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490冊目 確率と統計のパラドックス―生と死のサイコロ
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(2004/12)
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評価:☆☆☆☆


 残念なことに、人間はそんなに客観的な生き物ではない。本当に人間が客観的に判断できるなら宝くじなんて成り立たないだろうし、朝鮮半島への送金機関にすぎないパチンコ屋があれほど暴利を貪ることが可能にもなっていない。誰もが他人に降りかかる損は自分と無縁だとの根拠の無い自信を持ってしまうことが、これらを招いている。

 どうすれば世界を客観的に判断することができるのだろうか。その答えは、統計学にある。本書は統計学の発展の歴史を、数学者達の来歴と併せて紹介している。

 数式こそ出てこないが、かなり突っ込んだ話もしているので、一部の人は統計学の授業を思い出すかもしれない。しかし、取り上げている例がなかなかに面白いものが多いので読み物としても楽しめるようになっている。なぜ統計と確率がセットで語られるのかも分かるのは利点ではないか。

 ただ、パラドックスと銘打っている割にはパラドックスの紹介は少ないのが残念。それでも不思議に思える話題はある。例えばこうだ。

 子供が二人いることが分かっている人に、「男の子は居ますか?」と聞き、「はい」という返事を貰ったとする。この場合、もう一人の子供が女の子の確率はどれくらいか。答えは、50%ではない。67%になる。ところが、「上の子は男の子ですか?」と聞いて「はい」と言われた場合には、下の子が女の子の可能性は50%になる。うーん、面白い。

 医療の分野でどれほど統計が必要か、という点についてもかなりの紙幅を割いており、健康というものがどのようなものかと考えるのには役に立つと思う。
数学 | 2008/04/03(木) 23:01 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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