかを説いているが本書である。

 ツングースカ大爆発については、数次に渡って行われた調査と、そこから得られた結論を述べる。爆心地に衝突跡が見られないのは、実は不思議でもなんでもなく、一定以上のサイズの隕石あるいは彗星であれば、地表に到達する前に空気力学的な衝撃によって破壊され、地上に目立った衝突痕を残さない、というだ、

 更に驚くべきは、この世紀の出来事と思われていたことが、どうやら非常に近い時代に、地球を襲っていたということ。なんと、1930年にアマゾン川流域で同じような事件があった、という。

 こうしてみれば、小惑星の衝突は、そんなに稀な出来事ではないのかもしれない。そして、それが一度起これば、地球規模での恐るべき害を引き起こすに違いない。

 本書はその恐怖を余すところなく描き出すノンフィクション。何度も起こった宇宙からの脅威は、決して過去の出来事と済ませるわけには行かない。人類はどのようにこうした問題に対処するべきか、考えさせられる。同時に、小惑星が惑星と衝突するときに何が起こるかを教えてくれる貴重な本である。
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その他科学 | 2013/12/18(水) 19:06 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1328冊目 おやすみラフマニノフ
おやすみラフマニノフ (宝島社文庫)おやすみラフマニノフ (宝島社文庫)
(2011/09/06)
中山 七里

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評価:☆☆☆☆☆


 『さよならドビュッシー』に続く、岬洋介シリーズ第二弾。

 彼が講師を務める愛知音楽大学。そこで、その価値2億円とも言われる名器、ストラディバリウスのチェロが厳重な管理をされていたはずの保管室から盗まれる。電子キーの記録から、前日に所在が確認されてから当日盗難が発覚するまで、部屋に入った者は居ないことが明らかとなり、部屋の入口に仕掛けられた監視カメラにも不審な人物は映っていなかった。そう。これは、完全犯罪である。

 折しも、学内ではクラシック界で重鎮と見なされる学長が参加するコンサートが予定されていた。それは学内だけの注目に留まらない。音楽関係者が多数集まることから、学生たちにとっては栄冠を掴むための絶好の機会でもあるのだ。

 主人公の城戸晶は、ヴァイオリニストとしてこのコンサート参加を狙う。その目の前で起こったチェロの盗難は、コンサートに参加する者たちの絆を蝕んでいく。だが、事件はそれだけに留まらない。やがて、別の楽器も犯人のターゲットとなるのであった。

 こうしたストーリーの間に、楽器を演奏する時の細かな情景が描かれるのが本シリーズの特徴。本作ではラフマニノフの音楽について、それがどのように表現されるのか、微に入り細を穿つように記される。クラシックの奥の深さ、演奏する人々の想いが伝わってくるのが良い。

 特にこの音楽との関わり方を通して、犯人を含め、登場人物の葛藤や思いが丁寧に描かれているのが本シリーズを魅力あるものにしているだろう。ステレオタイプに陥ることのない、生きた人間がそこにいる。それは音楽を志す仲間であったり、市井のおっさんだったりしても同じ。

 続編も読もうという気にさせられる1冊。


関連書籍:
さよならドビュッシー (宝島社文庫)さよならドビュッシー (宝島社文庫)
(2011/01/12)
中山 七里

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推理小説 | 2013/12/17(火) 19:47 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1327冊目 光化学の驚異
光化学の驚異―日本がリードする「次世代技術」の最前線 (ブルーバックス)光化学の驚異―日本がリードする「次世代技術」の最前線 (ブルーバックス)
(2006/08/18)
光化学協会

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評価:☆☆☆☆


 酸化チタンの不思議な効果はご存知だろうか?建物の外壁を酸化チタンで処理すると、表面に汚れが付いても、それらは日光に曝されると勝手に分解されて、雨が降ったら汚れが落ちるのである。これは、酸化チタンの持つ、光触媒という不思議な性質があってのものだ。

 光を使った化学反応は、不思議な現象をもたらすし、その中には役に立つ技術も沢山ある。

 例えば、ガンとの戦い。ガンは、自分だけを無限に増殖させようとする細胞だ。こいつと戦うために化学療法が用いられるが、それは副作用が大きいという問題がある。ガン細胞を殺す薬は、同時に健常な細胞をも殺してしまうからだ。だから、ガン細胞でだけ特異的に薬品が働くようにできれば良い。

