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454冊目 ロウソクの科学
ロウソクの科学 (角川文庫)ロウソクの科学 (角川文庫)
(1962/10)
三石 巌、ファラデー 他

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評価:☆☆☆☆☆


 マイケル・ファラデーという科学者、高校で理科系の授業を取った(あるいは取らされた)人には馴染みがあるはずだ。近代科学の発展期にあって、電磁気学や化学の分野で多大な貢献を成し遂げたことで知られている。

 彼は実家が貧乏だったために、小学校を卒業して13歳で働き始めた。それがたまたま大化学者ディビィの講演を聞き、科学の道に入ることになる。その後の活躍については科学史を漁れば最大級の科学者として詳しく取り上げられているのでその手の本を参照してみて欲しい。

 このファラデーは科学者としても大変に有能な人物だったわけだが、教育者としても惜しみなく力を尽くした。一般向けの講演を行い、化学実験を公開することで大衆に科学の面白さを伝えたのである。本書もまた、ファラデーが行った講演の貴重な記録である。

 ロウソクが燃えると何が起こるか。二酸化炭素と水ができる。では、二酸化炭素と水ができるというのはどうしたら分かるのか。ここを懇切丁寧に、しかも見た目に面白い実験を駆使するのが凄い。燃焼という誰もが目にする現象の裏に、どれほどの科学が隠れているのか、と感嘆する。

 話はどんどん広がり、大気圧や水素、炭素、酸素の性質、果ては生物がロウソクを燃やすのと同じことを体の中で行っていることまで知識が連鎖していく。

 科学に魅せられ続けたファラデーが、その面白さを生き生きと伝えている。本書が名著の誉れ高いのはやはり伊達ではなく、これから科学の分野に進む可能性がある全ての人に読んでもらいたいと思う。科学は、難しいものじゃなくて面白いものなんだ。きっとそう感じることになるだろう。
その他科学 | 2008/02/25(月) 22:47 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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