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Author:Skywriter
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BK1書評の鉄人31号。
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1152冊目 零式戦闘機
零式戦闘機 (文春文庫 や 1-1)零式戦闘機 (文春文庫 や 1-1)
(1980/04)
柳田 邦男

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評価:☆☆☆☆☆


 柳田邦男さんは、NHK記者として1966年に発生した3つの航空機事故を追っていた。経緯は名著『マッハの恐怖マッハの恐怖』に纏められているのだが、その中の1つ、全日空羽田沖墜落事故(乗客乗員133名全員死亡したこの事故は、当時単独機の事故では世界最多の犠牲者となった)で、不思議な運命の交差を見つける。

 墜落事故で最後まで見つからなかった犠牲者の遺体が発見された横須賀の夏島。そこは、零式艦上戦闘機、ゼロ戦として知られる二次大戦時の名機のテスト飛行中に空中分解を起こしてパイロットが死亡したところと同じ場所だった。そして、零戦の分解事故も全日空の墜落事故も、原因の解明に当たった者の中に山名正夫教授の名があったのである。

 その偶然に気づいたことから、著者は零戦の開発を追いかけることになる。開発史において、中心にいたのは三菱で設計主務者の任にあった堀越二郎である。勿論、彼とて最初から零戦の構想を得ていたわけではない。零戦で完成されるまでの技術の過去の積み重ねが、この傑作機を産んだのである。本書は、この開発の流れを深く調べ尽くしたノンフィクション。

 欧米と比べて材料技術やエンジンといった要素技術が劣っていた時代に、完成品としての戦闘機でより優れたものを開発するのは至難の業である。だから、そこには幾つものブレークスルーや、凄まじい努力を必要とした。

 まず、堀越は七試艦上戦闘機の設計主務者に任じられる。まだ世界では戦闘機に複葉機が中心だった時代。その中で、堀越は単葉低翼機の開発を目指す。

 そこから物語が始まるのだから、随分迂遠といえば迂遠であろう。

 七試艦戦は制式化されずに終わったが、堀越は続いて九試艦戦の設計主務者を務める。七試艦戦の思想を受け継ぎながら、更に洗練されたこの飛行機は、九六式艦上戦闘機として実を結ぶ。

 九六式艦上戦闘機で開発された翼端ねじり下げが零戦開発に決定的な役割を果たした等、本当に細かいところまで調べ尽くして明らかにしてくれている。本書は戦争そのものにはほとんどページが割かれていないので、ほぼ技術開発物語になっている。

 零戦が出た当時にあって卓越した能力を持っていたのは、機体のありとあらゆるところに細やかで徹底した目配りが為されていたためだと深く納得した。そして、その誕生においての苦渋の選択が、太平洋戦争末期における悲惨な末路へのレールを引いてしまったことも。

 零戦賛美に終わるのではなく、無茶な要求の中で必死に技術を開発する中で、どうしても背負わざるを得なかった限界。全て分かりやすい形で提示されているところが凄い。

 その零戦を、著者はこう総括する。

 世界の軍事史上、日中戦争から太平洋戦争を通じて使われた零戦ほど、長期にわたって主力戦闘機としての責任を負わされ、改造に改造の手が加えられた飛行機はあるまい。それは、零戦がずば抜けて優れた戦闘機であったことを示すものであると同時に、次の飛躍をすることができないまま、一機種にしがみつかざるを得なかった日本の国力の限界を示す象徴的な事柄であった、ということができよう。


 その言葉に深く納得させられた一冊。難しい事も平易に説明できる著者の優れた力を改めて感じさせてくれた。

 技術開発はどのように進むのか。どうあるべきなのか。語ろうとしている主眼がそこにないことは分かりつつつつ、ヘボ技術者の一員として読んだ。なにか身につくと良いなぁ。
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ノンフィクション | 2013/02/26(火) 20:12 | Trackback:(0) | Comments:(2)

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1151冊目 こちら宇宙特派員!―宇宙に行ってみた!
こちら宇宙特派員!―宇宙に行ってみた!こちら宇宙特派員!―宇宙に行ってみた!
(1991/02)
秋山 豊寛、菊地 涼子 他

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評価:☆☆☆


 日本人で初めて宇宙へと旅立った秋山豊寛さんと、そのバックアップクルーであった菊池涼子さんのお二人の、宇宙へ行くまでの体験記。TBS企画として商業利用で宇宙に旅立つ社員を募集するところから、選抜(秋山さんは一度落選した後、様々な経緯があって復活)され、ソ連で訓練を積んだところが中心で、宇宙飛行士になるのがどれほど大変かを教えてくれる。

