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Skywriter

Author:Skywriter
あまり一般受けしない本ばかりが好きと言う難儀な管理人です。
お勧めした本を面白いと思ってもらえると最高です。

BK1書評の鉄人31号。
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モテ期、襲来
 それはいつも突然やってくる。何って、モテのことである。

 いや、それは突然じゃないという人もいるかも知れない。例えばだけど、学生時代とかで、友達付き合いしているんだけど、相手が好意を持ってくれているのは雰囲気で分かって、こちらも憎からず思っていて、と言った憎たらしいウラヤマシイ状況にある場合。

 しかし、男子校(高と書かないのは当局へ言い訳が立つように、という配慮らしいデス)⇛理系大学⇛技術職という女っ気の無い環境に居ると、そんなことなどまず起こらない。だから、好意の表明というものは唐突に為されるものなのである。

 ・・・・・・単に、私が鈍くて、通常なら気づくはずの好意に気づいてないだけかもしれない。

 何はともあれ、そんなワタクシに、モテ期再来である。

 それは、やはり唐突にやってきた。

 携帯電話がJewelのFoolish Gameを奏で、私へのメッセージがあることを伝えてきた。つい先日のことである。ちなみに、こんな曲です。


 飛び起きる。

 そう。寝ていたのである。

 慌てて時計を確認したのは、遅刻して会社から電話がかかってきたのを危惧してのことだったのだが、そこで私の目は驚愕に見開かれる(当社比)ことになるのである。実際にはなんとか寝ぼけ眼が文字を認識しうる程度に開いたという程度だが、私に取っては上出来。

 それはさておき。私の目に飛び込んできた時間は、午前2時だったのでした。夜中の電話は不幸なものと相場が決まっている。急病、事故、容態の悪化、等々。受話器を取り上げるというか、通話onのボタンを押すのに焦りを感じたことも不思議はないであろう。

 「はい、Skywriterです!」
 「・・・・・・」

 ぷつっ。

 つー、つー、つー

 無言電話かよ!!!

 無性に腹が立って着信履歴を見ても、そこには”非通知着信”の冷たい文字が並ぶだけ。ああ、俺には無言電話をやり返す術すらないのか(分かってたとしてもやらないけど)。そう思うと居た堪れない気分になってくる、ってもんです。ええ。


 それが単発なら、間違いかもと思えた。しかし、嘆かわしいことに、連続無言電話事件だったのである。取り敢えず、非通知着信は拒否設定にしますた。身に覚えのある方は、通知設定にして、常識的な時間におかけ直しください。


 過去からの通算だと、これで少なくとも3人は私に無言電話を寄越してきたことになる。3人目は恨みかもしれないけれども、1人目、2人目は好意を持ってくれている相手だった。でも、物凄い戦略ミスっぽいきがしてならない。無言電話なんて、気持ち悪いだけでしょ?直球ストレートで告白した方が、成功率は高いと思うけどなあ。

 ま、私の場合には直球だろうとデッドボールだろうと無意味だが。既婚者だからというよりも、告白に応じてどうこうなったことがバレた時の圧倒的な恐怖を思うと、脚が竦んでしまうのだ。この男らしさ、是非周りの人も見習って欲しい。そして無言電話は止めて欲しい。
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雑記 | 2011/06/28(火) 23:07 | Trackback:(0) | Comments:(2)

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946冊目 心霊の文化史---スピリチュアルな英国近代
心霊の文化史---スピリチュアルな英国近代 (河出ブックス)心霊の文化史---スピリチュアルな英国近代 (河出ブックス)
(2010/01/09)
吉村 正和

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評価:☆☆


 イギリスはユーモアで知られているが、幽霊大好きなこともまた有名である。ロンドン塔は怪談の名所だし、幽霊のでると言われる物件は賃貸料が高くなる(日本と逆なのは面白い)と言われる。

 近代化ですらも、心霊という迷妄を切り開く光にはならなかった。思うに、死後の世界があって欲しいと願う心と、原初的なアニミズムにも通じるであろう自然への畏怖の念が、不合理な世界へと人を誘うのだろう。

