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Author:Skywriter
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682冊目 “文学少女”と死にたがりの道化
“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)
(2006/04/28)
野村 美月

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評価:☆☆☆


 タイトルに惹かれて購入してみた。

 良質のライトノベルというか、文学案内というか、なんとも位置づけが難しい。

 物語の書かれた紙を食べてしまう”文学少女”天野遠子と平穏と平凡を愛する男子高校生、井上言葉。そんな二人は文芸部で怪しげな活動を繰り広げている(井上が紡いだ物語を天野が食べてしまうという)。そこに持ち込まれたのは恋文の代筆。って、それを代筆してもらってどうする。ともあれ、二人が取り組むことになったのは孤独な心の嘆きであった。

 文学少女だけのことはあり、本書では太宰治の著作がいろいろと取り上げられている。私が知っているのは『走れメロス』くらいで、それもかの傑作手袋を買いに走れで全文というか半分というかを読んだに過ぎないわけで、太宰の世界は全然知らない。だから、人間失格の暗い人というイメージを払拭してくれたのは収穫かな。

 ただ、感情がどういうものか分からない、というような感じのことが取り上げられているけれども、これは多分自意識過剰な高校生くらいなら嵌ることがあるシチュエーションかもしれない。ついでに、この設定を見たとき、アスペルガー症候群?と思ってしまった私には文学的な素養なんてちっともないことが痛感されたのは内緒。

 このシリーズ、この調子で色々な作家を取り上げて居るようなので、また手に取ってみるかもしれない
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その他小説 | 2009/06/29(月) 23:28 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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681冊目 地球を斬る
地球を斬る地球を斬る
(2007/06)
佐藤 優

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評価:☆☆☆☆


 外務省のラスプーチンと呼ばれ、鈴木宗男と共に失脚し現在起訴休職中の著者による国際情勢ウォッチ。『フジサンケイ ビジネスアイ』で連載された記事を集めたため、一編一編は短いのだが、短さを感じさせない迫力がある。

 行間を読む、という点ではこれほど素養を持つ人も少ないのではないだろうか。なにせ、ソ連駐在時に”真実”を名乗るくせに本当のことなどこれっぽっちも書いてないプラウダを読み続け、そこから政権の本音を探ろうとし続けた人物だ。だから、今でも秘密のベールの奥に横たわる各国の真の思惑を公開情報から読み取るのはお手の物なのだろう。

 北朝鮮、中東情勢、そしてお得意のロシア情勢、これらの裏のインテリジェンス。自らの経験や知識を活かして一般読者に分かり易く語りかける腕前はまさに圧巻。冷徹な外交ゲームのルールをこれでもかと開示してくれている。

 著者の見解が必ずしも正しいというわけでは無いだろう。しかし、それは限られた情報から相手の意図までをも見通そうという営みにはどうしても付きまとうこと。なので、こうした知を積み重ねて、最適と思われる手段を探っていかなければならないのではなかろうか。情報との付き合い方を考えさせてくれる貴重な本。今後も著者からは目が離せなさそうだ。
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ノンフィクション | 2009/06/27(土) 23:08 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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680冊目 世界の中国人ジョーク集
世界の中国人ジョーク集 (中公新書ラクレ)世界の中国人ジョーク集 (中公新書ラクレ)
(2008/07)
鈴木 譲仁

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評価:☆☆☆


 中国。偽ディズニーランドに代表される偽物天国、毒入り餃子や手抜き工事といったカネのためなら何でもありの国。この国の実像を探ろうとしても厳しい情報統制のために情報すら足りない。強国の一画でありながら、他国とは異質な雰囲気が溢れている。

 そんな異様な国を、正面から批判するのではなく笑い飛ばしてしまおう、というのが本書。というか、あの国は本当のことがジョークっぽいこともあるのだけれど。

 本書からは中国の余りにも悲惨な現状が溢れてくる。抑圧される人々、腐敗する権力、蔓延する拝金主義。いくら過渡期とはいえ、見過ごすことの出来ない状況が現出している。それを深刻に語るのばかりが芸ではない。形を変えた批判として、ジョークを使うのは有効な手段かもしれない。

 ただ、ジョークとしてはどうだろうか。ジョークはやはり笑えないといけない。その上で、笑いの中に毒を混ぜるのが上質なジョークでは無いだろうか。例えばソ連のブラックジョークは、酷い現実を突き放して見ることで笑いに転化してしまう。この手の笑いは権力側にとって危険極まりない。だからソ連ではブラックジョークは隠れたところで楽しまれてきたのである。