 まず、医学的な検査が煩雑で、しかもクリアが難しい。次から次へと出てくる検査に、素人である私には何の必用があるのかさっぱり分からない。さっぱり分からない理由でふるい落とされる方も気の毒だが(笑)

 しかも、お二人は機体を操縦するわけではない。お客さんとして宇宙へ行き、そこで自分が何を見、聞き、体験したかを地上に伝えれば良いだけだ。それなのに、弾道学やらなにやらの専門知識を身につけるべく、特別講義を受ける。

 結局、宇宙を目指すのは巨大プロジェクトであり、そうであるからには成功と失敗を分けるのは事前の準備をどれほど綿密に行うかにかかっているのであろう。宇宙に出てしまえば、物資の補給も緊急時の対応も、おいそれと他の人間が力を貸せるわけもない。

 だから、宇宙に出てしまえば、ミッションの半分は終わったようなものなのかもしれない。

 私にとって感慨深かったのは、人類初の宇宙遊泳者であり、『アポロとソユーズ―米ソ宇宙飛行士が明かした開発レースの真実』の一方の著者であるレオーノフや、初の女性宇宙飛行士となったテレシコワたちが姿を見せるところ。当たり前といえば当たり前なのかもしれないが、お二人は歴史の伝説の中にいたのだと思ってしまった。

 もう一つは、『
魔女の1ダース―正義と常識に冷や水を浴びせる13章』で米原万里さんが紹介していた、米ソどちらの宇宙飛行士も、自分のナニのサイズを誤魔化していたという話。

 もしかしたら誇大広告なのではなく、インフレーション理論的な急速膨張があった時にも困らないように最大サイズで申請したのではないかと思っていたのだが、秋山さんに拠れば、朝立ちしない、いつもよりサイズが小さいといったことが起こるらしい。血液の充填によるものであるわけだから、重力によって下半身に送り込まれていた血液が下に回りにくくなるためでだろうと推測しているが、だとしたら彼らを見栄っ張りを笑うわけに行かなくなる。

 こうした日常の世界を教えてくれるのが魅力。

 何せ、科学者や軍人といった、堅物やマッチョな人々が宇宙に行っているので、こうした日常的な話題は出てきにくい。宇宙酔いについても、それを体験して伝えるのが自分の使命だと、酔い止め薬を飲まずに旅に挑む。そして酷い宇宙酔いに悩まされる。そうしてみると、実に貴重な体験記であることが分かろう。それを参考にする機会は残念ながらないのだろうが、面白かったことには素直に感謝である。



関連書籍:
アポロとソユーズ―米ソ宇宙飛行士が明かした開発レースの真実アポロとソユーズ―米ソ宇宙飛行士が明かした開発レースの真実
(2005/05)
デイヴィッド スコット、アレクセイ レオーノフ 他

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レッドムーン・ショック―スプートニクと宇宙時代のはじまりレッドムーン・ショック―スプートニクと宇宙時代のはじまり
(2009/01)
マシュー ブレジンスキー

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魔女の1ダース―正義と常識に冷や水を浴びせる13章 (新潮文庫)魔女の1ダース―正義と常識に冷や水を浴びせる13章 (新潮文庫)
(1999/12/27)
米原 万里

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ノンフィクション | 2013/02/23(土) 22:11 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1150冊目 男は敵、女はもっと敵

男は敵、女はもっと敵 (集英社文庫)男は敵、女はもっと敵 (集英社文庫)
(2009/04/17)
山本 幸久

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評価:☆☆


 実は、私は女の敵なのだ。これまでの人生で、そう言われたことが何度かある。

 色恋にまつわることではなくて、食べても食べても、それが脂肪過多であろと甘いモノであろうとちっとも太らないところだったりするのだけど。

 ともあれ、タイトルが面白そうだったので読んでみた。

 色恋沙汰は、世界に人が2人しかいないなら喜劇も悲劇も起こさない。しかし、そうじゃないから、世界は色恋にまつわる悩みが尽きない。本書は、そんな男の敵・女の敵である人々を連作短編の形で扱っている。

 設定に無理がない感じ、ちょっと変わってはいるかもしれないけれども、生きた人間が書かれていると思う。そんな人々が織り成す、ちょっとだけ緊迫感を漂わせる世界。

 が、うーん、やっぱり私には小説は向いてないんだなぁと思わされた。なにせ、読んでいて、物語が究極のところ何を明らかにするのかが気になってしまう。多分、自分が色恋沙汰に熱心に関わって来なかったことも絡んでいるのだろう。

