ムーン グッチン著 / 上野 正彦訳
青春出版社 (2004.6)
\1,470
評価:☆☆☆
韓国の監察医が書いた、自分がこれまで巡り会ってきた死体についての本。国や民族を問わず、殺害された人には苦悶や苦痛があり、自殺した人には苦しみがあった。とりわけ、男女の間の話には。
本書で取り上げられているのは男女関係の中で死に、殺されていった人々。名にしおう強姦大国、韓国のことだから強姦殺人の話が随分と多いように思われた。その被害者の苦しみ、加害者の傲慢さに心を動かされずには居られない心が切々とつづられていて、犯罪に対する憎しみが湧いてくる。著者のような監察医の存在が欠かせないのは犯罪を野放しにせず、犯人を捕えるための強力な手段になるからだ。
思わぬところから手がかりを得たり、一般人は知らないような知識から鋭い推論をしたり、またあるときは失敗したりと、紆余曲折を経た事件のあらましを語っている。
ただ、それぞれの事件の話が短すぎ、本の厚さ・重さに比して内容が薄いのが残念。監察医や検死官についての話ではもっと面白い本が沢山あるので、なにもこれを選ぶことはないかなと思ってしまった。
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