 光化学は、そうした課題へも1つの解答を与える。

 光に反応して、周りの細胞を殺してしまうような薬剤を注射する。すると、薬剤はガン細胞にも届く。そこで、腫瘍の部分にのみ光を当ててやれば、光によって薬剤は周りの細胞を破壊し始める。つまり、薬剤そのものは全身を巡るのだが、その効果が発揮されるのは腫瘍周辺のみ、ということになる。当然、副作用は最小限に押さえ込める、というわけだ。それまで光なしで保たないといけないのは大変だろうが。

 このように、光化学には実に面白い話が幾つもある。光を使って微細な加工を行ったり、物の位置をコントロールしたりと、光の不思議さをつくづく実感させられる。光化学の面白さを伝える、良い入門書だと思う。
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その他科学 | 2013/12/16(月) 19:34 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1326冊目 右翼は言論の敵か
右翼は言論の敵か (ちくま新書)右翼は言論の敵か (ちくま新書)
(2009/12)
鈴木 邦男

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評価:☆☆☆


 右翼には、怖いイメージがある。大音量で軍歌を垂れ流す街宣車で、街を我が物顔に走られたら迷惑だ。それくらいの常識ですら、彼らは"国を愛しての行動だ"等と、自分たちにしか通用しない論理で己を正当化する。しかし、ようやく寝付いた赤子をあの音量でたたき起こして廻るのが愛国というのは理解が出来ない。

 というより、私にとっては"国を愛することは正しいことだ"という概念そのものが、単なるファンタジーである。国家という枠組みは、それも中央集権的なあり方は、我々にとっても得るものが大きいと思う。なので、便利なツールとして国家があるので、便利さが失われないように協力する積りはある。しかし、それは国を愛するということとは違う。例えば、ワインのコルク抜きはあると便利だが、だからといってそれを愛していないのと同じだ。

 というわけで、恐らく、私と彼らでは、理解し合うことは不可能で、恐らくは共通する価値観は最低限度のものに留まるだろう。いや、多くの右翼とは、それすら不可能かもしれない。なにせ、彼らの多くは、テロですら愛国からの情であれば許容するというのである。

 社会党の浅沼稲次郎を刺殺し、後に獄中で自殺した山口二矢に対しても、命がけで国の敵を排除したと、褒め称える人々が多数居た。

 しかし、著者は、テロは愛国のためなら正当化されるという立場を取らない。正確に言えば、そうした立場から脱却した。なので、彼は右翼の中でも異端に属する。それでも、右翼の立場から、彼らがどのように考え、行動して来たかを説いている。

 私のような立場からすれば、彼の語る右翼の大多数の行動は、やはり唾棄すべきものに見える。

 しかし、それと彼らの言論が妨げられてはならないと思う。つまり、彼らが言論の自由という枠内で行動するのであれば、彼らは排斥されてはならないし、結社の自由の範囲内で集団を作ることは許されなければならないし、法律に触れない範囲でいかなる行動を取っても良い。しかし、国を愛しているからと言って、かれらの立場は他の集団より高くはならないし、それを社会に要求するのは単なる夜郎自大な思いあがりだ。

 なので、こうやって穏やかな形で自分たちの存在意義を語り、思想的な立場を明らかにするというなら、それは受け入れられて良い。そう思いながら読んだ。が、理解の出来ない世界であった。

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ノンフィクション | 2013/12/15(日) 19:36 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1325冊目 震える牛
震える牛 (小学館文庫)震える牛 (小学館文庫)
(2013/05/08)
相場 英雄

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評価:☆☆


 2年前、焼肉屋で強盗殺人が起こった。「マニー、マニー」と言いながらナイフを振り回した男が、売上金を奪い、客の男性2人を殺害して逃走したのである。

 外国人犯罪と睨んだ警察が調査を進めたが、有力な手がかりがないまま捜査は暗礁に乗り上げていた。迷宮入り寸前の未解決事件ばかり押し付けられている田川が捜査に乗り出すが、外国人犯罪とは思えない、奇妙な点が次々と浮上する。ナイフの持ち方が軍隊経験者のような特殊なものであったり、逃走時にベンツに乗ったりと、強盗という見方すら疑わしいものになる。

 その背後に、全国展開する大手ショッピングセンター、オックスマートと、加工肉の卸業者ミートステーションの暗い関係が見え隠れする。果たして、この殺人事件は何だったのか?

