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Author:Skywriter
あまり一般受けしない本ばかりが好きと言う難儀な管理人です。
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802冊目 空の帝国 アメリカの20世紀 (興亡の世界史)
空の帝国 アメリカの20世紀 (興亡の世界史)空の帝国 アメリカの20世紀 (興亡の世界史)
(2006/11/15)
生井 英考

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評価:☆☆☆☆


 20世紀はアメリカの時代だった。二度に渡る悲惨な世界大戦で、真珠湾攻撃を除けば国土が戦場になることなく、勝者の側に身を置いたこと。また、二次大戦では荒廃したヨーロッパから多くの科学者・技術者がアメリカにやってきたために知の分野でも飛躍的な向上があったこと。この二点が大きい。

 また、空の覇権を確立したことも、大きな特徴である。ライト兄弟による実験飛行が1903年、そこから僅か40年後には航空戦力を意の侭に操り、多くの戦場で戦いを有利に進めてきた。

 本書は、その空の帝国アメリカの約100年を振り返ることで、現代社会の姿を炙り出そうとする意欲作である。

 長足の進歩を遂げた航空技術については、ライト兄弟の実験飛行に始まり、リンドバーグの大西洋横断飛行を経て、兵器として完成するまでを丁寧に追いかけている。特に、日本にも関連の深いB29などの爆撃機についてはかなり詳しい。

 また、その流れとしてロケット開発についても触れられているが、こちらについては宇宙開発という点からはやや端折っているのが残念。飛行機の黎明期についてはアメリア・イアハートのような女性飛行士まで取り上げているので、ややアンバランスさを感じる。

 それは兎も角、航空戦力を持ったことによって戦争の様相が様変わりしたことがよく伝わってくる。太平洋戦争は勿論、ベトナム戦争や湾岸戦争、旧ユーゴスラビアへの介入など、航空戦力がどう使われたか、どう性格づけられてきたかが分かりやすく解説されているのも嬉しい。

 今後も暫くの間はアメリカの覇権は続くであろう。従って、アメリカの姿を理解しておくためにも本書の価値は高いと思う。
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太平洋戦争・二次大戦・現代史 | 2010/03/31(水) 23:42 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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801冊目 性と暴力のアメリカ―理念先行国家の矛盾と苦悶
性と暴力のアメリカ―理念先行国家の矛盾と苦悶 (中公新書)性と暴力のアメリカ―理念先行国家の矛盾と苦悶 (中公新書)
(2006/09)
鈴木 透

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評価:☆☆


 アメリカは、性と暴力に関する問題が多い。広く知られている通り、アメリカは銃社会であり、それこそ毎年のように職場なり学校なりで発生した銃の乱射事件を聞く。究極の暴力たる戦争についても、国際社会の支持を取り付けないままにイラク戦争へ突っ走ったことも記憶に新しい。

 その一方で、アメリカはまた性についても取り上げられることが多い。中絶医が原理主義者に射殺されたというニュースを聞いたことがある方も多いだろう。

 性と暴力。人間の本能に根差した行動が、なぜアメリカに集中するのか。本書では、アメリカ建国から現在までの社会の発展と、暴力と性がどのように受容されて来たかを追うことで、現在の姿を描こうとしている。

 元々、アメリカは清教徒が中心になって興った国でもある。従って、性についてはかなり厳格な姿勢で臨んでいた。それについては本書でかなり詳しく触れられているので興味がある方は参照して見て欲しい。

 一方で、性は一つの型に当て嵌めようとしても容易に抑えられるものではない。栄養学的には不足が無いから粗食で我慢しろと言われても満足できないのと同じで、性も為政者がコントロールできるわけではないのだ。興味深いのは、アメリカにもこの姿勢が一貫して流れている、と指摘しているところだろう。

