木原 善彦著
平凡社 (2006.2)
\756
評価:☆☆
UFOとポストモダンという組み合わせが意外で読んでみたのだが、はっきり言って面白くない。UFOだとか宇宙人というのであれば107冊目で紹介した『人類はなぜUFOと遭遇するのか』および285冊目で紹介した『なぜ人はエイリアンに誘拐されたと思うのか』の方が遥かに面白い。
なぜだろう。それはやはりポストモダンなのが失敗だろう。身も蓋もない結論だが仕方がない。
そもそも、哲学と言うのは信仰と一緒で、なにやらありがたいご託宣を盲信するか否定するかどちらかしかない。だからプラトンはソクラテスを否定し、アリストテレスはプラトンを否定した。哲学の世界ではそれしか名を残す方法はない。ピタゴラス学派が怪しげな宗教結社そのものだったという研究もなにやら示唆的であろう。
近代になって、難しいことはありがたいことというこれまた怪しげな教義が哲学に合流することにより、頭を掻き毟って作者の言わんとすることを解読しようとしなければとても意味がつかめないものに成り果てたのだが、その極地こそポストモダン。だが、仔細に分析してみるとポストモダンで言っていることは言うまでもないことかくだらないこと以外に分類できない。
で、そのポストモダンを武器にUFO現象を読み解こうとするのだが、いきおいノストラダムスの予言解読に似た様相を呈することになる。ポストモダンのなんとかさんが論じている枠組みがこんなことに当てはまるんですよ!!な、なんだってーーー!!!そ、それは本当か
腐しているが、まあ一通りのUFO事件は抑えてあるのは見所か。もっとも、否定はしているが論拠を詳しく示さないので単なる否定になってしまっているのが残念。それに、アポロの月着陸は無かったなどという陰謀論や聖書の暗号などかなりアレな陰謀論も一緒に論じているのは興味深い。論じ方はやっぱりポストモダンだけど。
まとめ。UFOに興味があるなら他の本を読んだほうが良い。
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