 牛が震えるとなると、BSEである。というわけで、まず読者には大きなヒントが与えられることになる。ついでに、殺された2人がどうも偶然に殺されたわけではない、ということもすぐに分かる。この辺り、勿体無いなぁ。犯人は1人を殺すつもりで、もう1人は巻き込まれたと思わせておいた方がミスリードを誘えるのに。BSE、狂牛病、産廃業者。読者になんとなく繋がりが見えてしまうのはちょっと失敗だと思う。

 おまけに、どうもキャラに感情移入できない。なんでだろう?ノンフィクションばかり読み過ぎたのかも知れないが、生きた人間の深みを感じさせてくれなかった。

 ただ、風評被害について触れるところは耳が痛い。安全であるにも関わらず、過剰に煽る人々のお陰でトータルとしてみたらどれだけ生産者にも消費者にもダメージがあることか。安全だというなら、どうして安全と言えるのかをきちんと納得して行くことが大切なのだろう。


 と作品については書いたところで、ノンフィクション読みからのツッコミを。

 食品業界で酷いことが罷り通っている事実はあるとしても、そこへの水先案内人に選りにも選って安部司(自称『食品添加物の神様』、その実態は業界ではちっとも知られていない)というのはどうなのだろう?如何にもそれっぽい文章があってげんなりしていたら、参考文献に彼の本が。目からウロコを落としたつもりでレンズ体が落ちちゃったことに気がついていないとは気の毒に。

 添加物の毒性で、単体では評価していたも他のものと合わせた時の評価はしていないと言うが、それ、可能なの?例えば、世界におよそ1,000種の添加物が会って、そこから2種を選んだら1,000,000通り位。3種だと?1,000,000,000(10億)通りくらいだ。検証が不可能であることは分かろう。問題は、添加物以外でも同じことが言えるということ。あらゆる物質は定義上化学物質であり、天然物でもその組み合わせは無限にある。そして、それらは評価されていない。出来るわけがないから。添加物にだけ極めて高いハードルを課す理由はなんだろう?

 というわけで、フィクション部、ノンフィクション部共に、素直に読めない点があり、やや辛めの評価となってしまった。
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推理小説 | 2013/12/12(木) 19:26 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1324冊目 阿川佐和子の世界一受けたい授業―第一人者14人に奥義を学ぶ
阿川佐和子の世界一受けたい授業―第一人者14人に奥義を学ぶ (文春MOOK)阿川佐和子の世界一受けたい授業―第一人者14人に奥義を学ぶ (文春MOOK)
(2012/10/10)
阿川 佐和子

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評価:☆☆☆


 『聞く力』がベストセラーになった阿川佐和子さんで、このタイトル。背表紙を見ただけで吸引されるように手にとって、表紙を見て絶句。阿川さん、こりゃあ反則ですよ。販促というより営業妨害っぽいですよ。そのまま棚に戻そうと思ったのだけど、話を聞きに行った相手として小澤征爾さんや塩野七生さんが入っているのを見て蛮勇を振るって読むことにした。

 さて、本書は週刊文春での対談を集めたもの。本書で著者が話を聞きに行くのは以下の人々。

 小澤征爾さん、塩野七生さん、河合隼雄、野口聡一さん、五木寛之、養老孟司さん、安藤忠雄、大島優子(AKBの人らしいのだけど、余りにも興味が無いので読んでない)、室伏広治、デーモン閣下、市川海老蔵、李登輝さん、阿川弘之&村上龍。敬称が付いたり付かなかったりするのは仕様です。