 残念なことに、本書に載せられているジョークには、こういった突き放した目が感じられない。ジョークというよりも、皮肉の領域に留まって居るように思えてならないのだ。中国での長年の体験から問題を炙り出しているところは高く評価できるが、タイトルにやや偽りあり、というのが実感だ。
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ノンフィクション | 2009/06/25(木) 23:37 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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678冊目 たそがれゆく日米同盟―ニッポンFSXを撃て & 679冊目 なぜ、日本は50年間も旅客機をつくれなかったのか
たそがれゆく日米同盟―ニッポンFSXを撃て(新潮文庫)たそがれゆく日米同盟―ニッポンFSXを撃て (新潮文庫)
(2006/06)
手嶋 龍一

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なぜ、日本は50年間も旅客機をつくれなかったのか (だいわ文庫)なぜ、日本は50年間も旅客機をつくれなかったのか (だいわ文庫)
(2008/03/10)
前間 孝則

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評価:☆☆☆☆


 たまたま連続してFSX計画の本を読んだ。片方は問題の最中アメリカに赴任していたジャーナリストとして、もう片方は戦後の飛行機開発に携わってきた技術者として。

 FSXとは、日米が共同で開発に当たった日本の次世代戦闘機のことである。当初、日本が独自で開発しようとしたため、多くの防衛関係者にとっては将に悲願の計画だった。つまり、敗戦後初の独自開発となる戦闘機となるはずだったのだ。ところが、そこにアメリカが横槍を挟んでくる。日本の独自開発は許さない。その確固たる意思を顕わにして。

 『たそがれゆく日米同盟』の方は、将にこのFSXが日米共同開発となった経緯を掘り下げている。これを見るとアメリカ側の焦慮が相当なものだったことが伝わってくる。アメリカは日本をはっきりライバルと見做しており、独自開発で力を付けさせたくなかったというのだ。彼方から見れば、日本は国を挙げて戦闘機開発に血道を上げている、ように映るらしい。

 一方の『なぜ日本は50年間も旅客機をつくれなかったのか』では、日本の行政がどれほど航空機産業に力を入れてこなかったか、その結果としてどれほど日本のメーカーには力が無いのかが赤裸々に語られている。技術者だった立場だからこそ身を持って知った政府資金の少なさ・使い勝手の悪さをしっかり書いている。恐らく、日本で飛行機の開発に当たっている人々の実感としてはこちらが圧倒的に正しいのだろう。そして、客観的に見た場合の技術力も。

 しかし、前者でアメリカの見当違いを笑うわけには行かない。あちらとしては正当な危惧なのだから。『たそがれゆく日米同盟』では、FSX開発で垣間見られる日米同盟の軋みに焦点が当てられている。そこには日米の、日本の技術力への温度差もある。そういう点で、本書の指摘は大きい。

 FSXがどのような目的で開発され、日米がどのような思惑を込めたか。この2冊を読むことで広い視点を持てたように思う。勿論、『なぜ日本は~』はまず旅客機についての話であって、FSXはそのおまけとして語られているに過ぎない。しかし、日本の技術力がなぜこのレベルなのかを知るのには丁度良く、そういった意味でも話の広がりを追える貴重な機会だった。
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ノンフィクション | 2009/06/23(火) 22:58 | Trackback:(0) | Comments:(2)

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677冊目 日本の戦時下ジョーク集 満州事変・日中戦争篇
日本の戦時下ジョーク集 満州事変・日中戦争篇 (中公新書ラクレ)日本の戦時下ジョーク集 満州事変・日中戦争篇 (中公新書ラクレ)
(2007/07)
早坂 隆

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評価:☆☆☆☆☆


 日本人とジョークの組み合わせは、海外の人から見れば無関係のように思われるかもしれない。しかし、テレビにはお笑い番組ばかりが氾濫する現状から見るとそうではない、といきなりの指摘。多分、日本人のジョークは教養としてのものじゃなくて、内輪で愉しむものなのだろう。

 それはともかく、ジョークを愉しむ民族なのは何時からか。著者は神話の時代からだと指摘する。天照大神が天岩戸に隠れてしまったのは、ウズメの滑稽な踊りによる笑いが終わらせた、というのが根拠。確かに。

 お笑い好きの民族だから、今では暗い時代と一括されてしまう戦前・戦中にもジョークはあったのである。そんな意外な状況でのジョークを集めたのが本書。真面目な本からは伝わってこない、したたかな国民の姿が垣間見えて面白い。

