片野 修著
中央公論社 (1995.11)
評価:☆☆
野外における動物の振る舞いを記述するのはとても難しいことだ。なにせ、全体としての振る舞いを見ると個別の差が見えなくなるし、個別の振る舞いを見ると全体を見失う。
それでもサル類はかなり研究が進んでいるのだが、そのほかの生物についてはまだまだ分からないことが多いというのが現状だろう。
それでも、たとえば生殖戦略としてr戦略/K戦略なんてものが知られていたりする。r戦略と言うのは、マンボウが2〜3億もの卵を産むように、大量の子作りをすることで全滅するリスクを減らすもので、K戦略は少数の子供にできるだけ手をかけてそのほとんどを大人にする戦略だ。もちろん、人間はK戦略に属する。
本書では上記のような生殖戦略や、個体の密度が与える影響、動物の個性(魚にも個性がある!)、社会的な振る舞い、種数の決まり方など、魅力的な多くの話題を取り上げている。
ただ、文章が面白くない。読んでいて引き込まれるという感じがしないのが残念である。
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