 やはり、興味が有るか無いかで面白さが違う。宇宙飛行士の野口聡一さんの項で言えば、宇宙ステーションの捉え方がアメリカは飛行機でロシアは船、だからアメリカは禁酒でロシアは飲酒可なんていうのは面白かった。あと、船外活動で、上下がない世界でも地球の方に落ちそうな錯覚にとらわれるといった、当事者でしか語りえないことが。

 あるいは、養老孟司さん。福島原発の問題を、技術論に留めずに政治問題かしたからこそリスクマネジメントができなくなったという指摘。頭のいい人は鋭さが違うね。タバコについては変なことばかり言ってるけど(笑)

 室伏広治選手はドーピングの抜き打ち検査を語り、デーモン閣下はどうしてヘヴィメタは高音で歌うことが多いかを説き、李登輝さんが日本への熱い思いを打ち明ける。阿川弘之&村上龍の2人は言葉を選ぶことの大切さについて熱弁をふるう。プロだけに、重みがある。

 河合隼雄はいまさら夢判断をやっているので興ざめだが、もっと酷いのは著者で、酒鬼薔薇事件を取り上げて「あの事件に限らず、少年犯罪が増えてきてませんか」などと噴飯モノのことを抜かす。おいおい、最近の少年による殺人事件はあなたがガキンチョの頃の1/4くらいだって。強姦も減ってる。ただ、犯罪の括りを変えたから(主に放置自転車の窃盗によって)犯罪が増えているような統計もあるはあるけど。インタビューは結構だけど、ちょっとは知ろうよ。

 と、不満はあるが、流石に斯界の第一人者を集めただけのことはあり、豪華な対談集になっている。誰か1人でも興味を持ったなら、ほかは外れても良いと思って読んでみては如何でしょうか。
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ノンフィクション | 2013/12/11(水) 19:33 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1323冊目 右利きのヘビ仮説―追うヘビ、逃げるカタツムリの右と左の共進化
右利きのヘビ仮説―追うヘビ、逃げるカタツムリの右と左の共進化 (フィールドの生物学)右利きのヘビ仮説―追うヘビ、逃げるカタツムリの右と左の共進化 (フィールドの生物学)
(2012/02)
細 将貴

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評価:☆☆☆☆


 妻はレフティーである。息子も。娘もその片鱗を見せている。なので、私の家では世間一般と異なり、左利き比率が高いということになる。この利き手、胎児の時にはもう決まっているというから、遺伝的に決っている面もありそうだ。だが、一卵性双生児で利き手が違う場合もあるというから、環境の側面も無視できない。

 この利き手は、進化的にはどこから生じているのだろうか?シオマネキの、あの著しくバランスを欠いた両手を見るに、随分古くからあるらしいことは想像できる。

 本書では、魚類でもそれが見られるという驚くべきことから話が始まる。鱗食魚と呼ばれる魚は、文字通り他の魚の鱗を食べるのだが、この口の形に右利きと左利きがある、という。また、イスカという鳥はくちばしが咬み合わないが木の実をほじくりだすには適しているという不思議な形状をしているが、これにも噛み合わせに右利きと左利きがある、というのだ。

 カタツムリにも左巻き、右巻きがいる。それも、単一種の中に左右がいる場合がある。ところが、こいつはそう簡単にはいそうですかと頷くわけには行かない問題がある。というのは、同じ向きの巻き方をしている相手としか交尾しにくいカタツムリが多いからだ。なので、性戦略だけを考えると、同じ向きにならないとおかしいのだ。なぜカタツムリは左右が混在した状態で居続けるのだろうか?

 そして一方で、もっとも右利き・左利きの無さそうな生き物にも、区分があるらしい。それが、タイトルに有るヘビだ。カタツムリばかりを食べる、イワサキセダカヘビがそのヘビである。

 この事実をしったある研究者の脳に、(本人曰く)妄想が浮かぶ。このヘビが左利きあるいは右利きに偏っていたらどうだろう?捕食圧を下げるには、仲間のカタツムリと巻き方を変えた者が生き残りやすくなるのではないか?