 この手の本を読むと、人間って変わらないなあ、と思う。例えば、こんなジョークが紹介されている。

先生 「さて、皆さん、皆さんの中で、今までに、誰が一番、従順でしたか?そして、誰よりも、よくお母さんのいいつけを守られたのは?」
児童 「はい、先生、それは、うちのお父さんです!」


 なんと、本書が引用するこのジョーク、昭和10年1月の『サンデー毎日』に載ったという。今から70年以上も前の人もやっぱり家庭では妻に怯えていたというのが分かる。てか、あんな恐ろしい生物を恐れないのは危機意識の無い愚か者ですよ、ええ。父権の失墜だとかなんとか言われるけど、そんなことは無い。

 世相が暗くなろうとも笑いを愛した日本人、というのは意外な発見だった。そう思ってしまうところが、一面的な歴史の見方ばかりが先行してしまっているということなのだろう。笑いながらそんなことを思った。
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未分類 | 2009/06/21(日) 17:01 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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675 & 676冊目 壬生義士伝 上下
壬生義士伝 上   文春文庫 あ 39-2壬生義士伝 上 文春文庫 あ 39-2
(2002/09)
浅田 次郎

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壬生義士伝 下   文春文庫 あ 39-3壬生義士伝 下 文春文庫 あ 39-3
(2002/09)
浅田 次郎

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評価:☆☆


 雪の大坂。南部藩蔵屋敷に満身創痍の侍が転がり込んできたのは、鳥羽伏見の戦いの後のことである。京で暴れまわった新撰組の隊員、吉村貫一郎。脱藩して新撰組に加わった男である。恥じも外聞もなく命乞いをする吉村に、しかし差配の大野は切腹を命じるのだった――。

 家族へカネを送るためにどんな仕事も引き受け、それが元で蔑まれることもある。しかし、決して己を曲げることはしなかった。しかも、侍でありながら常に優しさを忘れなかった吉村は、なぜ切腹を命じられなければならなかったのか。また、なぜ大野は切腹を命じなければならなかったか。立場の違う複数の人々の語りの中に、埋もれた真実が甦る。

 登場人物の設定の細かさには脱帽もの。主人公の吉村の独白と、吉村縁の人物が語る過去を交互に織り交ぜることで、悲劇の隊士の姿を切々と描き出している。この描写の細かさには本当に脱帽した。切腹の命令や、以後の吉村家の話を含めて創作が多いようだが、創作を創作と感じさせないのは見事。

 で、本書を手に取るきっかけになったのは知人の勧め。そうでもなければ嫌いな新撰組(他にも赤穂浪士と白虎隊が嫌い)の本を手に取るわけが無い。で、手に取ったのだけれども、やっぱり新撰組は嫌だなあ。それと、泣かせようという意図が見え見えだとどうにも・・・・・・。というわけで、私には合わなかったが、人情ものが好きかつ時代劇が好きというなら楽しめるのではなかろうか。てか、どっちも好きじゃないなら読んじゃいけなかったね、うん。

 人情話としては面白いのだけれども、好き放題狼藉を働いた集団のメンバーの一員をわざわざ美化しようというのが分からず、個人的な評価は高くない。それでも人情話が好きな方には堪らない作品なのでは無いだろうか。
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その他小説 | 2009/06/19(金) 23:14 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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674冊目 アインシュタインの宇宙
アインシュタインの宇宙 (朝日文庫)アインシュタインの宇宙 (朝日文庫)
(1992/08)
佐藤 文隆

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評価:☆☆☆☆


 本書は幾つかの章に分かれている。章ごとに随分雰囲気が違うため、雑多な印象を免れることは出来ない。著者はアメリカのアラン・グースと同時期に(ただし別々に)インフレーション宇宙論を唱えたことで知られる。

 宇宙が膨張しているという観測結果から必然的に導かれたのがビッグバン宇宙論である。ところがビッグバン宇宙論では説明の付かない事実が明らかになってしまう。具体的に言えば、地平線問題。これは、宇宙のある方向とその反対側が全く一様であることが問題とされている。というのは、ビッグバン宇宙論では広がりつつある空間の端と端で情報の共有ができなかったはずなので、どちらを向いても均一になる時間が無いはずなのだ。インフレーション宇宙論は、このビッグバン宇宙論の弱点を救うべく考え出されたものである。(そのインフレーション宇宙論も様々な問題が指摘されているのだが)

 この個人的にも関わることになったインフレーション宇宙論は勿論のこと、前提となるビッグバン宇宙論がどのように研究されてきたかがかなり詳しく記されている。特に、宇宙を解明するための最大の武器である相対性理論成立の意義や、そこから何が予想され、何が発見されてきたかが語られているので、宇宙論に興味がある方にはたまらない構成ではないだろうか。

