ロバート・J.グーラ著 / 山形 浩生訳 / 千野 エーイラスト
朝日新聞社 (2006.3)
評価:☆☆☆
論理についての本が面白くなるかつまらなくなるかは主題以外によるといっても過言はなかろう。単に論理の組み方だけを解説した本は無味乾燥で面白くないものだ。
では、本書の面白さはどこにあるのか。
思うに、論理を身につけるために論理を説明するのではなく、論理的ではない例を大量に集めることで騙されない心得を教えてくれることにあるのではないか。
はぐらかし、ごまかし、単純な論理の間違いなど、誤った論理はそこかしこで見られる。そこに騙されないことから価値ある議論は生まれるのだ。
もう一点、取り上げる例が面白いことにも触れておくべきだろう。
我々が完璧ではありえない以上、誰しも間違った論理を使ってしまうのは避けられない。いちいち目くじらを立てて誤りを探すより、こんなこともあるのだと覚えておくことで心に余裕を持つ、というのが本書の正しい使い方ではなかろうか。
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