 本書は、心霊の存否については問題としない。むしろ、心霊現象を人々がどう受け止めてきたのか、ということに焦点が当たっている。内容的には近代以降のイギリスの話であることから、先日読んだ『幽霊を捕まえようとした科学者たち』と被るところが少なくない。

 違いと言えば、本書が頭蓋骨の形状から人の性格を読み取ることができるとする、骨相学にかなりのページを割いているところだろう。今では疑似科学とされているこの分野だが、これが心霊と繋がりがあるというのは面白い。

 また、思想史的には、田園都市や社会主義とも結びつきがあった、とする視点には興味深いものを感じた。論理の流れを牽強付会と取るか人材の交流に不思議を読み取るかは分かれるだろうが、面白い視点だと思う。

 それにしても、この文章は無いよな、と思うくらい、文意が素直に頭に入ってきてくれない本だった。学者センセイにとっては当然に知っていなくちゃいけないことでも、一般人にはそうではないことは沢山ある。そのギャップを埋めるのが得意な人と不得意な人とがいるが、著者は後者らしい。念のためでも細かい説明や、分かり易い文章を心がけていればもっと面白い本になっただろうに、と思うとちょっと残念。興味が沸いた方には『幽霊を捕まえようとした科学者たち』をお勧めしたい。


関連書籍:
幽霊を捕まえようとした科学者たち (文春文庫)幽霊を捕まえようとした科学者たち (文春文庫)
(2010/02/10)
デボラ ブラム

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英国 妖精と伝説の旅英国 妖精と伝説の旅
(1997/04)
森田 じみい

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幽霊のいる英国史 (集英社新書)幽霊のいる英国史 (集英社新書)
(2003/06/17)
石原 孝哉

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ノンフィクション | 2011/06/27(月) 23:48 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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945冊目 美人好きは罪悪か?
美人好きは罪悪か? (ちくま新書)美人好きは罪悪か? (ちくま新書)
(2009/06)
小谷野 敦

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評価:☆☆☆☆


 美人は好きかと聞かれたら、答えは一つ。聞いてきたのが男だったら「そんなの当たり前だろボケ」であり、女性だったら「うーん、性格が合って、その上で美人だったら嬉しいよね」といったところだ。答えが二つぢゃないかという意見は認めません。

 それはさておき、美人は見ているだけでこちらを幸せな気分にさせてくれるので好きだ。ただ、その好きをどういう意味合いで取るかによって、印象は随分異なってくると思う。

 例えば、である。銀河鉄道999における、鉄郎のお母さんを殺した機械伯爵を取ってみよう。彼に取って、美人は狩りをして剥製にする対象である。テッド・バンディみたいに現実世界でそれをやってしまうヤツまでいる。そういう意味合いで美人が好きだと言われたら、どん引きされて当然だ。一方、ドラマや映画に出てくる主人公あるいはヒロインは美形が良い、と言えば、それは当たり前の話になる。キムタクは普通のドラマの主人公に成り得るが、モト冬樹はヅラを飛ばして犯人をやっつける、その名もアイヅラッガーを駆使するヅラ刑事でしか主役を張れない。これまた当然だろう。ここに、顔が大いに価値を持っていることが示されているわけである。

 一方で、結婚相手としてはどうだろう。確かに、美人であることは望ましい特性である。それ以外の条件が全く同じで美人とブスとどちらを結婚相手として選ぶかと言えば、100人が100人美人を選ぶと思う(但し、美人の判定基準は人によって違うかもしれない)。しかし、選ぶ基準が顔だけかと言われれば、それは違うと答える人が圧倒的多数だろう。個人的には、以下が大事だと思う。

1.一緒に居てストレスにならない
  ⇒宗教的・政治的に自分の主張を押し付けない。喫煙習慣も含む。
2.互いの自由の時間を尊重する
  ⇒友人付き合いとか、一人の時間を取れるとか。
3.一緒に笑うことができる
  ⇒笑い合えないと親近感を保てません。
4.食べたり飲んだりするものの趣味が合う
  ⇒生きていく上で食事は必須なので、それを一緒に楽しめるのは重要。

