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312冊目 似せてだます擬態の不思議な世界
似せてだます擬態の不思議な世界

藤原 晴彦著

化学同人 (2007.1)

\1,575

評価:☆☆☆☆


 圧倒的多数の生物にとっては油断が捕食に直結する。特に体が小さく、力の少ない個体ほど犠牲になっていく。対抗策として多くの生物がR型の進化戦略、すなわち多数の子孫を生み出して、捕食され尽くされないようにする戦略を採る。

 しかし、それだけではまだ弱い。生物個体が生き残るための努力が払われている。まさに命がけで。その手段として有効なのが擬態である。

 たとえばナナフシ。植物の繊維にしか見えない外見を活かし、周囲に溶け込んで捕食者の目から逃れるのが戦略。シャクトリムシやミノムシ、カメレオンにカエルも同じように周囲の景色と区別がつけづらいようにしている。

 一方で、周囲に溶け込まなくても良い擬態もある。アゲハチョウの幼虫は4齢幼虫(脱皮の回数が3回まで)は鳥の糞にそっくりの外見をしている。これが5齢幼虫になると、幼虫が餌とする柑橘系植物の葉に近くなるから不思議だ。私の実家にはミカンの木があり、子供の頃はよくそこに居候を決め込んでいたアゲハの幼虫をつついてはあの臭いにやられたいたものだ。

 別のパターンの擬態もある。毒虫にそっくりの外見をすることで、自分は不味いぞとアピールするものだ。

 それどころか、捕食者の側が擬態を遂げることもある。ハナカマキリ(昆虫エクスプローラーで画像を見てもどこにいるか分からない)は見事なまでに花と同じ形状をしていて、騙されてやってくる被食者をじっと待つ。他には、他のメスそっくりの形をしたりフェロモンを出したりしておびき出されたオスを食べてしまうというものもある。

 一言で擬態と言っても実に多様であることが分かると思う。本書は奥の深い擬態の世界をやさしく教えてくれている。虫が苦手な人には逆効果かもしれないが、多くの図版があることでその擬態の見事さに感嘆させられる。ここまでで挙げてきた擬態には違った名前が与えられていて、それぞれに興味深い例がいろいろあることには生物界の進化の妙を思い知らされる。

 視覚だけではなく、あらゆる情報を使って生き残りを図る生物の努力には生物の奥深さが見えて面白い。熾烈な競争の結果が、事実は小説よりも奇なり、というほどの複雑さを生み出しているのだろう。昆虫は苦手だとか気持ち悪いなどと一刀両断せずに、複雑な世界を覗き込んでみたらきっと新たな知識を得る喜びに巡り会えるだろう。
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生物・遺伝・病原体 | 2007/04/27(金) 23:24 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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