 本書はこの仮説を確かめようと、フィールドワークに勤しんだ著者の研究の記録である。仮説の提示、ヘビを捕らえるための苦労、仮説を検証する面白さ。まるで起承転結のはっきりした物語のように話が進む。気が付くと、著者と一緒に研究の進み具合に一喜一憂してしまう。白眉は、なんといってもヘビの捕食行動を明らかにする処であろう。

 ちょっと作りすぎな気がしなくもないが、研究者の苦労を垣間見せてくれながら、研究の面白さを教えてくれる本である。
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生物・遺伝・病原体 | 2013/12/09(月) 19:17 | Trackback:(0) | Comments:(2)

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1322冊目 鞭打ちの文化史
鞭打ちの文化史 (中田耕治コレクション)鞭打ちの文化史 (中田耕治コレクション)
(1994/10)
中田 耕治

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評価:☆☆☆


 鞭打ちと言うと何を思い浮かべるだろう?交通事故で後ろから追突された時になる状態?うん、そうですよね。ただ、この本はそれとはほんのちょっと違うことを取り上げている。鞭で人を打つ、あるいは打たれることの歴史である。

 今ではSMくらいでしか出てこなそうな話ではあるが、元々は刑罰あるいは拷問であったに違いない。それはいつしか、祭祀的な意味合いを持ち、そして性的な意味合いをも持つようになっていく。

 例えば、スパルタでは若者たちが鞭で打たれていたが、最も多くの鞭打ちに耐えた者は誇りに満ちた存在であったというし、やや呪術めくが、若い女性は多産を祈って手のひらや下半身を鞭で打たれた。

 やがてキリスト教がヨーロッパを覆うと、彼の受難を追体験したいという人々が現れた。鞭打ち苦行僧と呼ばれた人々だ。だが、彼らに向ける著者の視線は冷たい。

(中世のキリスト教社会では)自己懲罰としてみずからに鞭打ち、自分の敬虔な勇気を試し、ほかの人にしめす鞭打ちが行われた。私は、こうした行為に崇高さを見ない。むしろ、本人たちは気がついていないにしても、そこにはあきらかにサド・マゾヒスティックな衝迫がひそんでいたと見る。鞭打ちという方法によってしか自分の信仰の篤実さを証明できなかったキリスト教社会に私は共感をもたない


 同感である。鞭打ち苦行なんかはいかにも痛そうで、苦痛に耐えているように見えるが、"苦痛に耐える自分はキリストを再現しているのだ"という自己陶酔が見えて嫌だ。

 本当に色々調べたのだろう。歴史の中で見られた鞭打ちを多くの事例を交えながら解説していく。ただ、快楽としての鞭打ちがいつ生まれたか、その答えはない。恐らくは、宗教的な情熱のような、他のものと渾然一体になって生まれてきたので、区分することができないのであろう。

 その現代的な姿を知るために、著者はAV撮影現場やストリップ劇場を訪れ、レズビアンのプレイを眺め、という研究も重ねたそうだ。ううむ、羨ましいような羨ましくないような、悩ましい感じだ。

 ともあれ、鞭打ちの様々な側面が描かれているので、その世界がお好きな人は楽しめるだろう。勿論、歴史のことであるが。

 元は『S&Mスナイパー』に連載されていたそうである。これまで読んできた本からの知識にすぎないが、一般論として性的逸脱とされるものに吸引されるのは知識階級が多い、という。それを考えれば、『S&Mスナイパー』は本論を発表する格好の場であったかもしれない。SMとは何ぞやという問いは極めて知的な領域に属するものだから。

 私としては碩学鹿島茂さんの『SとM』の文章のほうが読みやすく、頭に残りやすかった。私はどちらかというとほんの少しばかりS寄りの気質を持っているのではあるが、痛そうなのはダメなのだ。なので、本書で描かれる具体的なというか痛そうな行為のところははやや飛ばし読みした観がある。そう。やはり、大切なのは恥じらいです(きっぱり)。

 と、少なからぬ人をドン引きさせたところでこのへんてこなレビューを終わりにすることにする。
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ノンフィクション | 2013/12/08(日) 19:45 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1321 冊目 ナチを欺いた死体 - 英国の奇策・ミンスミート作戦の真実
ナチを欺いた死体 - 英国の奇策・ミンスミート作戦の真実ナチを欺いた死体 - 英国の奇策・ミンスミート作戦の真実
(2011/10/22)
ベン・マッキンタイアー

