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Skywriter

Author:Skywriter
あまり一般受けしない本ばかりが好きと言う難儀な管理人です。
お勧めした本を面白いと思ってもらえると最高です。

BK1書評の鉄人31号。
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929冊目 現代免疫物語
現代免疫物語 (ブルーバックス)現代免疫物語 (ブルーバックス)
(2007/04/20)
岸本 忠三、中嶋 彰 他

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評価:☆☆☆☆


 一度罹ってしまった病気には罹りにくくなるのは、体の中で免疫が働いているから。

 防衛機構たるこの免疫だが、本来の役割をきっちり果たして体を守ってくれることがほとんどである一方で、守るべき体に害を与えてしまう場合もある。例えば花粉症であり、例えば移植医療に付き物の拒絶反応である。

 どのようにして免疫は人類を守っているのか。暴走したときに逆に人体を傷つける方向に働いてしまうのは何故か。免疫が体を侵すのを防ぐにはどうすれば良いか。

 こうした、免疫を巡る不思議の数々を、最新知見を取り入れながら平易に語ってくれている。免疫が働く、あるいは害を与えてしまうメカニズムの理解を助けるのは間違いない。扱っている話題も広く、免疫が絡む話題であればアレルギーや疫病や移植と何でもござれの印象。ブルーバックスはこうであるべき、と思わせる、バランス感覚に優れた本。
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医学・脳・精神・心理 | 2011/04/29(金) 22:11 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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928冊目 地球と一緒に頭も冷やせ! 温暖化問題を問い直す
地球と一緒に頭も冷やせ! 温暖化問題を問い直す地球と一緒に頭も冷やせ! 温暖化問題を問い直す
(2008/06/28)
ビョルン・ロンボルグ

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評価:☆☆☆☆☆


 地球が温暖化していることは、多くの証拠から間違いのない事実であろう。そして、その傾向は今後も更に続くと見られている。温暖化が進むと何が起こるのか。多くの団体が、末恐ろしい未来像を描いては大々的に発表するため、多くの方々がその情報を得ていることであろう。

 曰く、寒冷地の動物(とりわけシロクマ)が滅亡の危機に立たされている。曰く、マラリア等の疫病が世界中で猛威を振るうようになる。曰く、世界中を熱波や強力なハリケーンが襲い、死者が続出する。曰く、南極やグリーンランドの氷が溶け、水没する地域が増える。

 危機を乗り越えるにはどうすれば良いか。決まっている。温暖化の元凶である二酸化炭素の排出を直ぐに削減しなければならない。

 こういった流れに、論理的に反対を唱えているのが本書である。

 懐疑論の殆どは地球が温暖化しているのは二酸化炭素のせいではないとする立場だが、本書は温暖化の原因は二酸化炭素であるとする点で、これらの本とは一線を画している。では、どこに本書の特徴があるのか。それは、二酸化炭素排出抑制の前に、人類にはするべきことが沢山あるのではないか、とする姿勢である。

 まず、温暖化の影響は過度に過激なものになっている。例えば、温暖化のせいで死者が増えるという主張。確かに、暑くなることによって死者は増えるが、一方で寒さが緩和されるため、トータルとしては死者が減る。マラリアが広まるという主張はどうか。実のところ、欧米、日本といった今ではマラリアを根絶している地域においても過去においてはマラリアの集団感染が見られていた。マラリアが駆除されたのは、DDTのような殺虫剤の利用が大きい。都市化によって蚊が減ったことも無視できない要因であるようだ。

 では、多くの地域が水没するという主張についてはどうか。これも、問題は過激に語られている。グリーンランドと南極の氷が溶け出すという懸念もあるが、南極はあまりにも寒く氷点を上回る地域・季節が極めて限定されており、温暖化すると逆に氷の量は増える。つまり、海面上昇にはならない。

 丁寧に、これらの懸念がどの程度まで当を得ているのか、じっくり追求している。その上で、二酸化炭素排出は、今何がなんでもやらなければならない課題ではない、と著者は主張する。

 では何をするべきのか。

 それは、HIV対策であり、栄養失調対策であり、途上国を豊かにするための貿易自由化であり、マラリア対策であり、水資源へのアクセスの容易化である。これらは比較的少ない投資によって短期的に状況を改善しうるものであり、途上国が豊かになることによって更に問題解決を容易にするものでもある。