 まあ、そんなものを全部すっとばして、見るだけなら美女が好き。テレビでも雑誌でも美女が出てくるのはそう思う人が多いのだろう。モテナイ男の代表(なにせ、『もてない男』という著書がある)であり、なおかつ美人が好きという著者が好き勝手を言っているのが本書。

 何が面白いって、本音のぶっちゃけ具合と博識ぶりの交錯するところ。文学や美術史といったジャンルから、縦横に話題を持ってくるかと思えば、ウルトラマンメビウスまで語るところが凄いところ。

 というわけで、美人論でありながら文学・美術の話が多いので、こちらを好きな方も楽しめることであろう。


関連書籍:
もてない男―恋愛論を超えて (ちくま新書)もてない男―恋愛論を超えて (ちくま新書)
(1999/01)
小谷野 敦

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帰ってきたもてない男 女性嫌悪を超えて (ちくま新書 (546))帰ってきたもてない男 女性嫌悪を超えて (ちくま新書 (546))
(2005/07/06)
小谷野 敦

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評論 | 2011/06/25(土) 20:43 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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944冊目 ビールの科学
ビールの科学 (ブルーバックス)ビールの科学 (ブルーバックス)
(2009/03/20)
渡 淳二、 他

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評価:☆☆☆☆


 暑い時期はやっぱりビール。炭酸の爽快感と、ホップの苦味は一日の疲れを取り去ってくれると言っても過言は無いだろう。そのためであろう。ビールは世界中で愛されているのみものである。

 本書は、この遥か昔に中東で生み出された飲み物が今の形になるまでの歴史とその変遷や、どのようにしてあの味が生み出されているかを解説している。

 私としてはその歴史にも興味があるのだが、やはりなんと言ってもあの味を作り上げる原理が気になる。材料の麦芽とホップと水がその味にどう影響を与えているのか。発酵はどのように起こるのか。あの特徴的な泡はどうやって生み出されているのか。

 おいしさの核心に迫るところを解説してくれているのが嬉しい。著者はサッポロビールで働く方なので、オープンにできる限りの最新情報がある。なので、ビールは勿論のこと、発泡酒等の新種のビール類についても知ることができるのが特長。

 美味しさの秘密に迫ることでますますビールが好きになれるので、これからの季節に向けて最適な一冊かもしれない。


 それにしても、2冊も連続で酒の本を紹介すると私を大の酒好きと思われる方も居るかもしれないが、それは誤解である。私が飲むのはせいぜい夜だけで、朝っぱらから飲むわけじゃない。

関連書籍:
とりあえずビールやっぱりビール!―ビールの達人が語るおいしいビールの話 (日文新書)とりあえずビールやっぱりビール!―ビールの達人が語るおいしいビールの話 (日文新書)
(2003/04)
中谷 和夫

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世界を変えた6つの飲み物 - ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、紅茶、コーラが語るもうひとつの歴史世界を変えた6つの飲み物 - ビール、ワイン、蒸留酒、コーヒー、紅茶、コーラが語るもうひとつの歴史
(2007/05)
トム・スタンデージ

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その他科学 | 2011/06/20(月) 22:03 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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943冊目 酒に謎あり
酒に謎あり (日経ビジネス人文庫)酒に謎あり (日経ビジネス人文庫)
(2004/08)
小泉 武夫

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評価:☆☆☆☆


 アルコール類ほど、人類の文化に広く根付いたものを探すのは、なかなかに難しいのではなかろうか。

 イスラム教のように、敢えて飲酒を絶った文化も存在するが、イスラム化する以前の中東一帯でも飲酒は行われていた。ビールはメソポタミア起源であり、労働の対価にパンとビールが与えられていたと言われる。勿論、ヨーロッパでは広くワインが愛され(ローマ帝国の版図は葡萄栽培可能な地域と重なるとか)、古代中国は酒池肉林の故事成語を生み出した。アフリカやアメリカ、そして勿論、日本でも酒が愛されてきたのである。