 性にも暴力にも、複雑な潮流があって、アメリカはそれに向き合おうと試行錯誤してきたことが伝わってくる。

 その一方で。ちょっと視野がアメリカに絞られすぎているのではないかな、というのが私の感想である。

 例えばアブグレイブで見られた捕虜への虐待についても、そこに性的虐待が含まれていたために、アメリカの性と暴力の連鎖の上にあると結論付けているが、それはどうであろうか。心理学上で有名な、スタンフォード監獄実験や、他国でも同様な捕虜への虐待が見られることなどの事実から、これは疑わしい。むしろ、人類に普遍的に備わる問題と見る方が当たっていると考える。

 性の締め付けにしろ、暴力問題にしろ、全ての社会で問題になってきて、全ての社会が悩んでいるのではないか。ただアメリカは、もともとの注目度が高い上に、人口が多く、移民も多く、貧富の差が大きいことから注目されることが多い、という点が少なくないと思う。

 強いて言えば、これらの要因が故に他人を信じない姿勢があることと社会に銃が溢れていることがアメリカの特異性を生んでいるのではないか。残念ながら、一歩退いた分析が無かった。しかし、リンチという暴力の形態と、それが社会的にどのような意味を持ったのか、についてはとても興味深い姿が記されていた。

 視野は狭いが、その狭い視野の中では興味深い視点を与えてくれた、といったところか。
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評論 | 2010/03/28(日) 22:48 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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800冊目 オスとメス=性の不思議
オスとメス=性の不思議 (講談社現代新書)オスとメス=性の不思議 (講談社現代新書)
(1993/03/17)
長谷川 真理子

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評価:☆☆☆☆☆


 身の回りの生き物を見ていると、オスとメスがいて、性を介して繁殖していることが当たり前のように見える。犬や猫やネズミといった哺乳類、ニワトリやカラスといった鳥類、カブトムシやクワガタやカエルといった他の生物も然り。

 見ても違いが分からないとしても、交尾のときにメスがオスを食べてしまうと言われるカマキリ(実際はほとんどのオスは逃げるらしいが)、中々見る機会は無いが、女王アリとオスアリといったことも知られている。

 それなのに、本書はまず性と繁殖は本来無関係、と説く。では何のために、こうまで性は多くの種に採用されているのか。その答えは、バクテリアの接合から見えてくる。言ってしまえば、感染症対策である。

 意外ではあるが興味深いつかみに始まり、気がついてみれば生物の繁殖戦略を広く眺めるという、知的好奇心をくすぐる旅に出ていることになる。孔雀に見られるようにオスが過度に華麗になる理由は何か。魚類では、小さいときはメス、大きくなるとオスというように性転換をする種があるが、それは何故か。オスが子育てをする種がいるのは何故か。

 これらは全て性戦略の問題で説明できることを、本書は示している。だが、本書の面白さは、この性戦略を通して、様々な生物種がどのような生を過ごしているかが見えてくることではないだろうか。繁殖こそ生の目的であり理由であるのだから、性を見つめることは生を理解することなくして語れない。だからそこに面白さがあると思う。

 本書のラストにおいて、では人間社会において性はどうあるべきか、という問いかけを行っている。性差は作られたものという生物学的な差を認めない態度も、他の動物種の行動を安易に人間に当てはめる態度も、共に間違っている、というのが著者の結論になっている。それは私も賛成したい。

 性をどうするかは、社会的な合意の下で営まれるのだから、自分の浮気を正当化するのに生物学的な理由を述べるのは正当ではないと思うわけです。


 ただ、べき論じゃあ、人は動かないんですよね。実際。
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生物・遺伝・病原体 | 2010/03/26(金) 23:24 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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799冊目 涼宮ハルヒの退屈
涼宮ハルヒの退屈 (角川スニーカー文庫)涼宮ハルヒの退屈 (角川スニーカー文庫)
(2003/12)
谷川 流

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評価:☆


 うーん、前作と比べていきなりレベルが下がったなあ。

 ええと、猪突猛進娘の涼宮ハルヒは映画を撮ろうとします。相変わらずしっちゃかめっちゃかになります。主人公はそれに振り回されます。その間のキャラクターの振る舞いを面白いと思えば楽しめるし、思わなければ楽しめない。

