![]() | トリスタンとイゾルデ (竹書房文庫) (2006/10) ディーン ジョーギャリス 商品詳細を見る |
評価:☆☆☆☆
英雄物語といえば、昔から戦争か女か、はたまた戦争と女が絡むものと相場が決まっている。そして、周知の如く一番多いのは戦争と女が絡む物語だ。イリアスとか。そんなわけで、本書もご他聞に漏れず戦争と女の話。
アーサー王から題材を取ったものだが、本書はそれを更にハリウッド風味にした一品。
幼くしてアイルランド人に両親を殺されたトリスタンは亡き父の親友で命の恩人でもあるマークに忠誠を誓いアイルランド王への復讐心をたぎらせる。精悍な騎士として成長したトリスタンは、アイルランドの一行に攻撃を仕掛ける。しかし、フグ毒を塗った剣により傷つけられたトリスタンは死んだものと思われ、水葬に付される。
トリスタンが流れ着いたのはアイルランド。その彼を救うのがアイルランド王の娘イゾルデである。父王により政略結婚を強いられそうになっていたイゾルデはトリスタンと恋に落ちる。コーンウォール支配を企むアイルランド王の娘と、アイルランド王へ復讐心をたぎらせるトリスタンの恋の行方は・・・・・・
二人の数奇な運命の持ち上げ方はやはり上手い。全体的に漂うハリウッド臭が気にならないと言えば嘘になるが、運命的な出会いと破滅への道筋などはなかなかに面白い。ハリウッド仕立てではないトリスタンの物語を読んでみたくなった。
ただ、物語がイギリスなのに主君の妻に恋してしまうという辺りで三国志演義の董卓と呂布が被って仕方がない。三国志脳も困ったものです、ええ。
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