 アルコールの薬理作用、恐るべしという感じである。もっとも、今に生きる我々は、世界各地の先人たちが遺してくれた多種多様な酒を楽しめるのだから、ありがたい話だ。

 本書は、そんなアルコール飲料に潜んだ様々な謎を解説してくれている。

 例えば、日本酒。ワインであれば、ブドウを絞れば果汁に含まれる糖分で自然とアルコール発酵が始まるが、穀物のデンプンはそのままだと発酵しない。そこで、デンプンを分解する作業が必要になる。そこで、現在の日本酒づくりを解説する、というのが普通の流れかもしれない。しかし、本書ではなんと、口噛みの酒、つまり唾液に含まれる酵素を使ってデンプンを分解し、自然発酵させるという方法から論じ始める。

 ヤマタノオロチ退治に用いた酒はどのようなものだったか、焼酎の伝播ルートはどうだったか、中国の各種奇妙な酒はどのようにして生まれたか、ワインやビールはどのように作られるか、等々、本当に広い話題を取り上げているので、酒どころか文化や歴史を感じさせてくれるのが嬉しい。

 何が良いって、著者が本当に酒を愛していることが伝わってくるところ。それも、ワインや日本酒、ビールといった、特定のものを深く愛するのではなく、それぞれの酒のそれぞれの良さを愛している。章ごとに様々な酒を取り上げていくのに、これほど適した人もいないだろう。

 酒を好む全ての方々へお勧めしたい。私は、やはり料理を楽しむ時にはその料理に合った酒を楽しみたいと思うようになった。というわけで、取り敢えずはワインを飲みながら更新することにした次第でありますです。
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ノンフィクション | 2011/06/16(木) 23:03 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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942冊目 この時代に想うテロへの眼差し
この時代に想うテロへの眼差しこの時代に想うテロへの眼差し
(2002/02)
スーザン ソンタグ

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評価:☆☆


 この手の本は、何度チャレンジしてもダメだ。自分の興味が湧いてこないことを感じる。

 誤解しないで欲しい。私は、あの、現代社会を大きく変えた911同時多発テロについては思うことは色々ある。そして、幾つもの意見を知ったとは思う。

 それでも、やはり私の興味が向く先は、誰がどのような判断をして、どのような行動が為され、結果どうなったか、といった事実の流れだったりする。

 多分、スーザン・ソンタグはテロについても、紛争下のサラエヴォで”ゴドーを待ちながら”の公演に携わったさなかの経験も、大江健三郎との往復書簡についても、深く思索を巡らせてきたのだろう。残念なのは、私にはその思想的な深みを感じることができなかった、ということ。

 特に、大江健三郎との往復書簡は全然噛み合ってないように見えた。知識人と呼ばれる人々が、互いに好き勝手なことを言い合っている(ついでに、彼らは言いたいことが噛み合っているという信仰を持っている)という感じ。

 評論のうち、広く事実に当たり論理で筋を組み立てる類のは好きだけど、事件や事故に直面して、自分の想いを深めてその意見を表明する、というのは苦手という私には向いていなかった。内省的な思考を好む方にこそ、本書は向いていると感じた次第です。
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評論 | 2011/06/13(月) 23:59 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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941冊目 幽霊を捕まえようとした科学者たち
幽霊を捕まえようとした科学者たち幽霊を捕まえようとした科学者たち
(2007/05)
デボラ ブラム

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評価:☆☆☆☆


 幽霊と科学者。なんとも結びつきにくい単語である。まっとうな科学者たる物、そのようなオカルトに手を出すべきではない。そんな想いが強いからであろう。

 勿論、科学者が一方的にオカルト事象を排斥してきたわけではない。少しでも調べれば、この分野には数多の胡散臭いペテン師、詐欺師が跋扈してきたことが知れよう。”とんでもない主張にはとんでもない証拠が必要”という故カール・セーガンの金言は今も活きていると言っていいだろう。