 ビッグバンの直後に何が起こったか。ブラックホールとはどのようなもので、どのように振舞うのか。量子力学から見たら宇宙はどのような姿をしているのか。話題は多く、知的好奇心を刺激される。

 加えて、宇宙論の発展に寄与した科学者の功績や、自身が宇宙論に関わることになった経緯など、科学者のエピソードも多いのも魅力の一端を成している。特に日本の科学者がどう関与してきたかが分ることは嬉しい。

 前述したとおり雑多な印象は拭えないけれども、宇宙論への興味を喚起するという点では文句無いと思う。古い本であり、最新事情を把握できない欠陥はあるが、それでも読む価値があるといえるだろう。
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素粒子・宇宙論 | 2009/06/17(水) 23:40 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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673冊目 がっかり力
がっかり力 (アフタヌーン新書 001)がっかり力 (アフタヌーン新書 001)
(2009/04/09)
本田 透

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評価:☆☆☆

 大切なのはがっかりすることなのではないか。というと逆説的だが、著者はがっかりすればこそ、がっかりを克服するために努力できるのではないか、と説く。では、がっかりの逆は何かといえば、カリカリ。がっかりを克服するためにカリカリするわけだけど、カリカリしすぎるとそれもダメなんではなかろうか、というわけです。

 で、プロ野球だとか映画だとか歴史だとか恋愛だとか、様々なネタの中にがっかりを見出していく。例えばイチローを認めなかった土井を、巨人のやり方に従わせようとカリカリ、と一刀両断。非モテのがっかりに関しては北村透谷を持ち出してやっぱりがっかりしてしまう。

 北村透谷という人物は、恋愛至上論をぶち上げて恋愛結婚をしてみたのは良いけれども、現実に気がついて自殺しちゃったヒト。結婚生活はそんなに良いものじゃない、って現実を見ていなかったらしい。でも、北村の悲劇は忘れ去られても恋愛至上主義は残ってしまったわけで、それこそがっかりな歴史になってしまったわけです。

 本書が一番面白いのはこの辺りのくだり。なにせ、著者は『電波男』(紹介記事)で名を轟かせている通り、非モテについては考察を深めている。自虐を交えつつ、なかなか笑える作りにはなっていると思う。でも、『電波男』の勢いには敵わないかな。
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未分類 | 2009/06/15(月) 23:36 | Trackback:(0) | Comments:(2)

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672冊目 まれに見るバカ女との闘い
まれに見るバカ女との闘いまれに見るバカ女との闘い
(2005/06/01)
別冊宝島編集部

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評価:☆☆

 知能の高いバカの壁、というので、私としては上野千鶴子のような人物が批判の俎上に乗せられているのだろうと思った。その私の想像は、一部は当たったが一部は大外れ。

 本書は大きく4つに分かれている。1.マドンナ政治の壁、2.女流ブンカ人の値打ち、3.フェミニスト妄言録!、4.バカ女の事件簿、である。また、各章に小論として幾人かの著名人が取り上げられている。

 例えば、第一章の上野千鶴子のように学者であるとか、岡崎トミ子のように政治家であるというのであれば批判されるのは分るし、こういったタイトルの本に纏められるのは理解できる。しかし、そこに宇多田ヒカルやら藤原紀香が混ざってくる、となると雰囲気は怪しくなってくる。

 数少ない読み応えのある記事は、田嶋陽子や岡崎トミ子(韓国での反日デモに参加した民主党議員!)といった噴飯ものの人物への批判、長谷川三千子、岡本明子によるフェミファシズムの批判などであり、それ以外はどうにも難癖をつけて溜飲を下げているだけのように感じられてしまう。

 また、私としては大月隆寛、中宮崇両名の文章がどうにも下品すぎて好きになれなかった。特に大月は、自称あたし、二人称にあんたを使うなどの、これを関係者以外に見せて良いレベルなのか疑問である。勿論、書いてあることと表現手法は別問題という話もあるが、過激な表現で耳目は引き寄せられるかもしれないが反感を持たれずには済むまい、と思わされる。それこそフェミの人々がやるように。残念なことに大月はかなりの項を担当しているためマイナスが多め。

 フェミニズムの行き過ぎた主張を冷徹に批判することには大いに価値があると思う。しかし、このようなやり方では、狙いとするフェミ批判の前に反発ばかりを招いてしまうのではないだろうか。論者の質を高めて欲しいものである。
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未分類 | 2009/06/14(日) 17:09 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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671冊目 ユダの福音書を追え
ユダの福音書を追えユダの福音書を追え
(2006/04/29)
ハーバート・クロスニー