 というのも、主人公の特異な性格と、とんでもなく戯画化された脇役キャラ(コスプレ付き)以外に、本作は見るべきものを感じられなかった。前作では意外とSFしていたのが、それもパワーダウンして、SFで見られる単語がちりばめられています、というところへ。

 加えて、語り部たる主人公の独白が、どうにもテンポを崩していると言うか余計と言うかなんというかである。常識人が非常識人に振り回される、という構図だから仕方が無いのかもしれないけれども、もうちょっと、こう、何かしようよ、と不満を感じてしまった。
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その他小説 | 2010/03/24(水) 23:19 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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798冊目 匂いをかがれる かぐや姫 ~日本昔話 Remix~
匂いをかがれる かぐや姫 ~日本昔話 Remix~匂いをかがれる かぐや姫 ~日本昔話 Remix~
(2006/11/22)
原 倫太郎原 游

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評価:☆☆☆


 日本昔話を翻訳ソフトで変換し、更に日本語化するとどんな凄い話になってしまうか、というもの。ええ、企画の勝利です。

 取り上げているのは、日本で幼少期を過ごした方なら誰でも知っている、超メジャーなお話。”少量法律助言者”、”匂いをかがれるとすぐに、プリンセス”、”桃タロイモ”の3編である。

 まず、タイトルからして仰天する。少量法律助言者ってなんだよ。中身も同じく驚天動地な誤訳珍訳のオンパレードで、知っている物語が呆れるほどチンプンカンプンな代物に変わり果てているギャップに思わず笑ってしまう。

 翻訳ソフトといいうブラックボックスを通り抜けただけで、驚くほどの変容があることに気がつく。と同時に、翻訳ソフトが恐ろしくてとても外国人とのメッセージのやりとりには使えないなあ、と思わされるもの。

 この手のネタは、実のところ結構前からある。それ聞かの「軒ビーム」は誰もが知る有名な歌を日英翻訳ソフトで何度も入れ替えて見たというもので、爆笑したものだ。”くそみそテクニックを日本語→アラビア語→日本語で再翻訳してみた”も楽しめるかと思うのだけれども、ネタがネタだけにご注意ください。

注意!
 リンク先ではゲイに関するネタが含まれて居ます。不快な方は避けた方が良いかと思われます。くそみそテクニックを日本語→アラビア語→日本語で再翻訳してみた
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未分類 | 2010/03/22(月) 23:24 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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797冊目 メリー殺しマス
メリー殺しマス (創元推理文庫)メリー殺しマス (創元推理文庫)
(2009/12/20)
コリン・ホルト・ソーヤー

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評価:☆☆☆☆


 久々に読んだ、「老人たちの生活と推理」シリーズ。

 老人ホーム”海の上のカムデン”にもクリスマス・シーズンがやってきた。それと共に、クリスマス恒例の行事が連日開かれることになる。が、少年団による合唱の最中に、入居者の死体が発見される!

 好奇心旺盛かつ毒舌の持ち主たるアンジェラは、親友のキャレドニアと一緒に事件の解決に乗り出す。誰も頼んでないのに。というか、警察からは余計な口を突っ込むなと言われているのに。

 どうにも好きになれない性格の主人公、しかも舞台は老人ホームという意表を付いたこのシリーズ、本作も楽しく読めた。話に取りとめがなくてすぐに脱線してしまうところやら、出てくる料理がどれも美味しそうやら、親友のキャレドニアは豪快で面白いやらで、主人公の巨大な欠点を埋め合わせている。

 願わくば、こんな人が身近に居ませんように、といったところか。
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推理小説 | 2010/03/20(土) 11:59 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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796冊目 カルトか宗教か
カルトか宗教か (文春新書 (073))カルトか宗教か (文春新書 (073))
(1999/11)
竹下 節子