 情報を得られない読書が苦手なのだ。

 それでもたまにこういう本を手にとって、敗北してしまう。また出直してこよう。
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その他小説 | 2013/02/21(木) 20:45 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1149冊目 スリー・カップス・オブ・ティー

スリー・カップス・オブ・ティー (Sanctuary books)スリー・カップス・オブ・ティー (Sanctuary books)
(2010/03/25)
グレッグ・モーテンソン、デイヴィッド・オリバー・レーリン 他

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評価:☆☆☆☆☆


 著者の1人、グレッグ・モーテンソンは、アフリカ育ちのアメリカ人で、軍を経て登山家となった人物である。エヴェレストに次ぐ標高を誇り、その頂点を極めるのはエヴェレストよりも困難と言われる、K2山頂を目指したグレッグたちは、予期せぬ出来事も重なり、頓挫を余儀なくされる。

 その帰路、グレッグは恐らく生涯最大の危機に見舞われる。道を失い、生きるのに必要な道具を運んでくれるポーターからもはぐれ、たった1人で彷徨うことになったのだ。彼が命からがら辿り着いたのは、コルフェ村というパキスタンの小さな村。ここは、彼が来るはずの所ではなかった。間違った道を選んでしまったのだ。だが、この道は、彼を新たなる地平へ導くものとなる。

 命を助けてもらったお礼に何ができるか。その答えとしてグレッグが見つけたのは、学校を建てること。ここでは、この貧しい地域では、たった1万2000ドルで学校が建てられる。それなのに、この村の子供達は、地面の上で勉強をしなければならない。勉強道具も欠けている。

 こうしてグレッグの新たな冒険が始まる。アメリカに戻り、資金を作ってコルフェ村に学校を作るのだ。有名人に580通の手紙を出したり、公演を開いたり。パトロンに巡り会え、いよいよ学校が作られるところは感動するシーンだ。なにせ、村人が総出で学校づくりに精を出すのだから。

 コルフェ村の村長、ハジ・アリは、コーランを大切に大切にしている。しかし、彼にはその内容を知ることはできない。彼は、字を読めないから。だから、彼は自分の子供達にはなんとか教育を受けさせてやろうと強く願うのだ。ハジ・アリとグレッグの交感が、2人の夢に向かって他の人々を動かしたのだ。

 イスラム教の、それも教育を受けていない片田舎の老人と聞けば、つい偏狭な人物像を思い描いてしまう。しかし、ハジ・アリはそのような類の人物ではない。女子にも教育の窓口を開こうとする。篤い信仰を持ち、それでながら自分だけの正義に凝り固まらず、善意を持ち続ける人物。こうした人物こそ、賢者と呼ぶに相応しい。

 母親が教育を受ければ、子どもたちの衛生環境や教育環境は飛躍的に向上する。不衛生やちょっとした怪我で死なずに済む者がでる。それだけでも教育の価値は高い。

 『自爆する若者たち―人口学が警告する驚愕の未来』によれば、若い世代の人口割合が高まるのは、社会の不安定さを増す、という。女性が教育を受ければ、バース・コントロールにも向かうだろう。それは、社会の安定にもつながる。

 そう。グレッグのやっていることは、単なる慈善事業というだけではない。世界をより安全なところにしようとする営みの一つでもある。

 知り合ったパキスタンの将軍の言葉が示唆的だ。

 「(略) アメリカの場合、敵の力の源は、オサマでもサダムでも、ほかの誰でもない。無知こそが敵だ。これを打ち負かすには、この人たちと友好な関係を築き、教育と産業を提供し、現代社会に招き入れることだ。そうしなければ、戦いは決して終わらない」

 そうだろう。

 無知で仕事の無い若者は、テロ組織に組み入れられやすい。そして、彼らを狙う者もいる。サウジアラビアの金持ちが建てる神学校(マドラサ)。ここでは神学校では、ろくに教育を受けたこともない人物が教師として生徒を導くという。だが、彼らに何を教わることができるだろう?彼らは、何を生徒に伝えることができるだろう?答えは決まっている。偏狭な正義感に基づく排外主義しかない。

 グレッグの奮闘は、迂遠ではあっても確実に平和に向かうものだと思う。

 だが、そうしたことをさて置いても、本書は実に面白い。パトロンになってくれた一癖ある資産家、彼を通じてエヴェレストに初登頂したエドモンド・ヒラリーとの出会い(彼が後生においてネパールの開発に尽力し、学校を建てていたのは知らなかった)、女性との出会いと別れ、屈強な男たちに囚われてしまった事件、等々。そして、苦難に遭うたびに、周りに人間を自分の世界に引き入れてしまうグレッグの姿。