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評価:☆☆☆☆☆


 ユダといえば裏切り者の代名詞である。僅かなカネと引き換えに、キリストを売り渡して処刑させた、キリスト教史上最大の悪人。ユダを擁護する人など誰もおらず、ダンテがユダの地獄で永遠に苦しむ姿を表現したように、ユダの評価はマイナスでしかありえない。

 ところが、ユダは裏切りものではなかったと主張する書物が、歴史の奥から忽然と姿を現したのである。それこそ、『ユダの福音書』。初期キリスト教の時代に書かれたこの知られざる福音書によれば、ユダはキリストの望みを叶えるためにキリストを官憲の手に引渡した、とされる。その辛い役割を果たすことになるユダは、むしろキリストの友人であり理解者であった。

 この衝撃的な書物の発見から内容の理解までには実に長い時間が必要だった。本書は福音書が辿った運命と、明かされた新たなキリストとユダの像を余すことなく伝えている。発見されたユダの福音書が辿った数奇な運命は、それだけで小説になりそうなほど波乱に満ちている。そこに加えて異端とされたグノーシス派の教義とユダの福音書の内容が明らかにされている。

 勿論のこと、ユダの福音書に書かれていることが絶対的な真実というわけではないだろう。ユダの福音書自体、グノーシス派によって作られたものであり、実在の人物が行った実際の行動を正しく書いているのではないからだ。それでも、初期のキリスト教内において正統派と全く意見を異にする論があり、ユダを高く評価する人々が存在したということは知的好奇心をくすぐってやまない。

 歴史に興味がある人なら一気に引き寄せられる、素晴らしいノンフィクションと思う。

 本書執筆時において、まだユダの福音書の復元・解読は完了していない。今後をフォローするのが楽しみである。
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その他歴史 | 2009/06/12(金) 22:19 | Trackback:(1) | Comments:(0)

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670冊目 27人のすごい議論
27人のすごい議論 (文春新書)27人のすごい議論 (文春新書)
(2008/06)
『日本の論点』編集部

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評価:☆☆☆


 本書は『日本の論点』で反響の大きかった27本の論文を集めたものである。『日本の論点』が論じる範囲の広さを反映して、本書でも多彩な人物が様々なことを論じている。目次からその内容を眺めるだけでも裁判員制度、外来生物、ジェンダー、成果主義、リサイクル、従軍慰安婦、中国との付き合い、少子化、ひきこもり、日本語の乱れ、靖国問題と、論じられるべき問題の多さに否応なく気付かされる。

 これら問題の中でも、とりわけ反響が大きかったものが集められているということで、一定以上のレベルが確保されていることもあり、ニュースなどで触れられる大きな話題のほとんどを網羅しているのではないか。

 但し、これらの論点というのは項目からも明らかな通り、政治の領域の話である。例えば、本書では消費税について論じられており、消費税が平等な税だという立場からと、むしろ格差を拡大するという立場の両側から論じられている。どちらが正しいのか。これには実のところ正解は無い。どちらの道を歩むのが自分の望む将来に繋がるのか、だ。消費税の論が二つ並んだ後に解説があるのだが、そこにはこうある。

 たしかに、広く薄く課税する消費税は、だからこそ「公平」とされている。しかし、どんなに貧しい人も、最低限の消費はしなければ生きていけない。そうした消費者にも網をかける税制を「公平」と考えるかどうかは、金持ちからより多くとる累進課税を「公平」と考えるかどうかと同様、国民の価値観の問題であろう。

 政治に絶対的な正義などありはしないのだから、大事なのはそれぞれの論の前提となる事実を正しく把握することと、その事実に対して社会がどうあるべきかを明確に示せることではないだろうか。その訓練として、本書は役に立つと思う。
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未分類 | 2009/06/11(木) 23:48 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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669冊目 男はどこにいるのか
男はどこにいるのか男はどこにいるのか
(2007/04)
小浜 逸郎

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評価:☆☆☆


 急進的なフェミニストの主張に首を傾げた事のある人は少なく無いだろう。その多くは女性なのだが、性差は作られただの男性支配の歴史だの、虐げられた女だの、といった主張に加えて、脳科学が明らかにする男女差ですら否定しようとする姿は、相対性理論をユダヤの科学として否定したナチスドイツ、ダーウィンの進化論をマルクス主義的に間違っているとしたソヴィエトなどを思い起こさせる。このような過激な主張のお陰で、急進的なフェミは女性からも見捨てられている始末である。

