いちばん危険なトイレといちばんの星空―世界9万5000km自転車ひとり旅〈2〉 (世界9万5000km自転車ひとり旅 (2)) (2005/01) 石田 ゆうすけ 商品詳細を見る |
評価:☆☆☆☆☆
本書は7年半かけて自転車で世界中を巡った体験談を綴ったエッセイである。なにせアフリカ、ヨーロッパ、中東、旧ソ連、北米、南米と文字通り世界を駆け巡ったのだから、凄い体験が目白押しである。凄いの内容は良いものに限らない。そして、傍観者としては(過ぎてしまえばネタとして笑えるというレベルの)不幸話もまた楽しいもの。なので、読者としてはどの話も楽しめる、ということになる。
食べ物、飲み物、自然、遺跡、そしてそこに住む人々との出会いの数々を綴っているわけだが、美味しそうな食べ物や飲み物の話に加えてこれには当りたくないというゲテモノの話があり、いつか行ってみたい遺跡の話もあれば期待はずれでがっかりだった話もある。
こういった評価は当然個人的なものだから、べた褒めになることもあれば酷評になることもあるだろう。勿論、本書でもマイナス評価のところはあるのだが、表現の仕方が謙虚というか、なぜマイナス評価をすることになったのかをやんわりと書いているためこちらに負の感情が来ないのが良い。
なので、凄いトイレに遭遇して唖然とする様やら、親切な人々との触れ合いを読者が追体験して一緒に楽しめるようになっていると思う。旅行記としてもエッセイとしてもとても楽しい。いつか行きたいと思うところが一挙に増えてしまった。
なお、タイトルを見て分るとおり本書は二巻目にあたるわけだが前卷を読んでいなくても十分に楽しむことができるので、その点もご安心を。
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