 まるで小説ででもあるかのような、起伏に飛んだ物語。そうでありながら、正義に酔わない冷静さ。加えて、辺境の地に生きる人々を活き活きと描き出す筆致。ノンフィクションの傑作だと思う。ノンフィクション好きのみならず、中東に興味がある全ての方に強くお勧めしたい一冊。



関連書籍:
自爆する若者たち―人口学が警告する驚愕の未来 (新潮選書)自爆する若者たち―人口学が警告する驚愕の未来 (新潮選書)
(2008/12)
グナル ハインゾーン

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ノンフィクション | 2013/02/19(火) 20:53 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1148冊目 組織は合理的に失敗する
組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)組織は合理的に失敗する(日経ビジネス人文庫)
(2009/09/02)
菊澤 研宗

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評価:☆☆☆☆


 成功には合理的であることが必要とされる。しかし、合理的であることは必ずしも成功をもたらさない。何故なら、人間には能力の限界があり、客観的に全ての状況を把握することは出来ないので、限定合理的にしか振る舞えないからだ。

 結果、組織に属するある人物にとっては合理的な判断・行動が、組織には大きなダメージを与えうる。

 本書は二次大戦時の事実を例に挙げながら、なぜ今の我々から見たら非合理な作戦がまかり通ってしまうのかを新制度派経済学の立場から説明している。組織の失敗事例としては、ガダルカナル島における3度の夜襲敗退と大量の餓死者を生み出した悲惨なるインパール作戦があり、成功事例としては今村均のジャワ軍政と勝利した米軍に日本軍より多くの犠牲を与えた硫黄島の戦いがある。

 ガダルカナルはまだしも、あのインパール作戦が合理的とはどういうことかと思いながら読み進めたのだが、いつしか著者の指摘に納得する自分がいた。

 取引コストや調整コストといった、心理的な抵抗をも含む概念の導入で、インパールすら説明できるのに驚いた。

 では、あの不条理は何があろうと防ぐことは出来なかったのだろうか?

 答えは否である。人間が限られた知識しか持ち得ない限定合理的な存在であることを理解し、硬直化した組織運営をしないようにできるなら、不条理は避けられる。それが著者の指摘だ。

 過去の失敗を振り返る際には、あたかも全てを見通す神のような立場に自分をおいて見てしまいがちだが、それでは限定合理的であるがゆえの不条理に対抗することはできない。風通しの良い、批判をきちんと行うことのできる組織を築けるかどうか。それが分かれ目なのだろう。

 戦史に興味が有る方は、きっと他の事例にも当て嵌めて考えることができると思う。とにかく、新しい概念を教えてくれた本書に感謝。


関連書籍:
今村均―信義を貫いた不敗の名将今村均―信義を貫いた不敗の名将
(1999/06)
葉治 英哉

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硫黄島の星条旗 (文春文庫)硫黄島の星条旗 (文春文庫)
(2002/02)
ジェイムズ ブラッドリー、ロン パワーズ 他

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未分類 | 2013/02/17(日) 20:13 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1147冊目 凶悪―ある死刑囚の告発
凶悪―ある死刑囚の告発 (新潮文庫)凶悪―ある死刑囚の告発 (新潮文庫)
(2009/10/28)
「新潮45」編集部

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評価:☆☆☆☆


 「新潮45」の記者、宮本の元にある囚人から話したいことがあるとの連絡が入る。監獄仲間が恐るべき事実を知っており、マスコミ関係者と連絡を取りたいと言っている、というのだ。事実関係を疑いつつ記者が出会うことになるのは、後藤良次という人物。宇都宮監禁殺人事件で地裁・高裁で死刑判決を受け、最高裁に上告中の人物だった。

 その人物曰く、自分は他の事件にも関わっている。死者の出ている事件に。そして、黒幕は娑婆でのうのうと暮らしている――。

 記者は、そもそもそんなことがあるのだろうかと、疑問8割くらいの立ち位置で取材を開始する。現れてくるのは後藤の証言通りの事実のかけら。記者の疑いに満ちた眼差しは、いつしか驚愕の事実を掴んだという、ジャーナリストならではの興奮に満ちたものになっていく。