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評価:☆☆☆


 オウム真理教事件によって一躍知られることになった、カルト。この宗教カルトがマトモな宗教にも与えた影響は余りにも大きいだろう。

 しかし、本書で指摘されている通り、カルトは宗教にだけ宿るものではない。健康カルトのようなものすら有りうる。カルトを構成するのは、偏狭な宗教性だけではなく、メンバーに他者との関わりを持たせないようにする規律や自分たちは絶対的に正しく他者は間違っているとする姿勢なのだろう。

 その点で、本書ではかなり冷静にカルトの特徴が挙げられていると思う。怪しい集団がカルトなのかどうか判断するのには、役に立つのではなかろうか。

 一方で、話に具体性があまり無いのが気になる。××なカルトが存在する、とだけ言われても、その集団についての具体的な振る舞いの記述が無いと拍子抜けしてしまう。そこが残念だった。

 また、著者がフランスに住むことから、ややフランス贔屓になっているように思う。カルトに対する取り組みとして、フランスではキリスト教が矢面に立っていることを礼賛しているようにも取れるように感じたが、なにもカルトに対するに既存の宗教に頼る必要も無いのではなかろうか。学ぶべき点があるのは事実かもしれないが。

 カルトの性格について知るには良いかもしれないので、身内や友人が怪しい集団に巻き込まれているのではないかと心配されている方は手にとって見ると良いかもしれない。
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ノンフィクション | 2010/03/18(木) 23:53 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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795冊目 へんな判決
へんな判決へんな判決
(2008/08/04)
のり たまみ

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評価:☆☆☆☆


 世の中にはちょっとだいぶどうかしている人が、残念なことに生息している。それも、決して少なくない数で。そんな人が面白くないことにぶつかったらどうするか。勿論、訴訟ですよ。

 というわけで、世の中にはちょっとだいぶどうかしている裁判というのも、存在している。こちらは巻き込まれてしまっては堪ったものではないが、傍観者として見る分には中々楽しい。クレーマーと一緒ですね。

 ”歯磨きをすると、歯ぐきが赤くなる。これは人類滅亡を狙った陰謀に違いない”なんて訴えを見てしまっては、「な、なんだってーー!!!」と言わざるを得ない。でも、世の中には、頭のおかしい被告だけじゃなくて、頭のおかしい裁判官もまた沢山居るんです。残念なことに。

 ”47年間、たばこを吸い続けたせいで、肺がんになった”との訴えには”たばこ会社は31億円を原告に支払え”などと常軌を逸した判決が出ている。そんなのお前の責任じゃ、ボケ!というだけの良識のある陪審員はいないらしい。

 こちらはアメリカのものだが、日本でも大変な判決が紹介されている。”1日で、強盗・ひき逃げ・障害・・・・・・。覚醒剤のせいなので無罪だ”。こんな主張されたら、”クスリまでやっているので罪を1級引き上げて市中引き回しの上、竹製の鋸で腰斬”くらいに言い返したくなるのだけれども、なんと判決は無罪。こんな判決を出すような既知外に司法は任せられないから陪審員制なる愚劣極まりない制度をとりいれなきゃいけないんだなあ。日本の裁判官がマトモでさえあってくれたら良かったのに。

 というわけで、どうかしている被告、どうかしている原告、どうかしている陪審員、どうかしている裁判官の繰り広げるどうかしている司法を見ていると、楽しい気分と恐ろしい気分が交互に訪れて困る。

 せめて自分が巻き込まれないように祈りながら楽しむのが吉かも。


関連書籍:
訴えてやる!大賞―本当にあった仰天裁判73 (ハヤカワ文庫NF)訴えてやる!大賞―本当にあった仰天裁判73 (ハヤカワ文庫NF)
(2006/07)
ランディ カッシンガム

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ノンフィクション | 2010/03/16(火) 22:30 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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794冊目 死体は告発する―毒物殺人検証
死体は告発する―毒物殺人検証 (角川文庫)死体は告発する―毒物殺人検証 (角川文庫)
(2001/04)
上野 正彦