 しかし、勇を鼓して、あるいは蛮勇を奮って、オカルトと言われる分野の解明に取り組んだ科学者もいる。本書は、そんな科学者たちの姿を追っている。

 正直、本書のタイトルを見たときには、幽霊の存在を信じたい(その想い自体は決して非科学的なものではない)科学者が、オカルトに手を染めたのではないか、思っていた。しかし、本書を読めば、そんな考えは甘かったことが分かる。

 彼らは心霊現象研究協会を組織し、霊の世界を探る探求に乗り出す。そのうちの一人であるリチャード・ホジソンは、懐疑的な研究者であり、当時本物の霊媒と騒がれたブラヴァツキー夫人のトリックを暴く等、オカルトハンターとしてその辣腕を振るった。

 しかし、彼らの前に、”本物の霊媒”が現れる。遂にホジソンまで、その力を認めざるを得なくなる。

 本書には、その経緯が詳述されている。どのようにして霊の研究が行われたか。彼らがどれだけ真面目にトリックが入り込む隙を潰そうと努力したか。これらを知れば、彼らがお目出度いビリーバーに過ぎないとは言えないことが分かるだろう。奇怪な現象の数々には正直驚かされる。

 その一方で、コールドリーディングのような技術については触れられていない。つまり、彼らの出した結論を、そのまま受け入れることはできないということでもある。

 私自身、本書を読んでも、死後の世界など存在しない、という従来の考えが覆されるには至らなかった。簡単な話で、霊の存在を示す証拠なるものは、千年一日の如くに霊媒の力を借りるしかない。仮に死後に霊となるということが客観的事実として存在するのであれば、霊の証拠(霊の波動でも、霊の物質的背景でも)は捉えられるはずだ。

 100年ちょっと前の物理学を考えてみて欲しい。当時は、物理定数を細かく計測する以上に残された仕事は無いと真剣に思われていた。そんな思い込みは、相対性理論と量子力学の登場によって木っ端微塵に打ち砕かれた。新たな素粒子や場の研究は飛躍的に進んでいる。

 翻って霊の世界を見てみよう。進歩は?何も無い。あるのはただ、手品師が再現できることばかりだ。これはおかしいと思わざるをえない。従って、まだまだ研究する余地があることについては認めないわけではないkが、到底事実とは考えられないというところ。

 それでも本書が面白いのは、大物が何人も顔を出すところだろう。マーク・トウェイン、アルフレッド・ラッセル・ウォレス、キュリー夫人やレイリー卿、(ちょっとお目出度い)コナン・ドイル等々。彼らの活躍を見ながら、霊の世界を探ろうとした過去の営みを眺めるのはそれなりに楽しかったことを告白しよう。

 方法論が悲しいほどに今と変りないことが、本当に残念。霊があるというなら、それを客観的に示せるような何かをだして欲しいと思わずに居られなかった。
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科学者 | 2011/06/09(木) 23:29 | Trackback:(0) | Comments:(2)

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940冊目 闘えない軍隊 肥大化する自衛隊の苦悶
闘えない軍隊 肥大化する自衛隊の苦悶 (講談社+α新書)闘えない軍隊 肥大化する自衛隊の苦悶 (講談社+α新書)
(2005/08/23)
半田 滋

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評価:☆☆☆


 ほんの少し過去、自衛隊を給料泥棒と罵る声が、決して小さくなかった。皮肉なことに、その声はソ連の脅威が存在し、自衛隊による抑止力が機能していた時代に大きかった。それは、左派的な思想の影響力の大きさを示していたのであろうか。

 その自衛隊は、二つの面から、変化を余儀なくされていく。一つは、今回の東日本大震災でもその持てる力が遺憾なく発揮された災害救助であり、もう一つは湾岸戦争後のペルシア湾の機雷掃海から始まる海外派兵である。

 本書は、このうちの海外派兵について、どのようにして自衛隊が海外へ送られるようになったか、派兵を重ねる中でどのような変化が起こってきたのかを中心に述べている。

 自衛隊を特殊なものにしているのは、タイトルにあるとおり、自衛隊が軍隊でありながら、戦いを禁じられているという点であろう。イラクへの派兵に当たっても、武力的にはオランダ軍の庇護下にあったことに示されるように、自衛隊が戦いに巻き込まれないように、最大の努力が払われてきた。