 後藤が"先生"と呼んで慕っていた人物。犯罪は、その人物に絡んだものだった。身寄りがなく財産はある。あるいは、財産はないが身内から厄介者と思われている。そうした人々を見つけ出し、彼らの命をカネに変える。そんな錬金術の使い手こそ、その人物の姿であった。後藤はその忠実な手下であった。

 "先生"は、シリアルキラーとは違う。シリアルキラーは、他人を殺すというそのこと自体に取り憑かれた人間だ。仮に"先生"が後藤という手駒を得なければ、こうした事件は起こらなかった可能性が高い。

 やがて、記者は事件の調査はジャーナリズムには手に余ると判断する。そうして前代未聞の、死刑囚からの告発によって警察が動き始める。未だ世に蔓延る凶悪を捕らえるために。

 本書はその一部始終を追ったノンフィクションである。"先生"に司直の手は届くのか。他人の命など何とも思わぬこの人物に、相応しい裁きは訪れるのか。読者は次々と明らかにされる驚愕の事実に引きこまれ、戦慄しながらページを繰ることになる。

 読み始めたら結末を知らずには居られない、ノンフィクションの傑作。

 それにしても、この手の自分の欲望のためなら他人がどうなろうと平然としていられる人の姿には戦慄を禁じ得ない。『戦争における「人殺し」の心理学』に依ると、1%程度の人はそうした性格特性らしいが、この事件の"先生"などは、その最悪の発露の1つに過ぎないのかもしれない。人間の存在の恐ろしさが感じられてならなかった。


関連書籍:
戦争における「人殺し」の心理学 (ちくま学芸文庫)戦争における「人殺し」の心理学 (ちくま学芸文庫)
(2004/05)
デーヴ グロスマン

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ノンフィクション | 2013/02/15(金) 19:24 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1146冊目 消えた魔球―熱血スポーツ漫画はいかにして燃えつきたか

消えた魔球―熱血スポーツ漫画はいかにして燃えつきたか消えた魔球―熱血スポーツ漫画はいかにして燃えつきたか
(1991/07)
夏目 房之介

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評価:☆☆☆☆


 超古典的な野球漫画に『巨人の星』を挙げるのに反対する人はいないであろう。古典的なそれに『タッチ』を挙げるのもまた、多くの人の合意を得られると思う。

 この2つの作品を隔てる大きな懸隔。それが、魔球の存在である。

 野球馬鹿としか言いようのないおっさん(このおっさん、ずっと定職につかずに貧乏暮らしをしていたくせに、息子がプロになると同時にライバル球団の監督になっちゃう。私ならグレる)に育てられた星飛雄馬と、その変態的なライバルたちは魔球の開発とその打倒に執念を燃やす。

 構えているバットを狙って投げて凡打にしてしまう大リーグボール1号。そんなにコントロールが良いならきちんと勝負すれば良いのに(笑)。そして、かの消える魔球、大リーグボール2号。なんと、土煙でボールを隠してしまう。おいおい、どれだけ土煙立ててるんだよ(笑)。究極は、なんといってもバットを避ける大リーグボール3号。空気抵抗がその原理であるとすれば、そのボールは風船より軽いぞ(笑)

 無粋なツッコミを入れてみたが、考えるまでもなく、魔球は物理学上不可能である。格闘モノに出てくる必殺技もまた、同じ。物理を超越した世界の話であった。その魔球や必殺技を編み出すための特訓や、ライヴァルの変態的な切り返しと新たなる必殺技の習得に物語の軸があった。

 そういう点では、ドラゴンボールは変態的な必殺技合戦の系譜に位置するだろう。

 ところが、そうした物語は段々と姿を消していく。消える魔球は、消えた魔球になってしまった。その象徴的なところにタッチがある、という著者の指摘には頷いてしまった。

 上杉達也、あの、甲子園出場を賭けた地区予選決勝戦の最終回でも風呂入って寝たいとか思ってしまう主人公に、がむしゃらな努力やら超人的な投球は似合わない。むしろ、真剣になりかかったところでうまく間を外す、あおの絶妙さがこそが、彼の性格に合っている。

 そう。マンガから必殺技はどんどん消えていってしまった。

 本書はマンガの変遷を追いかけている。あしたのジョーや巨人の星から、プロゴルファー猿まで様々なマンガを取り上げて、物語がどう変化してきたかを教えてくれるのは中々に貴重な機会だ。サインはVやエースを狙え等の少女漫画もあるので、少女漫画ファンも安心だ。

 ついでに、それぞれのマンガの雰囲気を伝えるために模写が入るのだが、これが上手い。ツッコミも楽しい。そして、昔のマンガってハチャメチャだったな、という感慨を抱くのもまた、良い。