 本書ではこの過激なフェミニズムに対しての批判がなされている。いずれも極端に触れることがなく、女性は○○な性質を持つだとか、女性はかくあるべきだ、などといった画一的な議論に走ることなく、生活実感に結びついた批判をしているので、ほとんどの男性と少なからぬ女性に受け入れられるのではないだろうか。

 私はフェミニズムに対しては批判的ではあるが、保守主義者ではない。というのは、フェミニストが主婦を男の奴隷だとかなんだとかと難癖を付けるのは、女はすべからく過程に入るべきだという保守と同じくらいどうしようもない。フェミも保守も、女性総体を彼らのイデオロギーに全て入れ込もうとするところが私には気味が悪くて仕方が無いのだ。目指すべきは、男性だからとか、女性だから、といった理由で才能のある個人が望む進路を妨げられない社会ではないか。

 夫婦のあり方は夫婦の間で話し合って互いの満足できる道を探るしかない。共働きをするのも良し、男性が家庭に入るも良し、女性が家庭に入るも良し、である。

 そういった立場から、本書の穏健な立場は共感をもって読むことが出来た。

 初期のフェミニストの努力によって、社会的に成功したい女性が働ける道が拓かれてきた事そのものは高く評価する。しかし、彼女らの限界はそこにあって、社会が変わりつつあるのに主張は千年一日が如くに変わらないところである。フェミも保守も、多様な女性の要望を掬い上げることに失敗しているのではないかと思わずには居られない。加えて、一部の脳科学を元に男女の差を声高に言い立てる勢力も。

 男女の間に生物学的な差があることは明白である。しかし、その差が絶対的なものでもないこともまた明白になっている。これをフェミは前提にできないところに限界がある。悲しむべきことに、本書はこういった生得的な差についての科学的な議論には踏み込んでいない。ために、議論はどうしても「私はこう思う」というスタンスに終始してしまっている。それではフェミの立場と大差が無いのである。そこが実に惜しまれてならない。
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未分類 | 2009/06/09(火) 23:52 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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668冊目 太平洋戦争 日本の敗因〈3〉電子兵器「カミカゼ」を制す
太平洋戦争 日本の敗因〈3〉電子兵器「カミカゼ」を制す (角川文庫)太平洋戦争 日本の敗因〈3〉電子兵器「カミカゼ」を制す (角川文庫)
(1995/07)
NHK取材班

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評価:☆☆☆☆☆


 日本を敗戦に追いやった科学技術といえば、原子爆弾が思い浮かぶ向きも少なくないだろう。しかし、1945年の春には日本が戦争を継続する力は残っていなかった。後は降伏時の条件を少しでも有利に出来るよう、一度勝利を挙げることだけが目的になっていたのだ。しかし、ご存知の通り、日本は遂に戦場における勝利を手にすることができないまま敗北した。である以上、日本を敗北に追いやったのは原爆ではない。

 では物量なのか。勿論、それはある。しかし、国対国では圧倒的な物量差があったとしても、個々の戦場においては物量差が少ない場面も生じたのである。それが、マリアナ沖海戦。近代海戦を支配する航空戦力で比較すると、アメリカは空母15隻に艦載機956機、対する日本は空母9隻に艦載機473機、加えて島嶼に配置されている450機が加わる。物量的にはほぼ互角、日本が地の利を活かせるのを考えれば日本が有利と言っても良い。

 ところが、戦端が開かれると同時に、戦いはワンサイドゲームの様相を呈する。次々と撃ち落される日本軍機、対してアメリカ側の被害はほとんど無いに等しい。お陰で”マリアナの七面鳥射ち”などと称されるほどの惨敗を蒙ることになる。

 アメリカはどうして大勝できたのか。そこには、レーダーの存在がある。アメリカ軍は、日本軍機の接近をレーダーで把握しており、的確な防御体制を築くことが出来た。そしてもう一つは近接信管である。これは、機体の側まで行けば炸裂する砲弾であり、防御範囲を大幅に広げることに成功したのである。

 二つの秘密兵器は、しかし日本でも開発が進められていた。日米の違いは、この技術開発をどこまで本気でやったか、ということである。アメリカがレーダーを決戦兵器として重視したのに対し、日本はレーダーを認めなかった。日本軍がレーダーを拒否した理由は二つ。一つは簪みたいなもの付けられるかというもの。もう一つは、防御兵器に頼るなどといった軟弱なことはできないというもの。いずれもまともな議論とは言い難い。