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評価:☆☆☆


 ご存知の方も多いであろう、検死官として活躍した上野さんが携わった事件を中心に、毒物殺人に検死官がどう立ち向かってきたのかを紹介している。

 和歌山砒素カレー事件、森永砒素入り粉ミルク事件、帝銀事件、グリコ・森永事件、そしてオウムによる地下鉄サリン事件、等々の世間を騒がせた重大事件。これらを解決するに当たって法医学が強力な武器になってきたことが明らかになる。

 取り分け、著者は経験豊富なので、経験談は読んでいて好奇心を刺激される。こんなことから事件解決の糸口が掴めるのか、あの事件ではこんな捜査がされていたのか、といったことに驚かされるのである。

 科学捜査に興味がある方は楽しく読めるのではないか。
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その他科学 | 2010/03/15(月) 23:32 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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793冊目 クラッシュ―風景が倒れる、人が砕ける
クラッシュ―風景が倒れる、人が砕ける (新潮文庫)クラッシュ―風景が倒れる、人が砕ける (新潮文庫)
(2008/11/27)
佐野 眞一

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評価:☆☆☆☆


 大事故や大災害は我々の社会が砂上の楼閣に過ぎないことを唐突に突きつけてくる。

 本書は社会を震撼させた6つの事件・事故・災害現場を訪れ、その恐るべき現場の生の姿を伝えるルポタージュである。取り上げられているのは、福知山線の転覆事故、17歳の少年による犯罪の連鎖、雪印乳業食中毒事件、東海村JCO臨界事故、阪神淡路大震災、911同時多発テロ。

 現場に足を運んだことの無い私のような者にとっても、いずれも記憶から消し去ることの出来ないものだった。マンションに突っ込み、原型を留めぬほどにひしゃげた電車。倒壊した家屋がどこまでも続く戦慄すべきシーン。ジェット機に衝突され、熱によって崩落したツインタワー。

 余りの破壊の凄まじさに慄きながらも、それでもTVの画面を通過してしまうと急激に現実感が失われてしまうことに改めて思い知らされた。

 それは、破壊の音や恐怖の叫びや人々の嘆きといった音声が直接には耳に入ってこないことに加え、匂いの不在、視野の制限などの限界に加え、TV局が選択した画像・音声しか入手できないことに拠るのだろう。

 だから、そうしたフィルターを突き破りうる当事者の肉声は、今でも我々の胸に直接突き刺さってくる。

 取り分け圧巻なのは阪神大震災の現場のルポ。震災直後の神戸を訪れ、死臭の漂う現場を歩き続けたことが大きいのだろう。著者の肉声は、そのまま衝撃の大きさとなるのである。直下型地震が都市を襲うことの破壊力は、あの時垂れ流された数多の映像よりも、本書のほうが迫ってくるものがあった。

 事件や事故を眺める著者の目が、決して独善に流れていないことも、本書の魅力になっている。何らかの正義を設定して、そこから外れるものを糾弾するというスタイルを取っていない。その一方で、震災直後の行政の動きが悪かったことについてはきちんと指摘がなされており、バランス感覚が優れていると感じた。日本が地震多発地域である以上、そう遠くない未来に必ず震災は起こる。その時には過去の震災に学んでいて欲しいと願って止まない。

 色々なことを考えさせられた、優れたルポだと思う。被害を忘れず、未来に生かすために本書の価値は高いと思う。


関連書籍:
朽ちていった命―被曝治療83日間の記録 (新潮文庫)朽ちていった命―被曝治療83日間の記録 (新潮文庫)
(2006/09)
NHK「東海村臨界事故」取材班

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ノンフィクション | 2010/03/12(金) 23:57 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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792冊目 最新・誰にでもわかる中東
最新・誰にでもわかる中東最新・誰にでもわかる中東
(2002/06)
小山 茂樹

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評価:☆☆☆


 911でイスラムへの関心は一気に沸騰した。それ以前には、イスラム社会を知るための入門書にめぐり合うことは中々難しかったものである。それが雨後の筍のように、方々からこの手の本が刊行された。中東に興味を持つものには不幸中の幸いとでも言うべき状況だろうか。