 本書で繰り返し指摘されるのは、二酸化炭素排出削減には莫大なコストが掛かる一方で、得られるメリットはあまりにも少なすぎることである。また、ベネフィットを計算せずに、やるべきことは全てやるべきだ、という意見もあるが、何かを行うには費用が必要で、二酸化炭素排出削減に大量の費用をかければ他の、もっと大切なことができなくなる、ということである。

 実に冷静で、なおかつ論理的に問題のありかを指摘しており、今後採るべき方策について考えさせられるのは必至。特に、政治というのはリソースを分配することが仕事なので、京都議定書のように、達成の可能性はゼロで、無駄にコストばかり掛かるが外面は保っておけるような策に何時までも拘泥せず、今苦しんでいる人々を救う方策、真に将来を見据えた方策へ切り替えていくべきと思わされた。

 問題の在り処をはっきりさせるためにも、多くの人に読んでもらいたい本。


関連書籍:
地球温暖化は止まらない地球温暖化は止まらない
(2008/02/29)
デニス・T・エイヴァリー、S・フレッド・シンガー 他

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地球温暖化は本当か? 宇宙から眺めたちょっと先の地球予測 (知りたい★サイエンス)地球温暖化は本当か? 宇宙から眺めたちょっと先の地球予測 (知りたい★サイエンス)
(2006/12/26)
矢沢 潔

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環境 | 2011/04/26(火) 23:04 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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927冊目 すすんでダマされる人たち ネットに潜むカウンターナレッジの危険な罠
すすんでダマされる人たち ネットに潜むカウンターナレッジの危険な罠すすんでダマされる人たち ネットに潜むカウンターナレッジの危険な罠
(2008/12/11)
ダミアン・トンプソン

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評価:☆☆☆☆☆


 インターネットの発達による情報発信の容易化は、皮肉なことにウソの情報を蔓延させることに繋がってしまっている。

 それが示されるのは、例えばID説。聖書にある、神が世界を創造したという御伽噺に科学っぽい装いを凝らしたもの(ID説が科学ではないのは、それが検証不可能な点にある)であるが、こうした妄説は通常なら広がる経路を持たないのに、インターネットのおかげで世に蔓延してしまっている、と著者は指摘する。

 ID説だけではない。薬は薄めれば薄めるほど効果が高まるというホメオパシー(水が薬を記憶するそうな)もそう。

 ホメオパシーを嘘だと思いたくない方は、ちょっと実験してみて欲しい。まず、お酒を用意します。1滴取って、それを水を張った風呂に入れる。そこから更に1滴取ってグラスに入れ、水で割って飲む。もし水がアルコールの性質を記憶しているなら、酔っ払うはず。水が記憶しないなら、酔っ払わないであろう。

 こんな簡単な思考実験をしただけで、ホメオパシーが大嘘なのは分かることだ。それなのに、この19世紀に派生したオカルトの遺物は、今でも信者を獲得しているというから呆れる。

 IDやホメオパシーを笑って済ますわけにはいかない。他にも、コロンブスがアメリカを発見するより前に中国人がアメリカに辿り着いてたとか、ダ・ヴィンチ・コードはかなりのところ本当のことを書いているだとかいった、一顧だにする価値の無い嘘情報(カウンターナレッジ)が世には蔓延してしまっているのだ。

 本書は、こうしたカウンターナレッジがなぜ本当ではないのかを示すと同時に、それがどのような害を及ぼすのかについて解説している。

 イギリスの話が多いので、日本人にとっては余り身近に感じられない話も少なくないとは思う。それでも、カウンターナレッジをどう見分け、どう対処していくのかを学ぶには良いのではないか。

 最終章で、カウンターナレッジに対する処方箋を一つ挙げている。それは、カウンターナレッジがネットで蔓延するからこその対抗策なのではあろうが、希望の持てるものだと感じられた。その方法は、是非本書を読んで確かめて欲しい。


 それにしても、解説に大槻教授、っていうのは如何なものか。氏はアポロは月に行っていないという陰謀論に与していて、月に行ったという膨大な証拠を無視している。進化論を認めないID信者とどう違うのか。というわけで解説の説得力は絶無なのが本書の唯一の欠点。日本の科学者だって、こうしたオカルトに対して反対意見を述べていて、かつマトモな人だっているんだから、氏を引っ張り出してきて欲しくないと思う。
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ノンフィクション | 2011/04/20(水) 22:30 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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926冊目 温度から見た宇宙・物質・生命―ビッグバンから絶対零度の世界まで
温度から見た宇宙・物質・生命―ビッグバンから絶対零度の世界まで (ブルーバックス)温度から見た宇宙・物質・生命―ビッグバンから絶対零度の世界まで (ブルーバックス)
(2004/10/19)
ジノ・セグレ