 技術的な優劣を精神論によって拒否する悪癖によって、日本は敗北への道を進んだといって良い。科学や技術によって世界が変わろうとしているのを認識できない、感状論ばかりが先走る愚かな道を歩んでしまったものだ。本書はこの間の経緯が余すことなく記されている。70年も前の話ではあるが、現代社会ににおいても通用する教訓が幾つもあることに慄然とさせられる。本書のような貴重な本が埋もれて行かないよう、願わずに居られない。




 本書を読んでいて思い浮かんだのが凌辱系エロゲー、製造・販売禁止へというニュース。エロゲーが強姦を生むという合理的な理屈は無いどころか、統計的な関連すら存在しない。あるのは、”こういった気持ち悪いものは規制して欲しい”という、それこそ気持ちの悪い精神論に過ぎない。こういう議論の際にあっても統計や社会学を活かす社会になって欲しいと思わずには居られない。
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太平洋戦争・二次大戦・現代史 | 2009/06/08(月) 23:57 | Trackback:(0) | Comments:(13)

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667冊目 原爆を投下するまで日本を降伏させるな――トルーマンとバーンズの陰謀
原爆を投下するまで日本を降伏させるな――トルーマンとバーンズの陰謀原爆を投下するまで日本を降伏させるな――トルーマンとバーンズの陰謀
(2005/06/01)
鳥居 民

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評価:☆☆☆☆


 刺激的なタイトルである。日本のポツダム宣言受諾は以下の流れを取っている。

1.ポツダム宣言発表
2.天皇制の言及が無いため日本政府はこれを黙殺
 (これを拒否と取られるのは当然)
3.広島にウラン型原爆投下
4.ソ連参戦
5.長崎にプルトニウム型原爆投下
6.天皇制維持が示される
7.ポツダム宣言受諾

 天皇制維持に関する項目は知日派のグルーがポツダム宣言の草案時点で入れていたのが一端削除され、原爆投下後に復活を遂げている。合理的に解釈しようとすれば、どうしてもトルーマンが日本に原爆を落としたかったのは否定のしようが無い事実となるだろう。

 では、なぜトルーマンは原爆を落としたかったのか。理由としては以下が挙げられる。

1.ソ連との対立が予期されていたため、戦後のパワーバランスを有利にしたかった
2.手に入れた原爆を実地で実験したかった

 これらのうち、2はかなりの説得力を持つ。というのは、アメリカはわざわざウラン型とプルトニウム型を一発ずつ使用しているためだ。おまけに、戦後の支配時代には被爆地への医師の派遣を禁じるなど、原爆で死んでいくということを冷徹に観察したことも知られている。

 本書はトルーマンが原爆を投下するという意思を強固に持ち、ために原爆を投下するまで日本を降伏させなかったと指摘する。内外の多くの資料を当たっている点は特筆すべきだろう。

 ただ、本書を読んで、著者の意見を全面的に受け入れられるかというと、それも疑問が残る。というのは、推測が多いのである。ノンフィクションであっても、事実と事実を繋ぐのは論理や著者の想像であろう。本書には論理あるいは想像に疑問が発生する余地があるように思われた。

 ただ、著者は自分の想像の部分はそう明示し、事実は事実として論じることで、読者側に事実と推測の区別が付くようにしているところは大きなメリット。事実を元に自分で考える良い機会になると思う。
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太平洋戦争・二次大戦・現代史 | 2009/06/06(土) 22:34 | Trackback:(0) | Comments:(2)

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666冊目 ナンシー・アンドリアセン―心を探る脳科学
ナンシー・アンドリアセン―心を探る脳科学 (NHK未来への提言)ナンシー・アンドリアセン―心を探る脳科学 (NHK未来への提言)
(2007/11)
ナンシー アンドリアセン吉成 真由美

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評価:☆☆☆☆


 ナンシー・アンドリアセンは元々、英文学を学び、文学博士号まで取っている。ところが出産時に産褥熱に罹った後、医学の道を歩むことを決めたという。そして、そのときから脳を研究したかったそうだ。

 幸いなことに、彼女が脳研究を志して以降の技術の発達は凄まじく、CTやMRIといった、生きた脳を観察する機会に恵まれていくことになる。その脳科学の中でも、彼女が専門に選んだのは分裂病。

 そんなバイタリティ溢れるアンドリアセンがアルツハイマー、精神分裂病、ADHD(注意欠陥・多動性障害)、PTSD(心的外傷後ストレス障害)といった脳の問題の最先端を案内してくれる。小冊子ということもあり、細部には踏み込んでいないので、脳科学に興味を持ち始めた方には格好の入門書になるのではないだろうか。