 しかし、現状は余りにも歪であるように感じられる。

 私個人としては、アメリカのように正義を振りかざして世界中に軍隊を派遣し、その地で戦いを繰り広げるのが正しい行為には思えない。しかし、武器使用の制限が厳しすぎ、身を守るための装備を持ちながらも、現実には身を守ることすらままならない状態で海外へ派兵してしまうような状態にも、とても承服できない。カンボジアPKFでは隊員たちが邦人を守るために人間の盾になるという、非人間的な方策まで考えられたというのだから、彼らを派遣する側のどうしようもなさは異常だ。

 では、どのようなあり方が正しいのか。本書はそのヒントに溢れているように感じられた。

 特筆すべきは、政治の働きかけのいい加減さ。決断しない、つまらない主導権争いに明け暮れる様は、派遣される方々のことを真摯に思っているとは到底感じられない。しかし、政治家がそんなにも情けないのは、国民のレベルを示しているに過ぎない。安全保障に関してきちんと勉強している人を、代表として選んでいかなければならない。

 また、イラク派兵では、官邸主導で情報の不透明化が推し進められた、と本書で指摘されている。秘密主義は為政者には都合が良いかもしれない。しかし、それは国民の間で知識や理解が深まることを阻害する。軍事機密であっても公開しろなどと莫迦げたことを言う積りなど無いが、あれも秘密これも秘密とやられては、不信感を募らせるだけだということを、為政者側には強く言いたいものだ。


 ・・・・・・なにやら、今回の震災で民主政権が言われていることと同じように感じるが、それは恐らく自民も民主も情報公開に対して同じような精神を持っているからなのだろうなあ。やっぱり、まずは国民のレベルが高くならないといけない。でも、それは絵空事なんだろうなあと思うと、やるせない気分になるのだった。


関連書籍:
イラク自衛隊「戦闘記」イラク自衛隊「戦闘記」
(2007/03/15)
佐藤 正久

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自衛隊指揮官 (講談社+α文庫)自衛隊指揮官 (講談社+α文庫)
(2005/08/23)
瀧野 隆浩

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ノンフィクション | 2011/06/05(日) 21:31 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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5月のキーワード
 恒例のアレです。

1 最強の狙撃手
2 詐欺とペテンの大百科
3 人間の本性を考える
4 新しい高校物理の教科書
4 穴があったら、落っこちたい


 『最強の狙撃手』、今回もまたまた1位。強さの理由が分からない(笑)。バランスの取れた緊張感が受けるのかなあ。『詐欺とペテンの大百科』も面白い。けど、これが検索されるような何かがあったかなあ?とちょっと疑問。思い当たるのは東電の嘘っぱちくらい。ああ、それか!

 『人間の本性を考える』は、人間の本性を考えさせられるので、書評だけではなくて是非本を読んでみて欲しい。環境決定論が間違っていることは理解いただけると思う。かといって、全てが遺伝で決定されている!というのもまた違うのだけど。

 『新しい高校物理の教科書』は分かりやすいですよ。自分が使っていた教科書より遙かに良いと思う。まあ、今の私が、この本も気楽に読み飛ばせば良いという立場にあるからかもしれないけど。そして、同率なのは意外なことに中村うさぎ『穴があったら、落っこちたい』。この手の本を紹介しているブログは他にも沢山あると思うので、わざわざこのブログに来ていただいたことに感謝と、他に色々紹介している面白い諸々の本が抜け落ちているのにちょっとがっかりです。


 ベスト5が終わったので、1件だけのキーワード。

エッフェル塔とセーラー服

 惜しい!鹿島茂さんの『セーラー服とエッフェル塔』ですね。やっぱり博識な人のエッセイは面白い。

目 狂気
目 隔離
狙撃 目


 目に絡むお題を3つ。目と狂気というのは、なにやら不穏な感じ。隔離も一緒か。目を狙撃?ガクガクブルブルです。まあ、目を撃たれたらまず間違い無くその後ろの脳も破壊されそうな気がしますが。

ムベンベ

 アフリカの幻獣も遂に生物学のメスが入れられてしまったわけですね。google先生、一体どうしてこのキーワードでこのブログが引っかかるのですか?