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評価:☆☆☆☆☆


 著者は言う。長さ、時間、温度の3つは日常のリズムを決める。そのうち、長さと時間は昔から尺度が用いられてきたが、温度については計れるようになって、たかだか200年の歴史しかない、と。

 しかし、人類が温度計を手に入れてからの200年で、新たな指標を武器に知の地平が切り開かれてきた。

 本書はタイトルどおり、温度についてかなり広く話題を取り上げている。哺乳類の体温が37℃であることが、地球環境上でどのような意味を持っているのか。熱をコントロールすることで文明がどのように発達してきたのか。地球規模で起こった大規模な環境変動はどのようなものだったか。驚くべき海底の生物層の姿。恒星で起こっていること。そして、極端な低温下で起こる不思議な現象の数々。

 上記を見て頂ければ分かると思うが、本書は単純な科学の本ではない。文明史、考古学、環境史、宇宙論、生物学等を、ジャンル横断的に語っている。温度という切り口から、興味深い話を満載してくれている。

 新たな視点を与えてくれたことで今まで見えていた世界が違って見える。これこそ読書の醍醐味だろう。入門書として極めて素晴らしい本だと自信を持ってお勧めしたい。

 訳も素晴らしい。読みやすくて面白いのですいすいと読み進められる。こんな本を読んでいると、つくづく本を読むのは楽しいなと思ってしまう。早く読み進めたいけど、読み終わったら勿体無い。そんな気分を味わわせてくれた。
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その他科学 | 2011/04/19(火) 22:24 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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925冊目 分子進化のほぼ中立説
分子進化のほぼ中立説 (ブルーバックス)分子進化のほぼ中立説 (ブルーバックス)
(2009/05/21)
太田 朋子

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評価:☆☆☆


 なんとも興味を引くタイトル。

 今や、生物進化が自然淘汰によって進んできたこと、進化の背景に遺伝子の変化があったことについては、膨大な知見が積み重ねられており、疑う余地の無いものとなっている。創造説や、創造説よりは圧倒的に説得力を持つ空飛ぶスパゲッティ・モンスター教が残念ながら間違っている理由だ。

 ところが、遺伝子の進化、即ち分子進化と自然淘汰の間には、距離がある。そんな訳で、分子進化と自然淘汰を結ぶ理論が必要だった。

 分子進化の中立説はその乖離を説明する一つで、遺伝子のちょっとした変化は、自然淘汰に対して特に有利・不利に働くのではなく、中立、つまり自然淘汰には関係ないとするところに特徴がある。本書は、その中立説を更に発展させた、”ほぼ中立説”について、かなり専門的に解説した本である。

 その特徴は、偶然を取り入れたことにある。いくら優れた遺伝子を持っていようと、子孫を残す前に事故で死んでしまえば特性は後世に残らないのだから当然だろう。それができるようになった、というのが凄い。

 また、中立説が正しいことは、遺伝子の変化が生物に影響を与えない場合等の研究から明らかになっている、というのは面白く、中立説に興味がある方には楽しめる内容になっている。


 ただ、内容はかなり専門的で、私には理解しづらい点が多々あった。また、文章が分かりにくい、頭に入ってきにくい構成になっているのはかなり残念。新書は、やっぱり興味はあるけど専門知識は無い、と言った人の入門書的な意味合いもあるだろうから、そこは配慮して欲しかった。

 スティーブン・ジェイ・グールドやリチャード・ドーキンス、カール・セーガンと言った、本職でも立派な功績を挙げつつ一般人への啓蒙を得意とした科学者は少なくない。日本でもそうした人が輩出するのを望んでやまない。残念ながら、本書はそういったレベルには到達していないと思う。本書をたまたま手にとってしまった専門知識の無い方が、科学はやっぱり退屈、などと思わないと良いのだが・・・・・・。

 が、それなりの数学的議論ができ、生物学に造詣が深い方はきっと楽しめると思う。
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生物・遺伝・病原体 | 2011/04/14(木) 23:35 | Trackback:(0) | Comments:(4)

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924冊目 孫子の兵法の数学モデル―最適戦略を探る意思決定法AHP
孫子の兵法の数学モデル―最適戦略を探る意思決定法AHP (ブルーバックス)孫子の兵法の数学モデル―最適戦略を探る意思決定法AHP (ブルーバックス)
(1998/02)
木下 栄蔵