 マンガ読みは、往年の名作を思い出しながら楽しく読めると思う。
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未分類 | 2013/02/13(水) 22:26 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1145冊目 危機の宰相

危機の宰相 (文春文庫)危機の宰相 (文春文庫)
(2008/11/07)
沢木 耕太郎

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評価:☆☆☆☆☆


 現代の日本を語るのに決して外すことができないトピックの一つは、間違いなく所得倍増計画と高度成長期であろう。1960年台、戦争が終わって15年が過ぎても、まだまだ経済的には大国ではなかった日本が飛躍した時代。その時代を作り上げたのは、貧乏人は麦を食えの放言(?)で知られる、池田勇人だった。

 それにしても、10年で所得を2倍にするというのは、幾らなんでも壮大過ぎる。私なら、そんな計画が実を結ぶとは思えない。そして、当時の人々もそうだった。ほんの少数の、池田のブレーンを除けば。田村敏雄、下村治の両名こそがその人物である。

 本書は、まず所得倍増計画という言葉がどのような経緯で生まれたのかを追う。そして、高度成長期を生み出すことになる3人の邂逅を描く。

 3人とも、大蔵省出身。そして、主流からは外れた人物だった。池田は奇病に冒されて一度は大蔵省を辞め、田村は満州に夢を追いシベリア抑留の憂き目に遭い、そして下村は結核で命の危険を感じていた。この、出世街道を外れたルーザーは、しかし、それ故にトップに上り詰める。運命の変転が、ノンフィクションとは思えぬほどのドラマティックさ。

 いつの間にか、所得倍増計画という夢を追う3人の動きに引きこまれていく自分がいた。70年台生まれの私にとっては、生まれる前の過去の話。それも、興味のない経済の話でありながら、個性豊かな人物の織りなす物語に目が離せなくなっていたのだ。

 1960年台に光彩を放った異色の人物の、優れた評伝。

 彼の姿を追うことで、著者の疑問である、反安保で盛り上がりを見せた世論がどうして急激に沈静化・保守化へ向かったのかも解けている。古い時代を描きながら古さを感じさせない、ノンフィクションの傑作であった。現代史に興味が有る方には強くお勧めしたい。
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ノンフィクション | 2013/02/11(月) 23:27 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1144冊目 アメリカは恐怖に踊る

アメリカは恐怖に踊るアメリカは恐怖に踊る
(2004/02/21)
バリー・グラスナー

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評価:☆☆☆☆☆


 10代の犯罪が激増している。凶悪化している。しかも、低年齢化している。

 こんな叫びが、少年犯罪に対する罰則を厳しくする際、世に溢れた。一つのきっかけは、山口県光市で起こった母子殺害事件であろう。他にも"17歳の犯罪"と括られた、バスのハイジャック事件や人を殺す体験をしてみたかったと言って殺人事件を起こした少年の事件が思い浮かぶ。

 個々の事件がどれも痛ましく許し難いものであった一方で、しかし10代の犯罪は減少していて凶悪化も低年齢化も見られなかった。法改正(それはそれで良いものであったと考える)は、事実に立脚しては居なかったのだ。

 アメリカでも、同じようなことが多々ある、と本書を読むと実感する。

 日本でもニュースになるような、少年による銃撃事件。日本にいれば、人を殺す、それも大量に殺す以外に役に立ち用がないセミオートマチックの銃が氾濫していることが原因だと思うが、あちらの言い分は違う。暴力的なテレビ番組が悪いらしい。

 ところが、真剣に考えるとおかしな点が次々と出てくる。まず、凶悪犯罪の件数そのものは減少していること。同じ番組を見ていても、カナダでは犯罪が少なくアメリカでは多いこと。そして何より、暴力的なテレビ番組が犯罪をもたらすという証拠は存在しないこと。

 恐怖をネタにする人々(本書では恐怖商人と呼ぶ)により、本当に問題としなければならないとから目が逸らされ、もっともらしいかも知れないが原因とは関係のない物事がスケープゴートとされ、血祭りに上げられる。

 本書に挙げられる多くの例を見れば、論点の逸らし方には、論理の飛躍だけがあるのではない。差別や偏見が透けて見える。

 どうやって話が誤魔化されるのか。どうやって、偏見が存在感を得るのか。逆に、どうやったらこれらの過ちを避けられるのか。本書が教えてくれることは多い。

 日本でも、性犯罪との絡みでエロ漫画やエロゲームを法律で規制しようとする人々がいる。彼ら・彼女らの過ちも、本書の中にあるのと同じである。表現規制や言論の自由を真面目に考える方には、得るところが多いと思う。私も、本書で批判されている人々を反面教師として、冷静に考えていきたいものだ。
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ノンフィクション | 2013/02/09(土) 20:16 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1143冊目 鱈―世界を変えた魚の歴史
鱈―世界を変えた魚の歴史鱈―世界を変えた魚の歴史
(1999/03)
マーク カーランスキー