世界中のおいしいビール

 これからの季節に向けて、重要なキーワードですね。私はドイツビールが好きです。あと、ギネス。因みに、黒ビールを水で薄めに薄めると普通のビールの色になります。そう聞いてやってみてびっくり。

 それはともかく、お勧めのビアがあったら教えてくださいね(はぁと)

女囚 重労働刑

 ・・・・・・一体なにが望みですか?共産主義ですかそうですか。共産主義は平等主義らしく、少なからぬ女性も悲惨な目に遭わされていたようですね。

絶対儲かる必勝法

 それはですね、”絶対儲かる必勝法”に引っかかるカモから全てをかっぱぐことです。お金を払っているうちはまず間違い無く儲かりません。パチンコだってカジノだって企業なんですよ?それが存続するということは、店が得をしている=客が損をしているということです。ええ。

東欧の羞恥心

 恥らいは大事ですよね!!(力説)
 でも、たぶん絶対、求められている情報は無いと想いますです。

弩親日

 弩?ドレッドノート級ですね。ということは、弩親日は物凄い新日ということでせうか。

南極1号 写真

 ・・・・・・google先生の画像検索を試したほうが速いと思われますです。ついでに、わたくしとしては、リアルドールに到るまでの進化(何の?)が凄いとおもいますです。


関連書籍:
最強の狙撃手最強の狙撃手
(2007/03)
アルブレヒト ヴァッカー

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詐欺とペテンの大百科詐欺とペテンの大百科
(2001/09)
カール シファキス

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人間の本性を考える  ~心は「空白の石版」か (上) (NHKブックス)人間の本性を考える ~心は「空白の石版」か (上) (NHKブックス)
(2004/08/31)
スティーブン・ピンカー

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新しい高校地学の教科書 (ブルーバックス)新しい高校地学の教科書 (ブルーバックス)
(2006/02/21)
杵島 正洋、松本 直記 他

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穴があったら、落っこちたい! (角川文庫)穴があったら、落っこちたい! (角川文庫)
(2003/11)
中村 うさぎ

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南極1号伝説 ダッチワイフからラブドールまで-特殊用途愛玩人形の戦後史南極1号伝説 ダッチワイフからラブドールまで-特殊用途愛玩人形の戦後史
(2008/04/05)
高月 靖

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雑記 | 2011/06/03(金) 23:50 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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939冊目 タンパク質の反乱―病気の陰にタンパク質の異常あり
タンパク質の反乱―病気の陰にタンパク質の異常あり (ブルーバックス)タンパク質の反乱―病気の陰にタンパク質の異常あり (ブルーバックス)
(1998/08)
石浦 章一

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評価:☆☆☆☆


 外見に留まらず、性格や知能といった様々な特性が遺伝することが明らかになっている。それが遺伝子に担われていることも。しかし、遺伝子を理解しただけでは生物を理解したことにはならない。遺伝子が直接に指示しているのはタンパク質を作り出すことなので、生物について知るにはタンパク質についても理解しなければならないのである。

 本書は、タンパク質とは何かという基礎から、タンパク質の合成と分解という、正に生命活動の本質に迫る問題の最新の知識を分かりやすい言葉で伝えてくれている。その上で、クロイツフェルト・ヤコブ病やアルツハイマー病という、タンパク質の異常によって引き起こされる病気の解説をしてくれている。

 基礎から最新の研究までを実に幅広く、しかも分かり易く書くというのは難事だと思うが、それを成し遂げていることに拍手したい。

 しかも、最終章では、上記のことを踏まえた上で、タンパク質の寿命を延ばすことで病気の治療に活かす方法の模索状況が書かれており、この分野の将来についても興味をもてるようになっている。ブルーバックスらしい、バランスに富んだ一冊と思う。
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生物・遺伝・病原体 | 2011/06/02(木) 22:54 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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