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評価:☆


 読む本を間違えた。

 ええと、最適戦略を決めるために、数学的なテクニックを用いることができる。それが、厳密な意味で証明できるのかと言うと、私としてはかなりの疑問を抱かざるを得ないが、少なくともそうした努力が行われているのは事実である。

 本書で取り上げているのは、そんな問題解決の数学的手法の一つである、AHPと呼ばれるもの。そして、それを孫子の兵法と、著者は言いたいらしい。そして、このAHPに照らし合わせて、政治的・経済的な問題をどのようにして解決していけば良いのか、と言うことを解説している。

 問題は、私は”孫子の兵法”に興味があった、ということ。数学的テクニックを用いた問題解決手法には、さして興味は無い。なぜなら、これらは数学のテクニックを使ってはいるが、それが実際に正しいのかどうかは証明しようが無いものだと思っているからだ。

 というわけで、本の内容と、読者とが全く合っていなかった、という不幸な出会いを体現してしまった。この手の、戦略を決めるための数学テクニックに興味がある方はきっと楽しく読めるのだろう。なので、私の超個人的な評価は気にせずに読んでみてもらいたい。(Amazonでは評価されていてるみたいだし)


 それにしても、せめてAHPがどのように孫子の兵法と結びつくのかが明かされていれば、もうちょっと納得いったんだけどなあ。。。
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数学 | 2011/04/12(火) 22:31 | Trackback:(0) | Comments:(2)

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923冊目 世界の放射線被曝地調査
世界の放射線被曝地調査 (ブルーバックス)世界の放射線被曝地調査 (ブルーバックス)
(2002/01/18)
高田 純

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評価:☆☆☆☆☆


 福島第一原発から放射性物質の流出が止まらない。放射線量の高い地域があったり、飲食物から放射性ヨウ素や放射性セシウムといった放射性物質が検出されたりと、不安な状態が続く。

 こうしたとき、専門家の冷静な言葉に耳を傾けることが必要なのは当然だが、彼らの言葉が正しいか判断するために、自分でも知識を身に付けておく事が悪い方には働かないだろう。そんなわけで、本書を読んでみた。

 放射性物質によって苦しめられているのは、広島・長崎、チェルノブイリ以外にも、実は沢山ある。軍拡著しい時代の核実験に拠るものが多い。本書はそれら被曝地で何が起こったか、何が起こっているのか、現地の評価を実際に行った結果から解説している。

 このような成り立ちのため、今回の原発事故について判断するための多くの根拠を知ることができたのが収穫。

 取り分け、被曝量が200mSv(ミリシーベルト)以下では長期的な影響含め、懸念すべきことが無いというのはありがたい情報。但し、この最低線量については研究者の間でも議論が分かれるので注意は必要だろうが、議論が分かれるということは、個人として考えたときにリスクが急上昇するものではないとは判断できるだろう。

 また、動物実験では放射線の影響で奇形が発生することが知られているが、広島や長崎でそのような事例が無い(他の地域の調査でも特に言及無し)というのは安心材料の一つ。

 加えて、現在メディアで流れている、××mSv以上で○○の影響というのは短期間での被曝時のことで、慢性的な被曝として積算でその線量に達しても被害は軽い、ということも明言されている。人体の修復機能が働くことで、放射線によるダメージを一定量は消せる。全てはダメージ修復の速度と、ダメージを受ける速度のバランスで決まるのだろう。

 これらの情報を得たことで、関東地方に住む私にとっては、政府が「現在の状況は直ちに健康被害をもたらすものではない」と言っていることに納得がいった。また、最終章には、いざというときの判断基準と対処法も記されているので、自分の身は自分で守るためにも読んでおくことをお勧めしたい。本書が役に立つような事態にはならないで欲しかったが・・・・・・


 ただ、一般書だからの配慮だからか、放射性物質を放射能を呼称しているのは如何なものか。読んで字の如く、放射能とは崩壊して放射線を放出する能力のことで、放射性物質とは異なる。人口に膾炙しているとはいえ、誤用は誤用。折角の入門書なのだから、専門用語を解説した上で正しく言葉を使うのも使命なのではないかと思う。
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生物・遺伝・病原体 | 2011/04/09(土) 23:30 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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922冊目 金の文化誌
金の文化誌 (丸善ライブラリー)金の文化誌 (丸善ライブラリー)
(1994/06)
荒木 信義

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評価:☆☆☆


 金は、その加工のし易さ、分離の容易さ、安定性が極めて高く腐食しないためいつまでも金属光沢を保つことなどから、古くから珍重されてきた。凡そ文明と名づけられたところであれば、金文化が発達したといっても過言ではない。