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評価:☆☆☆☆


 寒い冬の夜の楽しみは、何と言っても鍋ものであろう。流行りの味付けされたスープを使っても美味しいし、水炊きにしてポン酢で食べるのも良い。スダチや柚子、ライムなどをちょっと垂らせば尚良い。締めは、スープに応じてご飯にしてもうどんにしても、ラーメンやパスタにしても楽しめる。しかも、栄養バランスは取れていて、部屋の加湿まで出来てしまう優れもの。特に気のおけない友人たちとならアルコール類が美味しく飲めるオマケ付きだ。

 そんな鍋に欠かせない具材の1つに、鱈がある。淡白な味わいがポン酢に合う。その卵はタラコ、明太子として御飯の友でもある。西に目を向けてみよう。イギリス料理を代表するフィッシュ・アンド・チップス。あの主人公も、やはり鱈だ。意外なことに、地中海地方が最大の消費地であるらしい。

 これほど世界中で愛されている魚である鱈であるから、その人類との関わりにより、世界の歴史にも大きな影響を与えてきたのも頷けよう。

 大航海時代、ピルグリム・ファーザーズ、奴隷制、アメリカ独立等々、意外なところで鱈が顔を出す。傑作『世界を変えた6つの飲み物 - ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、紅茶、コーラが語るもうひとつの歴史』に通じるところがある。

 その鱈は資源枯渇の危機に瀕している、と言う。トロール漁船の、あの根こそぎ資源をかき集めてしまう方法が、溢れるほどに生息していた鱈を取り尽くしかけてしまったのだ。世界史に思いをはせながら、海洋資源の行末も考えさせられる一冊。


 全然気づいていなかったが、過去紹介した『「塩」の世界史―歴史を動かした、小さな粒』も同著者の作品であった。鱈の塩蔵による保管についての項でこちらの本を思い出して調べて見たらびっくりだった。私の心の琴線に触れるようなテーマを好まれる方かもしれない。ちょっとフォローしてみよう。


関連書籍:
世界を変えた6つの飲み物 - ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、紅茶、コーラが語るもうひとつの歴史世界を変えた6つの飲み物 - ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、紅茶、コーラが語るもうひとつの歴史
(2007/05)
トム・スタンデージ

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「塩」の世界史―歴史を動かした、小さな粒「塩」の世界史―歴史を動かした、小さな粒
(2005/12)
マーク カーランスキー

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保存食品開発物語 (文春文庫)保存食品開発物語 (文春文庫)
(2001/11)
スー シェパード

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その他歴史 | 2013/02/07(木) 20:03 | Trackback:(0) | Comments:(2)

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1142冊目 多読術
多読術 (ちくまプリマー新書)多読術 (ちくまプリマー新書)
(2009/04/08)
松岡 正剛

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評価:☆☆☆


 著者(セイゴオさん)は、読んだ本のレビューを紹介している私のような人々にとっては雲上人である。なにせ、千夜千冊において言葉通り1000日で1000冊の本を紹介するという、なかなか余人には真似の出来ない偉業を成し遂げた人物である。

 そのセイゴオさんが、本にまみれた人生を振り返ると共に、如何にしてかくも多くの本と出会ってきたのかを対談形式で教えてくれる。

 凄い読書家に共通するのは、圧倒的な量だけではなく広い分野の本を手に取っているところだろう。科学、ノンフィクション、歴史、そして小説。スポーツで言えば、モータースポーツもマリンスポーツもウィンタースポーツも球技も陸上競技も好き(かつ得意)という、大変にレアな資質である。(そういう意味で、私は趣味を読書というのは憚られる)

 読書はただ受け身なものではなく著者とのやり取りとして読むべきだ、という指摘が心に残る。読書にはリスクが有る、というものも。きっと、孔子の「学びて思わざれば則ち罔し」と同じ事だろうが、自分ができているかと問われれば赤面するしかない。なにせ、知の質と、その質を裏付けるだけの量が必要だろうから、そう容易なことではない。