 特に、専門である分裂病に関しては、分裂病の養父母に育てられた養子は創造性が豊かになる傾向がある、などの事実は意外で、人間の才能に対して環境がどのような影響を与えるのかを考える良いきっかけになるのではないだろうか。

 脳科学の面白さのさわりを上手く伝えてくれる本だと思う。

 なお、分裂病に関心のある方はちょっと前に紹介した『天才と分裂病の進化論』も是非読んでみて欲しい。
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医学・脳・精神・心理 | 2009/06/04(木) 23:05 | Trackback:(1) | Comments:(0)

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665冊目 涼宮ハルヒの憂鬱
涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)涼宮ハルヒの憂鬱 (角川スニーカー文庫)
(2003/06)
谷川 流いとう のいぢ

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評価:☆☆☆


 mixiのコミュニティでお勧めのラノベに挙げていた方が複数いたためどんなものかと手に取ってみた。

 高校入学初日、主人公は破天荒な同級生、涼宮ハルヒに巡り会ってしまう。自己紹介からして振るっている。

 「東中出身、涼宮ハルヒ。ただの人間には興味ありません。この中に宇宙人、未来人、異世界人、超能力者がいたら、あたしのところに来なさい。以上。

 そんな謎の少女の気まぐれに巻き込まれることになった主人公の運命は如何に?

 ハルヒというキャラがしっかりしていることに加えて、ストーリーは意外とSFしている。軽いノリで一気に読める、元ラノベ読み(20年近く前)には懐かしい雰囲気の作品だった。


 というわけで、メディアミックス化されて大人気の本作だが、なんというか、私のような皮肉屋おっさん視点では売れる要素てんこ盛りで、ちょっと露骨過ぎるかなあ、といったところか。活動的で可愛い女の子に振り回される、なんてのは非モテな若い男性向けで、服飾的な話としてもバニーさんあり看護婦さんありメイドさんありと男心をくすぐる。そういう点も含め、計算され尽くしていると思う。
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SF・ファンタジー | 2009/06/03(水) 23:25 | Trackback:(0) | Comments:(2)

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664冊目 一神教の誕生―ユダヤ教からキリスト教へ
一神教の誕生―ユダヤ教からキリスト教へ (講談社現代新書)一神教の誕生―ユダヤ教からキリスト教へ (講談社現代新書)
(2002/05)
加藤 隆

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評価:不能


 ええと、さっぱり分りませんでした。

 本書はユダヤ教からキリスト教という、一神教が誕生する過程を追いかけている。ユダヤ教が当初は多神教であったことは知っていたが、その理論的な背景は知らなかったので、必然的にどうして複数の神を持っていた宗教が一神教へと変わって行ったのかは知らなかった。そこに神学の立場から答えを与えてくれている。

 ところが難解すぎて理解できないというか、一神教に興味が無さ過ぎて分からないというべきか、理屈の部分がとにかくさっぱり分らない。

 というのも、私のように単純な人間は、証拠があって論理的な説明があって、その説明が他の事も説明できるかといった考え方をするわけですよ。所謂、理系的な考え方というやつ。

 神学はそんなものではない。そもそも神が存在するという物理・化学的な証拠なんて一切証拠がなく、従って神に関する全てのことは抽象的でなくてはならない。抽象的なものを論理だって説明するというのは大変なこと。なにせ、抽象的なことを抽象的な論理で結果も抽象的というわけだから。

 なので、全編ほぼ理解はできなかった。

 しかし、違和感は感じざるを得ない。神学って、結局はディベートで、絶対的に正しいことなんて無いと思っている。そもそも神なんてものが存在しないのだから仕方が無い。そこでどれだけ議論を巡らせても、超オタッキーな、深さはあっても意味が無い論争ごっこにしかならないのではないか。

 理論だか論理だか知らないけれども、それらだって歴史的な宗教形態を説明するためだけに掘り下げられただけの代物で、それは普遍性のある説明ではありえない。しかも、これらの議論は神学に携わる人にしか意味が無くて、実際の信者が何を求めて居るかということにも無頓着だったりする。だから、ご利益を与えてくれる神という概念が過去のものだとかなんとか理屈付けたとしても、実際の信者はそれには従わない。理論が現実を説明できないなら、そんなものは無駄である。

 学問として成り立つだけの需要はあるかもしれないけれども、どうしても展開される理屈を受け入れられなかった。多分、私が読者として適さないのが原因だろう。こういう抽象的な本でも面白い、と思えたらもっと興味の持てる分野が広がるのに、と思うとちょっと残念。
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未分類 | 2009/06/01(月) 23:27 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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