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21冊目 空の境界 上
空の境界 上

奈須 きのこ著

講談社 (2004.6)

\1,155

評価:☆

 伝奇小説と銘打ってあるが…

 世界の構築に失敗していると思う。個人的には、まず名前からして珍妙で弄繰り回した形跡があるのが苦手である。最近の子供に付けられがちな、奇を衒った名前にはまず感情を移入することが難しい。

 更に、主人公をはじめ周りの人物も作りが浅い。およそ個性を感じさせないし、また容姿に関する記述も過度に少なく、精神的に近さを感じられないだけでは済まずに直感的にも想像しにくい。かと思わせておいて、例えば和服にジャンバーと言うあざといというよりも捻りすぎて逆に面白みを無くしてしまったような話を持ち出されたりしているのは完全な失敗であると思われる。どうせ和服という形で奇を衒ったのであれば統一して置けばよかったように思う。

 また、やたら説明の長い独白だか会話だか訳の分からない文章が延々つづられても、かなり萎えてしまう。魔法や剣を使う世界にはほぼ必然的にその魔法や剣の持つ力の由来が語られる。その説明がまた長いばかりで承服もできない。この辺りは私の理屈好みという性格が祟っていると思われるが、なんにしてもそれが故に世界観が崩れているのは間違いない。

 例えば現代社会で剣を使用する、というシチュエーションであれば、『クロスポイント』というダメなマンガ(連載の1話目からして”オランダの奥さん”なるキャラクターが出てくる。勿論外観はアレ)では、主人公の相棒は剣術の達人なのだが銃刀法違反を恐れて普段は剣を持ち歩かない、その結果役に立たないというアレっぷりで面白かった。また、例えば麻生俊平の『ザンヤルマの剣士』シリーズ(富士見ファンタジア)では遠い過去に栄えた文明の遺産であり不思議な力を持った剣を与えられた少年の活躍を描いた小説があった。これらはファンタジーの枠組みの中で情報過多になることもなく、見事にエンターテインメント性を持ったフィクションとして機能していた。

 しかし、この本は伝奇と銘打ちながら、その実男なのか女なのか分かりかねるようなちょっとずれた不思議な人物(少女なんだけど)個人を気に入るかどうかだけが勝負であるように思われてならない。

 敵役の持つ能力などは考えられているので、そこをもっと活かしたり、伏線を無理なく伏線だと思わせるつなげ方ができれば面白くなったと思われる。

 ファンタジーが大好き、冷たい感じの不思議(美)少女大好きというのであれば読んでも損は無いかもしれないが、お勧めはできかねる。あと、文章はそれなりに下手である。もっと下手なヒトも沢山居るとは思うけど。

 ファンタジーとか伝奇が好きなら、古本屋で『ザンヤルマの剣士』シリーズを探して読んだ方がずっと面白いだろう。このシリーズは今でもお勧めできる逸品である。
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SF・ファンタジー | 2004/08/31(火) 18:05 | Trackback:(1) | Comments:(2)

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20冊目 世界を変えた地図
世界を変えた地図

サイモン・ウィンチェスター著 / 野中 邦子訳

早川書房 (2004.7)

\2,730

評価:☆☆☆☆

 地図を作るというのは実に大変なことである。それは、例えば地図を作った人びと 古代から観測衛星最前線にいたる地図製作の歴史なんかを読めば実感させられる。

 しかし、地図はまだ表にでているからその作製に大変な労力がかかりはするものの、天才の存在は不要である。しかし、地図は地図でも地下の構造だとどうだろう。地下は見えない。地下の世界を描き出す地図というのはどうやって作られたのか。

 その歴史を追いかけると、イギリスの裕福でもなければ十分な教育を受けたわけでもない1人の男に行きつく。その男の名前こそウィリアム・スミス。

 今となっては地質の年代測定に放射性元素の減衰率を用いたり、すでに生存した年代が明らかな生物の化石を利用したりすることで、特定の地層がいつごろ形成されたのかを探ることは比較的容易である。勿論、そのときに地球の環境が実際どうだったのかを知るための研究は容易ではないが。

 しかし、スミスの生きた時代はそうではなかった。当時は、地球の歴史は聖書から逆算した6000年程度と思われていたのだ。そして、太古の時代に生きた生物の化石は、神が生物に似せて作り出した石、と見做されていたのだ。化石と地層と歴史は、連続性を持った情報と思われていない時代。そこにスミスは産まれ、そしてその恐るべき洞察から地層に秘められた謎を追いかけることになる。

 スミスは優れた洞察の他に、フィールドワークに必要なあらゆることを意図せずして身につけ、情熱を持って地質図の作製に取り組み、15年の年月をかけてようやく地図を完成させる。

 本書はこの地質図の作製に人生をかけたスミスの伝記であり、同時に地質学の黎明期についての記録である。スミスという個性がどのようにして形成されたのか。スミスの人生を賭けた地図はどのようなものになったのか。そして地質学という分野がどのようにして出来上がって来たのか。それらについて、冷静な筆致で描き出している。

 地図や地質学に興味がある、あるいはイギリスという土地に関心を持つ人には面白い本である。文章も面白いし、当時の風俗にも興味を惹かれる。

 自分だったら、どうやって地質の年代を確定できるだろうか?と考えて見て、答えが分からなかったら、その答えは、この本の中にある、と言って過言ではなかろう。地質学に興味が無くても、決して退屈することなく読めると思う。
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その他科学 | 2004/08/27(金) 14:04 | Trackback:(0) | Comments:(0)

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