 それでも、もうちょっと考えながら読書するのもいいかなと思ったのは利点。

 一方、本書では完全に読書論になっているので、本そのものには余り触れられていないのは残念だった。もっとも、千夜千冊を見ればカバーできることだし、それに読みたい本が更に溜まってしまうところでもあるので、これで良かったのかもしれない。
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未分類 | 2013/02/05(火) 20:27 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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1141冊目 騙す骨
騙す骨 (ハヤカワ・ミステリ文庫 エ 3-11)騙す骨 (ハヤカワ・ミステリ文庫 エ 3-11)
(2010/11/26)
アーロン・エルキンズ

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評価:☆☆☆☆


 洋ドラのBonesが好き。法人類学者、つまり、遺体の骨から殺人事件の謎を解き明かしていく学者の活躍を描いたものである。テンペランス・ブレナン博士を演じるエミリー・デシャネルが美人さんなのも魅力だし。

 元々犯罪捜査ものが好きだったで、法人類学への興味が高まっていたところに面白そうなタイトルを見つけたので読んでみた。10冊以上続く<スケルトン探偵>シリーズだとは知らずにだったが、巻ごとに完結するので問題はなかった。

 さて、事件の舞台はメキシコ。妻ジュリーの親族の招きで法医学者ギデオンが訪れたのは平和な村。こんな平和な所でどうやって時間を潰すのか。心配するギデオンの元へ、地元の警察からちょっとしたヘルプが持ち込まれる。変死体が発見されたのだが、解剖結果からは奇妙な所見が認められたというのである。

 被害者はどうやら射殺されたようなのだが、射入口はあっても射出口は見当たらず、体内に弾があるわけでもない。いったいどうしたことか?

 この遺体の謎を追うところから、今尚進行中の事件へと夫妻は巻き込まれていく。平和な村の呑気な農場で時間を過ごすはずが、気づけば複数の死の謎を解いて行ってしまう流れが面白い。

 ストーリーが気になってどんどん読み進めていける。英文を訳したのが丸わかりな文章がないわけではないが、ほとんど気にならなかった。

 最大の謎は最後の最後で一気に明かされるのであるが、ページがほとんど残っていない状態だったので、風呂敷広げたまま放置に成るのではないかと杞憂してしまった。私の愚かな心配など吹き飛ばす、見事な構成でとても楽しかった。他のシリーズも読んでみたくなった。
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推理小説 | 2013/02/03(日) 20:36 | Trackback:(0) | Comments:(2)

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1140冊目 萌える英単語もえたん

萌える英単語もえたん萌える英単語もえたん
(2003/11/22)
渡辺 益好、鈴木 政浩 他

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評価:☆☆☆☆


 本書は、その出版時に話題を攫ったのでご存じの方も多いだろう。正直、萌えの世界にはさして興味が無いので放っておいたのであるが、ブックオフで100円だったため、半分ジョークで手にとって見た。

 それから暫く、夜ベッドに入ってから眠りに落ちるまでの時間に、笑いの時間が挟まれることになった。

 面白い。何がって、例文がとんでもないのである。全てヲタネタの、常軌を逸した、将にlunaticな例文が次から次へと現れる。幾つか引用しよう。

worry(心配する)
My descendant worried about me.Then he sent me a robot form the future.(僕のことを心配して、子孫が未来からロボットを送ってくれた)
 言わずとしてたドラえもんですね。

represent(表示する)
The mark shining on his breast represents a shooting star.(胸に輝くマークは、流星を表している)
 こちらはウルトラマン。

refine(改良する)
They refined the battleship in World War II.Then it could travel around space.(第二次世界大戦時の戦艦を改良して、宇宙を航行できるようにした)
 宇宙戦艦ヤマト。

ordinary(普通の)
Compared with the ordinary body of the robot, the red one puts out triple performance.(赤い機体は、普通の機体の3倍の性能だ)
 ガンダムですね。

 例文を覚えても、一生が10000年ほどあっても決して役に立たないであろう。ネタの持ってきかたが楽しいし、自分が好きなアニメや特撮があるとついニヤリとしてしまう。オタクではあってもそっち方面(主に2次元)のオタクではない私にとっては元ネタが分からないものも多かったが。

 真っ先に取り上げる単語が"lunatic"(狂気の/馬鹿げた)であるところが、著者たちが冷静に阿呆をやっていると感じさせてくれて良い。『
世界でもっとも阿呆な旅』に通じるところがある。

 こういう、真面目なバカバカしさが好きで、少なくとも人生の一時期においてアニメや特撮が好きだった人は楽しめるのではないだろうか。萌え絵は兎も角。
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未分類 | 2013/02/01(金) 21:39 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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