 本書は、もとは1983年に出版された『誰にでもわかる中東』に、大幅に加筆修正したものである。そのため、凡百の類書とは一線を画していると言えよう。なにせ、イスラム社会への関心の度合いが変わったからと言っても中東の歴史や文化は変化しない。最新情報を付け加えれば良い、というのは強い。

 本書はイスラムに過度に入れ込むことなく、かといって不安を煽るものでもなく、冷静に歴史や文化を紹介している。といっても、中東は余りに広い。強大な帝国が支配したこともあれば、群雄割拠の時代もある。なので、歴史部分は概観を眺める程度のものになってしまっている。歴史好きにはやや物足りない分量と感じた。

 一方で、エジプト、イスラエル、イラン、イラク、アフガニスタン、サウジアラビアなど、中東のメインプレーヤーについては現代史の部分がかなり記されている。そのため、現代イスラム社会がなぜこのような姿をしているのかを理解するには優れていると思う。

 2002年発刊ということで、やや情報が古臭くなっているのが否めないだろう。なにせ、本書の中ではようやくアフガニスタンでタリバン政権が崩壊し、イラクではまだフセインが健在なのだ。生き馬の目を抜くような時代なので、本当に最新の情報が知りたい方は別の本を手に取るのが良いのではないか、と思った。

 あと、個人的には、中東が金融工学を発達させたこと(小切手を表すチェックなどの単語にその歴史が見える)や、なにより科学技術について触れられていないことが残念だった。歴史部分が概説に留まっている以上、止むを得ないのかもしれないが・・・・・・。
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その他歴史 | 2010/03/08(月) 23:55 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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791冊目 遺留品
遺留品 (講談社文庫)遺留品 (講談社文庫)
(1993/01/07)
パトリシア・コーンウェル

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評価:☆☆☆☆


 『検屍官』で華々しいデビューを飾ったパトリシア・コーンウェルの2作目。今作では、連続するカップル殺人の犯人を検死官ケイ・スカーペッタが追う。

 連続するカップル殺人では、レイプの痕跡は無く、しかも遺体が見つかるまで時間を要していることから、検死官にも犠牲者がどうやって殺されたのか、判別しがたい状況である。しかも、不可思議なことに、警察やFBIが非協力的であり、情報を隠しているようなのだ。

 そんな中で発生したのは、政府有力者の娘とそのボーイフレンドの行方不明事件。この難事件をケイはどう解決していくのか。

 前作同様、緻密なプロットで、一気に読ませられる。主人公にしても、周囲の人々にしても、美点も欠点も持つ普通の人びとで、その点もしっかり書けているのが凄い。なんというか、最近の日本の若手推理小説家に足りないのがそこだと思っているので安心して読める。

 このシリーズ、まだまだあるので続きが楽しみだ。
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推理小説 | 2010/03/05(金) 23:44 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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790冊目 不思議の国のエリコ
不思議の国のエリコ (文春文庫)不思議の国のエリコ (文春文庫)
(1987/09)
楠田 枝里子

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評価:☆☆


 科学好きである、楠田枝里子さんのエッセイ。

 虹に雌雄があることを紹介しつつ虹のメカニズムを説明してくれたり、鏡が入れ替えているのは左右ではなく前後だと書くついでに自分と鏡の付き合い方を書いてみたりと、話題が豊富。

 なにより、著者本人が生きているのを楽しんでいる雰囲気が伝わってくるのが魅力だろうか。その楽しみの中に科学が包含されているような印象を受けた。

 科学が好きなことはとてもよく伝わってくるのだけれども、どうしても書き方に違和感を感じざるを得ないところがあり、楽しめない点が少なくなかった。生物が負のエントロピーを持つと言われる、なんてことを書いちゃうわけだけど、エントロピーが常に増大するのは閉じられた系全体の話で、系の中の部分はエントロピーを減少させることが可能である。例えばエネルギーを加えることで秩序を作り出す麻雀なんかがその一つだ。

 楽しい点はあれど、粗が目に付いてしまったのが残念。
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エッセイ | 2010/03/02(火) 23:32 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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