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評価:☆☆☆☆


 1943年4月30日、スペインの漁村沖で1人の男の死体が浮いているのが発見された。イギリスの軍服を着て、腰から伸びたチェーンには黒いブリーフケースが括りつけられていた。男の名は、ウィリアム・マーティン。海軍少佐であり、密使として機密情報を携えて前線に向かう途中だった。

 スペインは、第二次世界大戦において名目上は中立国であったが、心情的には新独派であることが広く知られていた。ブリーフケースは密かに開けられ、中に収められていたものの情報はドイツ側に流れた。何がドイツ側に伝えられたのか?それは、連合軍が欧州で攻勢をかけるにあたり、サルディーニャ島とギリシアを主戦場とする予定であり、陽動作戦としてシチリア島を攻撃する、というものだった。

 孫子に"客、水を絶りて来たらば、これを水の内に迎うるなく、半ば済らしめてこれを撃つは利あり"と説かれているように、敵前での上陸作戦は被害が極めて甚大となる。東部戦線で後退を強いられているドイツ軍は、連合軍に手痛いしっぺ返しをするために、サルディーニャ島とギリシアの防御を固める。

 そんな中で、連合軍の大艦隊が攻めて寄せた。シチリア島へ。

 そう。これは、本当の攻撃地点であるシチリア島から目をそらさせるためのイギリスの謀略だったのだ。そもそも、ウィリアム・マーティンなどという人物は存在すらしなかった。スペインにおけるドイツの諜報機関の動きを把握し尽くしたイギリス情報部の見事な勝利だった。

 本書はこの謀略作戦の全貌を描いたノンフィクション。

 死体をどうやって調達したか。謀略だと悟られないようにどのような努力が払われたか。そこには、諜報戦のあらゆる側面がある。そして、それは同時に人間心理に関するあらゆる側面も含まれる、ということだ。なんとなれば、謀略は、まず相手に誤った情報を信じこませるところにこそポイントが有るのだから。

 多くの人の命を賭けた作戦故に、微に入り細を穿つ工作は小説顔負けであり、面白さが際立つ。事実は小説よりも奇なりというのはここでもまた真実であった。

 作戦の立案には、007シリーズで知られるイアン・フレミングが関わっていたり、有名なソ連の二重スパイ、キム・フィルビーが現れたりと、登場人物が豪華であるのも物語を面白くさせている。

 諜報戦の実態を垣間見せてくれるノンフィクション。無知な私はミンスミート作戦を知らなかったので、大戦の重大転換点でこんなことがあったのかとひたすら感心しながら読んだ。インテリジェンスや現代史に興味がある方は楽しめると思う。
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ノンフィクション | 2013/12/07(土) 21:29 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1320冊目 ダウンタウンに時は流れて
ダウンタウンに時は流れてダウンタウンに時は流れて
(2009/11/26)
多田 富雄

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評価:☆☆☆☆☆


 免疫学者として広く知られた著者は、2001年に脳梗塞に襲われ、右半身不随となり声も失う。しかし、その偉大な精神は、決して輝きを失うことはなかった。一時は毎日死を想うだけの日々を送っていた著者は、妻の献身的な介護もあり、旺盛な執筆意欲を示し続けた。惜しくも2010年にお亡くなりになったのだが、本書はその前年に記された、自伝的なエッセイである。

 若く輝いていた日々を愛情豊かに綴っているのだが、時に詩情に溢れ、時に哀切に満ちた文章が、読者の心にストレートに入ってくる。攻撃的に切り込んでくるのではない。こちらの心の防壁など無かったかのように、心の深いところに現れるような感じ。恐らく、思索に思索を重ね、無駄のない文章を綴っていることと、近い将来に訪れる自らの死と真摯に向き合ったが故の迫力と、死を諦念ではなく受容したがゆえの寛容さが渾然一体となった魅力だと思う。