 本書は人類文化・文明を支えてきた金について幅広く論じた本である。ツタンカーメンやクレオパトラ、豊臣秀吉といった歴史上の人物や、アレクサンダーの顔を刻んだ金貨から金本位制に至るまで、経済を支えるものとなったことなど、多くの分野に触れられている。

 正直、個人的には過度に金ぴかなのは趣味が悪いなあと思わなくも無いが、それでも古代文明の遺跡から発掘された見事な金細工には目を奪われてしまう。

 そうした点で、写真が多ければよかったのだが、残念ながら写真はツタンカーメンの黄金のマスクを代表に数葉しか載っていない。それでも、様々なエピソードを読むと、昔の人が金とどう接してきたか、近代経済を金がどのように支えているかを感じられる。

 私の好みから言えば、金の加工のしやすさの背後にある物性面の話やら、古代文明での金の扱いのページが多いほうが良いのだが、流石にそれは求めすぎというものであろう。金について、広い視野を与えてくれたことに感謝したい。

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ノンフィクション | 2011/04/06(水) 22:14 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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921冊目 地球温暖化スキャンダル-2009年秋クライメートゲート事件の激震
地球温暖化スキャンダル-2009年秋クライメートゲート事件の激震地球温暖化スキャンダル-2009年秋クライメートゲート事件の激震
(2010/06/01)
スティーブン・モシャー、トマス・フラー 他

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評価:☆☆☆☆☆


 二酸化炭素による地球温暖化問題について、特に衝撃を与えたのは、マンの描いた、地球平均気温の変化グラフ。なんと、20世紀まで極めて安定していた気候が、人類文明の発展と機を一にして急上昇しているというのである。ここから、二酸化炭素排出量を抑制しなければ、破局的な地球温暖化が起こるという結論が導き出され、地球温暖化は政治問題へと変貌を遂げた。

 しかし、このグラフを検証しようとした科学者は、次々と驚きにぶち当たる。まず、マンがグラフを描くに当たり、どの地点のデータを参照したかを明らかにしなかったこと。次に、彼がどのようなデータ処理を行ったか、決して示さなかったこと。

 考えてみて欲しい。どこの地点のデータかも分からず、どうデータ処理をしたかも分からないものを信じろというのは科学なのか、宗教なのか。

 更に驚かされるのは、アメリカ内で、都市化の影響を受けていないとされた気温測定ポイントの多くが、駐車場等の明らかに不適切な地点に置かれていたこと。つまり、都市化の影響を排除したという彼らの言い分は、唯の信仰に過ぎなかった。

 こうした論争の中で、遂にマンたちへの批判者たちは、情報開示を訴えることになる。ところが、それさえも不合理に却下される中で、問題となるクライメートゲート事件が起こった。これは、マンら温暖化派がひた隠しにしていたデータと、彼らの間で交わされていた大量のメールがネット上で公開された事件である。

 公開された情報には、懐疑派の疑念を裏付ける数々の工作の証拠が見つかった。本書はこのクライメートゲート事件の全貌を明らかにしている。

 まず、温暖化派らは、情報を決して明かさないことに決めていたらしい。メールでは、データを公表するくらいなら廃棄すると言っていることが確認されている。しかし、これでは再現性を確保することができない。再現性は科学の基本であり、常温核融合やN線といったものは再現性が得られないために非科学へと転落した。

 次いで、彼らは論文が雑誌に載せられるだけの価値をもつかどうか判断する査読者から懐疑派を締め出すことを企んだ。温暖化を信じる人が書いた論文を、同じく信じる人が正しいか判断すれば結果はどうなるか、火を見るより明らかだろう。また、IPCC報告を纏めるに当たっても、彼らは論文の締め切りを破り、懐疑派の論文は無視するという挙にも出た。

 二酸化炭素による温暖化が真実か否かに関わらず、これらの事実が白日の下に晒された価値は高い。気候科学が科学足りえるには、情報の公開と方法の共有化が必須だからだ。

 尚、著者らは二酸化炭素による温暖化は起こっているとした上で、温暖化論者が余りにも温暖化効果を大きく取り上げすぎていることを批判している。余りにも問題を大きくしすぎたために膨大な金銭が二酸化炭素排出制限という実現性も実効性も無いことに費やされると、真に重要な問題へ割くことのできる資金が減る。地球温暖化については、冷静にリスクを判断し、取り組んでいくことが必要と思う。そのためにも、こうした本が出てくるのは嬉しい限りである。
関連記事
ノンフィクション | 2011/04/02(土) 22:12 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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