 まず、著者がデンバーに留学する機会を得たところから、本書は始まる。家主との、疎遠で始まっていつしか交流を深める話。貧しい労働者が入り浸る、ダウンタウンの場末の酒場に入り浸った話。あるいは、中国料理屋で出会った日本女性との思い出と、デンバーでの生活が情緒豊かに記される。そのどれもが、ハッピーエンドとはならない。どこかに、死や喪失の影がまとわり付いている。それ故に、失われたものへの深い愛情が胸を打つ。

 そして、病を得てからの心の移ろいが綴られる。

 体が動かず、寝返りも打てない。ただ寝ているのすら苦痛という状態。しかも、それを訴えようにも声すら出せない。しかも、著者は医師である。自分の体が動くようにならないことは、プロとして分かっている。

 そんな状態からどうやって平常心を取り戻していったのか。それを記した文章からは温かい人柄が滲んでいて、何度もページを繰る手を止め、同じ文章を眺めてしまった。その後に前立腺がんとなって睾丸摘出術を受けたエピソードなど、ユーモアに溢れていて、思わず笑ってしまったくらいである。

 病を得て死を覚悟した人だからこそ書ける文章に、頭脳明晰にして文学にも親しんだ著者ならではの心を打つ名文だとつくづく感じた。こんな風に、世界を愛し、己と向き合う生き方を見習いたいものである。
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エッセイ | 2013/12/05(木) 19:32 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1319冊目 オスは生きてるムダなのか
オスは生きてるムダなのか (角川選書)オスは生きてるムダなのか (角川選書)
(2010/09/18)
池田 清彦

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評価:☆☆☆☆


 著者は、構造主義生物学者として、エッセイストとして知られている。もっとも、本はエッセイの方がずっと売れているだろうから、エッセイスト池田清彦に触れたことがあるという人は多いだろうが、科学者池田清彦に触れた人は少数派かもしれない(ちなみに、圧倒的多数派は著者のエッセイも科学論も読んだことがない人であろう)。

 もし貴方が多数派なら、実にもったいない事であると思う。いや、あるいは羨ましいと言うべきか。なにせ、まだまだ彼の読む本があるのだから。

 本書は構造主義生物学の見地から見た性のあり方を書いた本である。どうして性があるのか。その説明として、多様性の確保という説は、この分野に興味がある方ならご存知だろう。本書は、もうちょっと踏み込む。単細胞生物がどのようにして性を獲得したか、といったところまで。

 それによると、環境の変化や感染症対策として、有性生殖によるバリエーションの確保は確かに大切なのだろうが、遺伝子の修復もそれに劣らず重要であることが分かる。というのは、遺伝子にエラーが起こってしまった場合、自分の持つ遺伝子だけで次世代を生む単為生殖ではエラーが蓄積するばかりだ。一方、有性生殖で異性から遺伝子を受け取る場合、自分のエラーを相手の遺伝子が補修してくれることが見込める。

 性を得ることで我々は快感を得たわけだが、副産物として死も持つことになった。この辺りの流れも丁寧に説明してくれているので、エクスタシーは小さな死であるという言説もあながちウソではないという気になる(笑)

 もう一つ著者が熱弁を振るうのは、減数分裂という奇跡だ。

 有性生殖を語る上で、この不思議な現象は避けて通ることが出来ない。もし減数分裂が起こらなければ、子の世代は両親の世代の倍の遺伝子を持つことになり、孫の世代は4倍、曾孫は8倍、玄孫は16倍と、たった10世代で1024倍にもなってしまい、細胞内はムダな遺伝子で溢れてしまう。だから、親の持つ2nの遺伝子を一旦nに分け、nとnがくっついて2nに戻るということをやっている。この重要さを、この程度の分量の本できっちり説明してくれる本は少ないので、そういう点で価値が高いと言えよう。

 こうした事柄を、生物界で見られる不思議な行動を多数紹介しながら説いてくれるので、読んでいて実に面白い。生物の多様な生き方に感心しているうちにどんどんページが進んでいき、しかも不思議な行動の裏にある背景までしることができる、とてもお得な本である。エッセイしか読んだことが無い方は、是非とも一度、きちんと科学を語る著者の姿を見てみて欲しい。
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生物・遺伝・病原体 | 2013/12/04(水) 22:20 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1317冊目 & 1318冊目 ブリジンガー 上下
ブリジンガー 炎に誓う絆 上 (ドラゴンライダー 3)ブリジンガー 炎に誓う絆 上 (ドラゴンライダー 3)
(2009/03/21)
クリストファー パオリーニ

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ブリジンガー 炎に誓う絆 下 (ドラゴンライダー 3)ブリジンガー 炎に誓う絆 下 (ドラゴンライダー 3)
(2009/03/21)
クリストファー パオリーニ

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評価:☆☆☆☆


 映画化もされた『エラゴン』シリーズの3作目。エラゴンを読み始めたのは、忘れもしない2006年1月15日のことであった。朝6時、妻に陣痛が始まったと告げられた私は、慌てず騒がず、初産だから長くかかるだろうと分厚い本を持って行くことにして、『エラゴン』を選んだのであった。備えあれば嬉しいなということわざに従ったのではあるが、まさかその後36時間以上かかるとは夢にも思わず、深刻な補給不足(読み終わっちゃった)に悩まされることになったのはまた別の物語である。

 さて、前巻までで、主人公のエラゴンはドラゴンライダーとして、愛竜(?)サフィラと共に成長を積んできた。強力な帝国を率いる邪悪なドラゴンライダー・ガルバトリックスに立ち向かうために。だが、その前に立ち塞がったのは、エラゴンと一時は親友であったマータグ。マータグは、エラゴンの生き別れの兄であり、ガルバトリックスに取り込まれ、ドラゴンライダーとしてエラゴンを打ち負かしたのだった。

 一方、エラゴンの伯父であり養父であったギャロウの下で兄弟同様に育ったローランは、ガルバトリックスに村を滅ぼされた上に父ギャロウを殺され、生き残った村人を引き連れて帝国と戦うヴァーデン軍と合流する。しかし、彼が想いを寄せるカトリーナが囚われの身となってしまった。

 というわけで、エラゴンはローランとともにカトリーナ救出に向かう。ヴァーデン軍を率いるナスアダらの反対を押し切って。ただ、エラゴンは更に強くならなければならない。彼こそがヴァーデン軍の最大の切り札である。彼はマータグを、その背後にいるガルバトリックスを倒さなければならないのだ。

 上巻では、カトリーナ救出行と、ヴァーデン軍を更に強力にするためにドワーフと同盟を結ぶべくエラゴンがサフィラと別れて旅立つまでを描く。救出したカトリーナとローランの結婚が、全体的に暗い雰囲気に華を添えている。

 ドワーフとの同盟が成ったとしても、帝国との戦いはようやく拮抗するレベル。そのため、エラゴンは旅立ちの前に、目的達成後にはすぐに戻ることはせず、単独行動を取るとナスアダに告げる。

 下巻では、ドワーフたちの間のいざこざが起こる。ガルバトリックスの攻撃で殺された王の後継者争いが繰り広げられていたのだ。エラゴンは暗殺されかかる等の危機を迎えるが、なんとかそれを排除する。次代の王誕生を見届けたエラゴンが向かったのは、エラゴンの師匠にして、エラゴン以外で唯一ガルバトリックスの支配下にないドラゴンライダー、オロミスの下。

 オロミスは、エラゴンにこれまで言うことができなかったことを全て告げる。それは出生の秘密であり、ドラゴンの知られざる能力であり、そしてガルバトリックスがどうしてこうも強大なのかを説明することであった。

 そう、ガルバトリックスは、ドラゴンライダーとして不老とはなったが不死ではないのだ。そして、エラゴンはまた、新たな力を得る。それは、ガルバトリックスの野望を打ち砕くための武器となるであろう。

 エラゴンを導く仕事を終えたと判断したオロミスは、彼のドラゴンとともに、再び戦いへと赴く。物語はいよいよ佳境へ。目が離せなくなってきた。

 ただ、一作目の『エラゴン』で感じた、壮大さや迫力が、説明的な文章によってかなり失われてしまったのは残念。設定を明かしていくのは大切なのだろうけど、それが説明文になってしまっては、読者としては物語に引き込まれなくなってしまうのだ。次巻が完結ということで、そこも直っていることを期待しよう。
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SF・ファンタジー | 2013/12/02(月) 19:44 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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